
2025年12月10日、墨田区議会は民泊規制を大幅に強化する条例改正案を全会一致で可決しました。2026年4月1日から、非常駐管理の民泊は「金曜正午〜日曜正午」の週末限定営業に制限され、年間営業日数は現在の180日から約104日へと大幅に削減されます。
「自分の物件は2026年4月より前に届出済みだから、経過措置で対象外のはず」と安心している既存物件オーナーも少なくないでしょう。しかし、豊島区では同様の経過措置が適用されていた既存物件が、後の条例改正で年間120日に制限された事例があります。墨田区でも同様のリスクは十分に存在します。
本記事では、以下の内容を徹底解説します。
- 2026年4月条例の具体的な内容と既存物件への影響
- 押上・錦糸町・両国のエリア別買取相場(条例前後の価格差)
- 廃業・仲介・買取の3択比較と最適な選択肢の判断基準
- 最短3営業日で現金化する具体的な手順
2026年3月までの売却タイミングが、数百万円の価格差を生む可能性があります。既存・新規を問わず、最後までお読みください。
墨田区の民泊条例【2026年4月施行】で何が変わるのか

新条例の主な内容|週末限定で年間104日に制限
2025年12月10日に可決された墨田区の条例改正は、墨田区公式サイト(住宅宿泊事業について)でも公表されています。条例の主なポイントは以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 施行日 | 2026年4月1日 |
| 規制内容 | 金曜日正午〜日曜日正午のみ営業可(年間約104日) |
| 規制対象 | 家主不在型(非常駐管理)の民泊施設 |
| 規制対象外 | 家主常駐型の民泊施設 |
| 既存物件の扱い | 2026年4月1日より前に届出済みの施設は経過措置により当面対象外 |
この規制の背景には、民泊届出件数の急増があります。墨田区の民泊届出件数は2018年の約300件から2025年11月時点で約1,950件(日本経済新聞報道)へと急増。騒音・ゴミ・不審者出入りなどに関する苦情件数は650件超に達し、区は抜本的な規制強化に踏み切りました。
週末限定営業という制限は、東京23区でも特に厳しい部類です。文京区・新宿区も同様の制限を設けていますが、墨田区は「既存物件への経過措置」を設けたうえで、段階的な規制を導入した点が特徴です。
旅館業にもダブル規制|逃げ道なき包囲網
今回の墨田区の規制強化で見落とされがちな重要点が、旅館業(簡易宿所)への同時改正です。
民泊条例だけを厳しくすると、事業者が旅館業許可へ切り替えるという「抜け道」が生まれます。墨田区はこの動きを封じるため、旅館業法施行条例も同時に改正し、営業時間中の従業員の常駐を義務化しました(2026年4月1日施行)。
この「ダブル規制」により、ICT活用の完全無人運営や、コスト最小化を前提とした投資型の宿泊事業は、民泊・旅館業のいずれの形態でも実質的に困難になります。常駐人件費は月20〜30万円程度が目安であり、小規模物件では採算が成立しないケースが大半です。
既存物件オーナーが今売却すべき3つの理由

「経過措置があるから急がなくていい」という判断は、以下の3つのリスクを見落としています。
① 豊島区の前例が示す「経過措置終了」リスク
経過措置は「当面の間」という文言で設けられており、永続的に保証されたものではありません。
最も示唆に富む事例が豊島区です。豊島区では当初、既存物件を経過措置で規制対象外としていましたが、2026年の条例改正により既存物件も年間120日に制限されることが決定しました。近隣住民からの苦情が続く限り、区議会は規制を強化する方向に動かざるを得ません。
墨田区でも同様の動きが起こらないという保証はどこにもありません。
② 稼働率低下と宿泊単価の値下げ競争
2026年4月以降、非常駐管理の新規民泊は週末限定営業に制限されるため、新規参入が大幅に減少します。一見、既存物件に有利なように思えますが、実際には逆の現象が起こります。
新規参入が停止することで、限られた需要を既存物件同士で奪い合う構造になります。墨田区の民泊稼働率はすでに2024年の85%から2025年には78%へと低下(AirDNAデータ)。この傾向は2026年以降さらに加速すると見られています。
稼働率が下がれば、宿泊単価の値下げ競争が始まります。押上エリアで現在10,000円/泊の物件が、競争激化により9,000円、8,000円と下げざるを得なくなる可能性があります。経過措置で営業日数を維持できても、収益悪化は物件価値の下落に直結します。
③ 仲介市場で買い手がつかなくなる
投資家の視点では、墨田区は「規制強化エリア」という認識が定着しつつあります。新規物件が週末限定に制限され、既存物件もいつ規制対象になるか分からない状況では、積極的に購入しようとする投資家は減少します。
仲介で売却しようとした場合、買い手が見つかるまでの期間が従来の3〜6ヶ月から1年以上に長期化する恐れがあります。その間も管理費・修繕積立金・ローン返済などの固定費は発生し続け、さらに市況が悪化すれば売却価格も下落します。
観光庁のデータによると、墨田区の民泊廃業率は41%と全国平均の36%を大きく上回っています。多くのオーナーがすでに撤退を選択しており、市場に物件が溢れる前に売却を完了させることが重要です。
結論:既存物件オーナーも、2026年3月までに売却を完了させることが、損失を最小化する最適解です。
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墨田区の民泊買取相場【2026年1月現在・エリア別】
押上・錦糸町・両国の買取価格比較表
墨田区の民泊買取相場は、エリア・届出時期・管理体制によって大きく変動します。
| エリア(最寄駅) | 物件タイプ | 築年数 | 市場価格(万円) | 買取価格:条例前(〜2026/3) | 買取価格:条例後(2026/4〜) | 価格差 |
| 押上駅徒歩3分 | 1R(25㎡) | 築8年 | 3,200 | 2,560〜2,720(80〜85%) | 2,080〜2,400(65〜75%) | ▼10〜15% |
| 錦糸町駅徒歩5分 | 1K(30㎡) | 築10年 | 3,800 | 2,850〜3,230(75〜85%) | 2,470〜2,850(65〜75%) | ▼10〜15% |
| 両国駅徒歩7分 | 1LDK(45㎡) | 築15年 | 4,500 | 3,375〜3,825(75〜85%) | 2,925〜3,375(65〜75%) | ▼10〜15% |
| 押上(既存物件) | 1R(25㎡) | 築8年 | 3,200 | 2,720〜2,880(85〜90%) | 2,560〜2,720(80〜85%) | ▼5〜10% |
管理体制別の価格早見表(押上1R・市場価格3,200万円の場合)
| 管理体制 | 条例前(〜2026/3) | 条例後(2026/4〜) | 差額 |
| 常駐管理 | 2,880万円(90%) | 2,880万円(90%) | 変動なし |
| 非常駐(既存物件) | 2,720万円(85%) | 2,560万円(80%) | ▼160万円 |
| 非常駐(新規物件) | 2,400万円(75%) | 2,080万円(65%) | ▼320万円 |
条例施行前後で最大20%の価格差が生じる理由
買取価格が条例施行前後でここまで変動する理由は、買取業者が物件を「将来の収益性」で評価するからです。
条例施行後は、新規非常駐物件は年間104日しか営業できず、収益が約42%減少します。その収益減が買取価格に織り込まれるため、65〜75%という評価になります。
市場価格3,200万円の物件でも、売却タイミングの違いで最大640万円の価格差が生じます。これは、早期決断の経済的メリットを端的に示しています。
買取価格を最大化する4つのポイントは以下のとおりです。
- 2026年3月までに売却:施行前の高評価(75〜90%)を受けるため
- 複数業者への相見積もり:最低2〜3社に依頼し、10〜15%の価格アップを狙う
- 稼働実績データの整備:直近12ヶ月の売上・稼働率・レビュー評価を提示
- 届出書類の完備:届出受理通知・消防検査済証などの整備で信頼性アップ
民泊専門の買取業者の選び方については、民泊買取業者の選び方|おすすめ3社と悪質業者を避ける5つのポイントも参考にしてください。
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売却方法の比較|廃業・仲介・買取のどれが最適か

3つの選択肢を徹底比較
墨田区の民泊を手放す方法は大きく3つあります。それぞれの特徴を整理します。
| 比較項目 | ①廃業→賃貸転換 | ②仲介売却 | ③買取業者 |
| 売却価格 | ─(保有継続) | 市場価格の95〜100% | 市場価格の75〜90% |
| 売却スピード | ─(即時廃業も可) | 3〜12ヶ月 | 最短3営業日 |
| 原状回復費用 | 20〜40万円/1Rが必要 | 別途調整 | 不要 |
| 仲介手数料 | なし | 売値の3〜6% | なし |
| 買い手リスク | なし | あり(見つからない場合も) | なし |
| 適している人 | 長期保有希望・エリアに愛着 | 時間的余裕あり・1円でも高く | 急いで確実に現金化したい |
仲介売却は市場価格に近い価格で売れる可能性がある一方、買い手が見つかるまで1年以上かかるリスクがあります。その間も固定費は発生し続け、条例施行後に市況が悪化すれば価格も下落します。
廃業して賃貸転換する場合、原状回復費用が20〜40万円/1R程度かかるうえ、一般賃貸の家賃相場(墨田区1Rで月7〜9万円)は民泊の収益(稼働率50%でも月15〜20万円)を大幅に下回ります。
2026年3月末の期限が迫っている今の状況では、スピードと確実性を重視するなら買取業者への依頼が最も合理的な選択です。
なお、廃業・仲介・買取の3択についての詳細比較は墨田区の民泊規制と撤退・売却の全選択肢でも解説しています。
【チェックリスト】今すぐ買取売却すべき物件の条件
以下の項目に1つでも当てはまる場合は、買取売却を優先的に検討することをおすすめします。
- [ ] 2026年4月以降の収益シミュレーションで赤字転落が確定している
- [ ] 非常駐管理の新規物件で、週末限定営業の対象になる
- [ ] 近隣住民からの苦情が月1回以上発生している
- [ ] 仲介を依頼したが3ヶ月以上買い手が見つかっていない
- [ ] 月25万円以上の固定費(管理費・ローン・修繕積立金)が発生している
- [ ] 他の投資案件に早急に資金を移したい
- [ ] 相続・離婚などのライフイベントで早期現金化が必要
- [ ] 経過措置の既存物件だが、将来的な条例改正が不安
特に非常駐管理の新規物件オーナーは早急な判断を。下記の収益シミュレーションをご確認ください。
収益シミュレーション:錦糸町1K(30㎡)の場合
| 現在(年間180日) | 条例後(年間104日) | |
| 年間売上(稼働率80%・単価10,000円) | 約144万円 | 約83万円(▼42%) |
| 変動費(売上の40%) | 約58万円 | 約33万円 |
| 固定費(管理費・ローン等) | 約70万円 | 約70万円(変わらず) |
| 年間収支 | +16万円 | ▲20万円(赤字転落) |
固定費は営業日数に関わらず発生するため、年間104日制限になると年間収支がプラス16万円からマイナス20万円へと赤字転落します。「常駐管理に切り替えれば規制対象外では?」とお考えの方もいますが、常駐管理体制の構築には人件費だけで年間240万円程度かかります。売上83万円に対して採算が成立しません。
墨田区の民泊を最短3営業日で買い取る方法
現況渡しOKで費用ゼロ・最短3営業日が可能な理由
民泊専門の買取業者が提供する**「現況渡しOK買取」**には、墨田区オーナーにとって大きく4つのメリットがあります。
① 原状回復費用50万〜150万円が不要
通常、民泊から一般居住用への転換には消防設備撤去・床壁修繕・クロス張り替えなどで50〜150万円かかります。買取であればこれらの費用は一切不要です。
② 家具・家電・リネンもそのまま買取
ベッド・冷蔵庫・洗濯機・食器・リネン類なども含めて買い取ってもらえます。廃棄費用の節約にもなります。
③ 条例施行前(2026年3月まで)の高評価で査定
2026年3月までに売却を完了すれば、施行前の高い買取率(75〜90%)で査定を受けられます。4月以降は65〜85%に下落するため、タイミングが重要です。
④ 最短3営業日で契約→1週間以内に入金
スムーズに進めば最短3営業日で契約締結が完了。契約後1週間以内に代金が振り込まれるため、2026年3月末の期限にも確実に間に合います。
買取の5ステップ(申込〜入金)
STEP 1|無料査定申込
WEBフォームまたは電話で申し込みます。所在地・間取り・築年数・稼働実績に加え、「届出時期(既存か新規か)」「管理体制(常駐か非常駐か)」を伝えると査定精度が上がります。
STEP 2|現地調査
担当者が物件を訪問し、外観・室内の損耗状況・設備動作確認・周辺環境などを確認します。最短で申込当日または翌日の調査も可能です。
STEP 3|買取価格の提示
現地調査後、通常24時間以内に査定結果が出ます。条例前後の価格差・既存/新規の違い・管理体制の違いなど、査定根拠も説明されます。
STEP 4|契約締結
買取価格に合意したら売買契約を締結します。必要書類(登記簿謄本・届出受理通知・固定資産税納税通知書・身分証明書など)の準備は業者がサポートします。2026年3月までの売却を希望する場合は優先対応が受けられます。
STEP 5|決済・引渡し
契約後1週間以内に代金が指定口座に振り込まれます。鍵・設備説明書・届出関連書類を引き渡して完了です。
**複数物件の一括買取にも対応しています。墨田区内に複数の民泊物件を所有している場合、個別に仲介で売却するには膨大な時間がかかりますが、一括買取なら一度の契約で処分できます。法人として運営している場合は、物件だけでなく法人ごとのM&A(事業譲渡・株式譲渡)**という選択肢もあります。
成約事例
- 押上駅徒歩3分の1R既存物件(経過措置適用):2026年2月に2,720万円で成約
- 錦糸町駅徒歩5分の1K非常駐新規物件:2026年1月に2,850万円で成約
- 押上2室+錦糸町2室の計4室:2026年2月に一括1億800万円で成約(4室分を約1ヶ月で現金化)
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まとめ|墨田区の民泊買取で失敗しないための4つのポイント

- 2026年3月までに売却を検討する:条例施行後は買取価格が10〜20%下落し、市場価格3,200万円の物件なら最大640万円の差が生じます
- 既存物件も「安心」ではない:豊島区の前例・競争激化・仲介市場の買い手減少という3つのリスクが存在します
- 廃業・仲介・買取の3択で最適解を選ぶ:急いで確実に現金化したいなら買取業者、時間があり少しでも高く売りたいなら仲介を選択してください
- 複数業者に相見積もりを取る:最低2〜3社に査定を依頼し、10〜15%の価格アップを目指してください
墨田区の民泊市場の現状と規制内容については、墨田区の民泊規制が大幅強化|2026年4月施行で何が変わる?でも詳しく解説しています。
民泊・旅館業の撤退でお悩みの際は、StayExitの無料査定をご利用ください。買取・借上げ・仲介の3つのスキームから、あなたの物件に最適な方法を即時提案します。最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応可能です。
免責事項:
本記事の情報は2026年3月時点のものです。墨田区の民泊規制・買取相場・条例内容は今後変更される可能性があります。最新情報は墨田区公式サイト(住宅宿泊事業について)および観光庁 民泊制度ポータルサイトでご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別物件の買取価格を保証するものではありません。
