
台東区は浅草寺・上野公園という不変の観光資源を擁し、訪日外国人客から絶大な人気を誇るエリアです。しかし、「浅草ならどんな民泊でも儲かる」というのは誤解です。
台東区には独自の上乗せ条例があり、家主不在型の民泊は月曜正午〜土曜正午まで営業が禁止されています。実質的な年間営業日数は約100日に制限され、利回りは3〜6%まで低下します。
本記事では、以下の内容を最新情報でわかりやすく解説します。
- 台東区の民泊規制(上乗せ条例の詳細)と2025年最新動向
- 家主不在型・家主居住型・旅館業法の収益シミュレーション比較
- 近隣トラブルと違法民泊のリスク(2025年12月の家宅捜索事例)
- 収益が悪化した場合の廃業・仲介・買取の3択比較
東京23区の民泊規制全体については、東京23区の民泊規制完全ガイドもあわせてご参照ください。
台東区の民泊規制|家主不在型は実質年間100日に制限

民泊新法と旅館業法の2択を整理
台東区で民泊を始める場合、「住宅宿泊事業法(民泊新法)」と「旅館業法(簡易宿所営業)」の2つの選択肢があります。
| 項目 | 民泊新法 | 旅館業法(簡易宿所) |
| 営業日数 | 年間180日以内(家主居住型)/ 約100日(家主不在型) | 制限なし(365日可) |
| 手続き | 届出制(台東保健所) | 許可制(台東保健所) |
| 初期費用 | 50〜150万円 | 200〜500万円 |
| 行政書士費用 | 約20万円 | 25〜40万円 |
| 適した運営形態 | 家主居住型 / 家主不在型 | 通年運営 |
民泊新法は手続きが簡易で初期費用を抑えやすい一方、営業日数に制限があります。旅館業法(簡易宿所)は365日営業が可能で、浅草・上野の通年観光需要を最大限取り込めますが、許可取得に2〜3ヶ月・200〜500万円の初期投資が必要です。
台東区独自の上乗せ条例|平日営業禁止の詳細
台東区で民泊を検討する際、最重要ポイントが台東区独自の上乗せ条例です。
台東区公式HP(住宅宿泊事業における台東区のルール)によると、規制の内容は以下のとおりです。
家主不在型(管理者非常駐)の場合
- 営業禁止期間:月曜正午〜土曜正午(祝日・年末年始12/30〜1/3を除く)
- 実質営業可能日数:年間約100日(法定180日から大幅減)
- 平日は完全禁止。週末(土曜正午〜月曜正午)と祝日のみ営業可
家主居住型・管理者常駐型の場合
- 曜日制限なし、年間180日以内で自由に営業可能
- ただし30分以内の「駆けつけ対応」が義務
- 届出前15日までの近隣住民への書面周知が必須
| 運営形態 | 年間営業日数 | 曜日制限 | 利回りの目安 |
| 旅館業法(簡易宿所) | 365日 | なし | 10〜15%(通年営業) |
| 家主居住型・管理者常駐型 | 180日 | なし | 8〜12% |
| 家主不在型 | 約100日 | 平日禁止 | 3〜6%(大幅減) |
重要:これらの規制は2018年施行時から変わっていませんが、東京23区全体で規制強化の動きが続いています。2025年12月には墨田区で厳格な条例が可決されており、台東区でも同様の規制強化が行われる可能性があります。
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浅草・上野の観光需要と運営形態別の収益シミュレーション

台東区の民泊市場データ(2025年最新)
台東区の民泊市場は、全国的に見ても高い収益性を誇ります。
- 台東区訪日外国人客数:約442万人(2023年、台東区観光統計・令和5年)
- 台東区の民泊届出件数:約1,678件(2025年時点・都内3位)
- 宿泊施設稼働率:平均78〜85%(浅草・上野エリアは特に高稼働)
- 宿泊単価:浅草8,000〜15,000円/泊、上野7,000〜10,000円/泊
ただし、届出件数は増加の一途をたどっており、2027年以降は供給過多による競争激化が予測されています。現在の高稼働がいつまでも続く保証はありません。
収益シミュレーション比較(家主居住型 vs 家主不在型 vs 旅館業法)
3LDK(家族向け・浅草エリア)の物件を例に、運営形態別の収益を比較します。
① 旅館業法(簡易宿所):年間365日営業
| 項目 | 数値 |
| 宿泊単価 | 12,000円/泊 |
| 稼働率 | 75%(年間274泊) |
| 年間売上 | 約328万円 |
| 経費率(清掃・管理等) | 40% |
| 年間利益 | 約197万円 |
| 実質利回り(初期投資400万円) | 約10〜15% |
② 家主居住型・管理者常駐型:年間180日営業
| 項目 | 数値 |
| 宿泊単価 | 12,000円/泊 |
| 稼働率 | 70%(年間126泊) |
| 年間売上 | 約151万円 |
| 経費率 | 35% |
| 年間利益 | 約98万円 |
| 実質利回り(初期投資300万円) | 約8〜10% |
③ 家主不在型:実質年間100日営業
| 項目 | 数値 |
| 宿泊単価 | 12,000円/泊 |
| 稼働率 | 70%(年間70泊) |
| 年間売上 | 約84万円 |
| 経費率 | 40% |
| 年間利益 | 約50万円 |
| 実質利回り(初期投資300万円) | 約3〜5%(大幅減) |
家主不在型は初期投資が低く見えますが、平日営業禁止による収益機会の損失が大きく、家主居住型と比較して年間利益が約50万円も少なくなります。
結論:台東区で民泊を始めるなら、家主居住型または旅館業法(簡易宿所)が現実的な選択。家主不在型は利回りが低く、長期的な収益性に難があります。
近隣トラブルと違法民泊リスク|2025年12月の家宅捜索事例
台東区で多発するトラブルの実態
台東区に厳格な上乗せ条例が設けられた背景には、2016年以降に急増した深刻なトラブルがあります。台東保健所には月17件の民泊関連苦情が殺到し、主な内容は以下のとおりでした。
- 騒音:深夜・早朝のスーツケースのキャスター音、路上での大声
- ゴミ問題:分別無視・収集日以外の排出
- 不審者出入り:不特定多数の外国人が頻繁に出入りすることへの不安
- 違法民泊の多発:浅草・上野の住宅地で届出なしの運営が横行
2025年12月には荒川区で違法民泊を運営していた業者を警視庁が家宅捜索した事例が報じられました(テレビ朝日報道)。区条例に反して平日に営業し、行政の業務改善命令にも従わなかった案件です。警視庁が違法民泊で家宅捜索するのはこれが初めてであり、台東区など上乗せ条例を持つエリアでも同様の取り締まりが強化される可能性があります。
トラブルを未然に防ぐ5つの対策
| 対策 | 具体的な内容 |
| ① 近隣住民への事前説明 | 届出15日前までに書面で周知(義務)。説明会を開催し丁寧に理解を求める |
| ② 多言語の利用案内 | 英語・中国語・韓国語で騒音禁止・ゴミ出しルール・喫煙場所を明記 |
| ③ 24時間緊急連絡体制 | トラブル発生時の即対応。30分以内の駆けつけを徹底 |
| ④ 連絡先の掲示 | 施設の目立つ場所に管理者の連絡先を掲示 |
| ⑤ 運営代行の活用 | プロによる清掃・ゴミ処理・ゲスト対応で品質を担保 |
苦情窓口:台東保健所(TEL:03-3847-9403、平日8:30〜17:00)
平日に稼働しているのが発覚した場合、業務停止命令・行政指導・最悪の場合は刑事摘発のリスクがあります。条例を厳守した運営が大前提です。
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台東区で民泊の収益が悪化したら?撤退・売却の3択

廃業・仲介・買取の選択肢を比較
収益が改善しない場合、以下の3つの選択肢を検討しましょう。
| 比較項目 | ①廃業→賃貸転換 | ②仲介売却 | ③買取業者 |
| 売却価格 | ─(保有継続) | 市場価格の90〜100% | 市場価格の70〜85% |
| 期間 | 即時廃業後、賃貸開始まで1〜2ヶ月 | 3〜6ヶ月(長期化も) | 最短3営業日 |
| 原状回復費用 | 25〜80万円が必要 | 別途必要 | 不要 |
| 仲介手数料 | なし | 売値の3〜6% | なし |
| 適している人 | 長期保有・エリアに愛着 | 時間的余裕あり | 急いで確実に現金化したい |
廃業→賃貸転換の注意点:原状回復費用に25〜80万円が必要なうえ、台東区の一般賃貸家賃相場(1Rで月7〜9万円)は民泊収益(稼働率50%でも月15〜20万円)を大きく下回ります。
仲介売却の注意点:買い手が見つかるまで3〜6ヶ月かかり、その間も固定費(管理費・ローン等)が発生し続けます。
台東区の民泊売却相場の詳細については、台東区の民泊売却相場|浅草・上野で最短3日で現金化で解説しています。
撤退を検討すべき3つのサイン+チェックリスト
以下のチェックリストに1つでも当てはまる場合は、早期の専門家相談を検討してください。
- [ ] 家主不在型で稼働率30%未満が3ヶ月以上続いている
- [ ] 近隣住民からの苦情が月2件以上発生し、改善できていない
- [ ] 管理費・ローン返済を含む固定費が月20万円以上で、収益が赤字
- [ ] 平日営業禁止の条例を守ると赤字転落することが収益計算で確認された
- [ ] 今後の台東区の条例改正(規制強化)リスクに不安を感じている
- [ ] 他の投資案件に資金を移したい、または相続・離婚等で早期現金化が必要
特に家主不在型で赤字が続く場合、常駐管理体制の構築(月20〜30万円の人件費)は採算が合わないケースがほとんどです。家主居住型への転換か、早期売却かを比較検討しましょう。
民泊物件を最短3営業日で買い取る方法
現況渡しOKで費用ゼロ・買取の4つのメリット
民泊専門の買取業者が提供する買取サービスには、台東区オーナーにとって4つの大きなメリットがあります。
① 原状回復費用25〜80万円が不要
民泊から居住用に転換する場合、消防設備の撤去・内装修繕・クロス張り替えで25〜80万円かかります。買取であればこれらの費用は一切不要です。
② 家具・家電・リネンもそのまま買取
ベッド・冷蔵庫・洗濯機・食器・リネン類など、民泊用に揃えた備品ごと買い取ってもらえます。廃棄処分の手間とコストが省けます。
③ 近隣トラブル・条例違反リスクごと引き取り
苦情が頻発している物件や、過去に条例指導を受けた物件でも相談可能です。買取業者がリスクを引き受けてくれます。
④ 最短3営業日で契約→1週間以内に入金
査定依頼から現地調査・価格提示・契約締結まで最短3営業日で完了。契約後1週間以内に代金が振り込まれます。
買取の5ステップ(申込〜入金)
STEP 1|無料査定申込
WEBフォームまたは電話で申し込みます。物件情報(所在地・間取り・築年数・稼働実績)と運営形態(家主不在型か居住型か、届出済み or 旅館業許可の有無)を伝えてください。
STEP 2|現地調査
担当者が物件を訪問し、外観・室内の損耗・設備状態・周辺環境などを確認します。最短で申込当日または翌日の調査も可能です。
STEP 3|買取価格の提示
現地調査後24時間以内に査定結果が出ます。台東区の観光需要・稼働実績・届出状況などを踏まえた根拠を説明してもらえます。
STEP 4|契約締結
買取価格に合意したら売買契約を締結します。登記簿謄本・届出受理通知・固定資産税納税通知書・身分証明書などの書類準備を業者がサポートします。
STEP 5|決済・引渡し
契約後1週間以内に代金が指定口座に振り込まれます。鍵・設備説明書・届出関連書類を引き渡して完了です。
旅館業法(簡易宿所)の許可付き物件は、営業権込みの高値買取にも対応しています。また、台東区内に複数物件をお持ちの場合は一括買取も可能です。
民泊買取業者の選び方については、民泊買取業者の選び方|おすすめ3社と悪質業者を避ける5つのポイントも参考にしてください。
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まとめ

- 家主不在型は年間約100日(平日禁止)に制限され、利回りは3〜6%。浅草・上野の高観光需要があっても収益性は大幅に低下します
- **家主居住型(年間180日・利回り8〜12%)か旅館業法(365日・利回り10〜15%)**が収益性の高い選択肢です
- 2025年12月の違法民泊家宅捜索事例が示すように、条例違反への取り締まりは強化されています。平日営業は絶対に避けてください
- 収益悪化や近隣トラブルが続く場合は、廃業・仲介・買取の3択を比較し、早期の専門家相談が損失最小化につながります
- 買取なら現況渡しOK・原状回復費用不要・最短3営業日で現金化が可能です
台東区の民泊運営でお困りの方、物件の売却・買取をご検討の方は、StayExitの無料査定をご利用ください。買取・借上げ・仲介の3つのスキームから、あなたの物件に最適な撤退プランを即時提案します。最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応可能です。
免責事項:
本記事の情報は2026年3月時点のものです。台東区の民泊規制・買取相場・条例内容は今後変更される可能性があります。最新情報は台東区公式HP(住宅宿泊事業のルール)および観光庁 民泊制度ポータルサイトでご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別物件の買取価格を保証するものではありません。
