【2026年4月施行】墨田区の民泊規制を完全解説|平日禁止・常駐義務の内容と売却・撤退の対応策

「2026年4月から墨田区の民泊が週末しか営業できなくなる」——そんな情報をSNSやニュースで目にして、不安を感じている民泊オーナーの方も多いのではないでしょうか。2025年12月10日、墨田区議会は民泊規制を大幅に強化する条例を全会一致で可決しました。2026年4月1日に施行されるこの条例は、新規届出の民泊に対して平日の営業を原則禁止するだけでなく、旅館業にも常駐義務を課すという、これまでにない厳格な内容となっています。

そのため、現在墨田区で民泊や旅館業を運営しているオーナーの方は、「自分の施設は規制対象になるのか」「収益にどれだけ影響が出るのか」「継続すべきか、それとも売却・廃業を選ぶべきか」と頭を抱えているケースが少なくありません。

この記事では、条例の具体的な変更点をわかりやすく一覧化したうえで、既存施設が規制対象かどうかを判定するフロー、規制後の収益シミュレーション、そして今すぐ取れる選択肢まで、実務的な視点で解説します。ぜひ最後までお読みいただき、状況に合った判断の参考にしてください。

※本記事で解説している条例・規制の内容は2026年3月時点の情報に基づいています。最新情報は墨田区公式サイトでご確認ください。


墨田区の民泊規制|2026年4月から何が変わるか一覧

まず、今回の条例改正で「何が・いつから・どう変わるのか」を整理します。全体像を把握することが、対応策を考えるうえでの最初のステップです。

新・旧ルール比較表(改正前 vs 2026年4月以降)

墨田区の条例改正によって変わる主なポイントを、以下の表で確認してください。特に「営業可能日時」と「常駐義務」の2点が、事業者にとって最も大きな変更となります。

項目改正前2026年4月以降(新規届出)
営業可能日時年間180日の範囲で平日・休日ともに自由金曜正午〜日曜正午のみ(実質週2日)
常駐義務不要(ICT・遠隔管理でOK)届出者または管理者が施設内・隣接地に常駐
適用対象全届出施設新規届出施設が対象(既存施設は経過措置)
旅館業への規制駆け付け対応でOK営業時間中は従業員の常駐・対面確認が必要
違反者への対応特になし業務改善命令の発令・氏名等の公表

出典:墨田区「住宅宿泊事業の適正な運営に関する条例」(2025年12月10日公布)

また、今回の条例改正は2段階の適用を想定しています。つまり、2026年4月1日以前に届出を済ませた「既存施設」と、それ以降に新たに届出を行う「新規施設」では、規制の内容がまったく異なります。この点を正確に理解することが、適切な判断を下すために不可欠です。

自分の施設は規制対象か?届出日で判定する

条例改正に関して最も多い疑問が、「そもそも自分の施設は規制の対象になるのか?」という点です。以下のフローチャートに沿って、ご自身の状況を確認してください。


2026年4月1日より前に届出済みの場合
→ ✅ 経過措置の対象。当面は現行ルールで営業継続できます
(ただし今後の条例動向を定期的に確認することを強くおすすめします)

2026年4月1日以降に届出をした場合(または今後届出予定の場合)
→ ⚠️ 新条例の対象となります
・日曜正午〜金曜正午の営業は原則禁止
・管理者の常駐が義務付けられます


既存施設(2026年4月1日以前の届出)は、経過措置として平日禁止・常駐義務の適用が当面は除外される見込みです。しかし、今後の条例改正や運用方針の見直しによって、既存施設にも影響が及ぶ可能性はゼロではありません。さらに、条例が施行された後は収益環境が急変するため、「自分は対象外だから大丈夫」と安心しきってしまうのも危険です。定期的な情報収集と、早めの出口戦略の検討を並行して進めることをおすすめします。

➡️ 墨田区の民泊事情の全体像はこちらで解説しています

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規制の背景|なぜ墨田区は民泊規制を強化したのか

住民トラブルの急増と区内民泊施設数の実態

墨田区が今回の規制強化に踏み切った背景には、民泊施設の急増に伴う住民トラブルの深刻化があります。そもそも、なぜ墨田区でここまで民泊が急増したのでしょうか。最大の要因は、東京スカイツリー開業(2012年)以降の訪日外国人需要の高まりです。観光客が集中する浅草・押上・錦糸町エリアを抱える墨田区は、民泊事業者にとって非常に魅力的なエリアとして注目を集め、結果として施設数が急増しました。

すみだ経済新聞「墨田区、民泊を週末限定へ 条例可決で規制強化」(2025年12月)によると、条例審議時点での区内民泊施設数は1,631〜1,950件にのぼり、東京23区の中でも有数の集積エリアとなっています。その一方で、区民から寄せられる苦情の件数も年々増加の一途をたどりました。区民から寄せられていた主な苦情は次の3点に集約されます。まず、騒音問題として、深夜・早朝のスーツケースの引きずり音や路地での宿泊者による大声の会話が近隣住民の安眠を妨げていました。また、ゴミの不法投棄・分別違反も深刻で、収集日以外の排出や分別を無視した捨て方が地域のルール破壊につながっていました。さらに、見知らぬ外国人宿泊者が頻繁に出入りすることへの防犯・セキュリティ上の不安も、多くの区民から訴えられていました。

こうした住民の声を受け、墨田区議会は2025年12月10日、条例を全会一致で可決しました。なお、墨田区内の民泊廃業率は**約41%**と全国平均(約36%)を大きく上回っており(StayExit調べ)、規制強化が発表される前からすでに多くの事業者が採算の悪化を理由に撤退を余儀なくされていた状況です。

旅館業法条例も同時改正|「常駐義務」の全内容

今回の条例改正において、見落としがちな重要ポイントがあります。それは、民泊だけでなく旅館業(簡易宿所等)も同時に規制が強化されたという点です。旅館業の許可を持つ施設のオーナーにとっても、他人事ではない変更となっています。

旅館業への主な変更点(2026年4月1日施行)

変更項目改正後の内容
営業従事者の常駐義務宿泊者が滞在する時間帯は、施設内または同一敷地内に従業員を常駐させること
対面確認義務ICTのみによる非対面チェックインは不可。対面でのチェックインが原則
専用居室の設置常駐従業員のための専用居室・専用トイレの設置が必要(建て替え時に適用)
違反者の公表業務改善命令に違反した場合、事業者名・施設名・命令内容を区のHPで公表

出典:サポート行政書士法人「墨田区の民泊・旅館業条例が激変。2026年4月から『常駐』と『対面』が必須に」(2026年2月)

従来、旅館業においてはICTを活用した「駆け付け対応」が認められており、タブレットによるセルフチェックインなど、コストを抑えた無人・省人運営が広く行われていました。しかし、新条例の施行後は**「駆け付け」ではなく「常駐」が原則**となります。その結果、小規模な旅館業オーナーにとっては、人件費の大幅な増加が避けられない状況となります。一方で、大規模施設や複数室を抱えるオーナーにとっては、常駐コストを分散できるため影響が相対的に小さい面もあります。いずれにせよ、規模や運営体制を問わず、真剣に収益の再計算を行う必要があります。

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規制後の収益シミュレーション|平日禁止でいくら損するか

週末のみ稼働の場合の収益試算(ビフォーアフター)

「規制が強化されると収益が悪化する」ことは直感的にわかっていても、具体的にいくら減るのかを数字で把握しなければ、継続か撤退かの判断はできません。そこで、代表的な条件をもとに規制前後の収益を比較します。

【試算条件】

  • 物件:1室(ワンルームタイプ、墨田区内)
  • 平均稼働率:60%(業界一般的な水準)
  • 1泊あたり料金:8,000円

規制前後の月収比較

規制前(平日含む月間稼働)規制後(週末2日のみ稼働)
月間稼働可能日数の目安約18日(30日×稼働率60%)約5日(月8日×稼働率60%)
月収(粗収入)約14.4万円約4.1万円
月収の変化▲71%(約10.3万円の減収)

※実際の収益は稼働率・設定料金・管理費・清掃費等によって大きく変動します。あくまで目安としてご参照ください。

この試算が示すとおり、週7日稼働できていた物件が週末の約2日間しか稼働できなくなると、単純計算で収益は約7割以上の減少となります。特に、副業として月10万円前後を目標にしていたオーナーにとっては、事業継続の意義そのものが問われる水準の影響です。さらに、この試算には管理費・清掃費・OTA手数料(10〜15%)が含まれていないため、実際の手取りはさらに少なくなる点にも注意が必要です。

常駐コストが加わる場合の損益分岐点

加えて、見逃せないのが常駐義務への対応コストです。新条例では、管理業者や届出者が施設内・隣接地に常駐している場合は平日営業も可能という例外規定があります。しかし、そのために管理者を新たに雇う場合、人件費は月15〜25万円が一般的な相場となります。

コスト・収入の項目月額の目安
常駐管理者の人件費15〜25万円
週末のみ稼働の粗収入(試算)約4.1万円
差し引き(常駐あり・週末稼働のみの場合)▲11〜21万円の赤字

つまり、常駐対応のために人を雇えば、週末だけの稼働収入では到底コストをカバーできず、赤字が確定する計算です。旅館業に転換して年間365日の稼働を確保する、あるいは複数室を一括で運営することで常駐コストを分散する——そういった抜本的な対応策を講じない限り、新条例下での採算確保は極めて困難といえます。


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まとめ|墨田区の民泊オーナーが今すぐ取れる3つの選択肢

この記事の要点を、改めて整理します。

  1. 2026年4月1日から、新規届出の民泊は金曜正午〜日曜正午のみ営業可能となり、平日の営業は原則禁止・常駐義務が適用されます
  2. 既存施設(2026年4月1日以前の届出)は当面、経過措置の対象です。ただし、今後の条例動向によって適用範囲が拡大する可能性があります
  3. 収益試算では規制後に月収が約▲71%まで落ち込むうえ、常駐コストを加えると赤字に転落するケースが大半であるため、早期の意思決定が損失の最小化につながります

あなたの状況別アクションガイド

状況に応じて、今すぐ取るべき行動が異なります。以下のガイドを参考に、ご自身の状況に合った選択肢を検討してください。

✅ 既存施設を運営中(2026年4月1日以前の届出)の場合

当面は経過措置の範囲内で現行ルールに基づいた営業継続が可能です。しかし、収益環境は今後確実に悪化する見通しのため、稼働率や月収の推移を定期的にチェックすることをおすすめします。また、売却を検討する場合は、物件の稼働実績や収益力が評価に直結するため、収益が落ち始める前の早い段階で動き出すことが、より有利な条件での売却につながります。

⚠️ 新規届出を検討している場合

週末のみの稼働・常駐コストを前提とした収益シミュレーションを、事業参入前に必ず実施してください。採算が取れない場合は、旅館業(簡易宿所)としての参入、またはエリアや物件の見直しを検討することを強くおすすめします。新条例下での民泊新法による参入は、収益リスクが非常に高い状況です。

🔴 収益悪化が見込まれる、あるいはすでに悩んでいる場合

売却タイミングの観点からは、条例施行前(2026年3月末まで)に成約できると、規制前の稼働実績を持つ物件として高く評価される可能性があります。その一方で、条例施行後は稼働率の低下が物件評価に直接影響するため、売却価格が下がるリスクがあります。そのため、悩んでいるなら早めの相談が、結果的に損失を最小化する最善策です。

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免責事項
本記事の情報は2026年3月時点のものです。条例・法令・市場状況は変動する可能性があります。最新の規制内容については、墨田区公式サイトまたは専門家にご確認ください。

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