民泊事業からの撤退を決断した際、多くのオーナーが頭を悩ませるのが設備の処分です。ベッド、ソファ、冷蔵庫、洗濯機など、大量の家具・家電をどう処分すればよいのか、費用はどのくらいかかるのか、税務上の注意点は何か——本記事では、民泊廃業時の設備処分について、5つの具体的な方法と費用相場、税務処理のポイントまでを完全解説します。
民泊 設備 処分の5つの方法|費用相場と選び方
民泊設備処分の5つの選択肢と費用相場
民泊廃業時の設備処分には、5つの方法があります。それぞれの特徴と費用相場を以下の表で比較しましょう。
| 処分方法 | メリット | デメリット | 費用目安 | おすすめの人 |
| ①中古買取業者に売却 | 現金化できる状態が良ければ高値も | 個別交渉の手間買取不可の品も | 売却益0~20万円 | 時間に余裕がある良品が多い |
| ②不用品回収業者に依頼 | 一括処分可能即日対応可能 | 費用がかかる業者選びが重要 | 10万~30万円(1R~1棟) | 時間がない大量処分したい |
| ③自治体の粗大ゴミ | 低コスト信頼性が高い | 予約が必要大量処分は困難 | 1点500~2,000円 | 少量の処分費用を最小化 |
| ④寄付・譲渡 | 費用ゼロ社会貢献になる | 引き取り手探しに時間全て処分できない可能性 | 0円 | 時間がある状態が良い品 |
| ⑤現況渡し買取(設備込み物件売却) | 処分不要原状回復不要手間ゼロ | 買取価格やや低め物件売却が前提 | 処分費用0円 | 物件ごと売却したい手間を最小化 |
**設備の量・状態・物件の賃貸/所有状況によって、最適な方法は変わります。**例えば、賃貸物件で原状回復義務がある場合は、全ての設備を撤去する必要があるため、不用品回収業者の利用が効率的です。一方、物件を所有している場合は、設備込みで売却する「現況渡し買取」も有力な選択肢となります。
不用品回収業者の費用相場は、部屋の広さや設備の量によって異なります。一般的には、1Rで10万~15万円、1DKで15万~20万円、1棟(複数室)で30万~50万円が目安です。複数の業者から見積もりを取り、料金体系が明確な業者を選ぶことが重要です。
設備処分のタイミング(廃業前 vs 廃業後)
設備を処分するタイミングによって、税務上のメリットが変わります。
【廃業前に処分するメリット】
- 最終確定申告で除却損を経費計上できる:廃業年度の所得を減らし、所得税・住民税を節税できます
- 廃業届提出前に減価償却資産を整理できる
- 事業としての経費処理が明確
【廃業後に処分するメリット】
- 時間的余裕を持って処分方法を検討できる
- 複数の業者から見積もりを取る時間がある
- 急いで売却して損をするリスクが減る
**結論として、税務メリットを優先するなら廃業前、時間を優先するなら廃業後の処分が適しています。**ただし、廃業前に処分する場合は、廃業届提出(廃業後1か月以内)の期限を意識し、確定申告で適切に処理する必要があります。
減価償却資産の税務処理と原状回復義務の注意点
設備処分時の税務処理(減価償却・除却損)
民泊で使用していた設備のうち、取得価額が10万円以上のものは、減価償却資産として処理されています。これには、家具(ベッド、ソファ、テーブルなど)、家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)、建物附属設備(照明器具、給湯器など)が含まれます。
【設備処分時の税務処理】
設備を処分した際の税務処理は、処分方法によって異なります。
- 売却した場合:売却価格 – 残存簿価 = 所得(または損失)
- 例:残存簿価10万円の冷蔵庫を5万円で売却 → 5万円の損失(除却損)を経費計上
- 例:残存簿価5万円の家具を8万円で売却 → 3万円の所得(課税対象)
- 廃棄した場合:残存簿価を「除却損」として経費計上
- 例:残存簿価15万円のベッドを廃棄 → 15万円を除却損として経費計上
**廃業年度の確定申告で除却損を計上すれば、所得を減らし、所得税・住民税を節税できます。**これは、廃業前に設備を処分する大きなメリットです。
ただし、除却損として計上するためには、廃棄したことを証明できる書類(処分業者の領収書、廃棄証明書など)を保管しておく必要があります。また、青色申告を行っていた場合、青色申告特別控除(最大65万円)も適用できるため、税理士に相談して適切に処理しましょう。
参考:国税庁「減価償却資産」
賃貸物件の原状回復義務と設備処分
賃貸物件で民泊を運営していた場合、退去時には原状回復義務があります。国土交通省の『原状回復ガイドライン』によると、「通常損耗(経年劣化)は借主負担不要」とされていますが、民泊用に新たに設置した設備(家具・家電・内装など)は、原則として全て撤去する必要があります。
【原状回復費用の目安】
- 1R(ワンルーム):5万~15万円
- 1DK~1LDK:10万~20万円
- 1棟(複数室):30万~100万円
原状回復費用は、設備の量、内装の変更範囲、クリーニングの必要性によって大きく変動します。特に、壁紙の張り替え、床の補修、設備の撤去・廃棄費用が主なコストとなります。
【原状回復費用を抑えるポイント】
- 賃貸契約書の原状回復条項を再確認する
- 大家または管理会社と事前に協議し、残置可能な設備を確認
- 自分で撤去・処分できるものは自力で対応
**設備込みで物件を買い取ってもらう「現況渡し買取」なら、原状回復費用が不要になります。**賃貸物件の場合は適用できませんが、物件を所有している場合、StayExitなどの専門業者に現況のまま買い取ってもらうことで、設備処分費用・原状回復費用の両方をゼロにできます。
賃貸物件で民泊を運営されていた方で、原状回復費用の負担を避けたい場合、設備込みで物件を売却する「現況渡し買取」も選択肢の一つです。StayExitでは、原状回復不要・設備処分不要で、最短3営業日での買取が可能です。
まとめ|民泊 設備 処分で最適な方法を選ぶポイント
民泊廃業時の設備処分は、状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。以下、3つのパターン別に推奨方法をまとめます。
【状況別・推奨処分方法】
- 費用を最小限に抑えたい場合
- 推奨方法:中古買取業者への売却 + 自治体の粗大ゴミ処分の併用
- ポイント:状態の良い家具・家電は買取業者に売却し、残りを粗大ゴミで処分することで、トータルコストを最小化できます
- 手間を省きたい場合
- 推奨方法:不用品回収業者に一括依頼
- ポイント:費用は10万~30万円かかりますが、1日で全ての設備を処分でき、時間と手間を大幅に削減できます
- 原状回復費用も含めて負担をゼロにしたい場合
- 推奨方法:現況渡し買取(設備込み物件売却)
- ポイント:物件を所有している場合、設備をそのまま残した状態で買取業者に売却することで、処分費用・原状回復費用の両方をゼロにできます
**税務面でのポイント:**設備処分は、廃業前に行えば、除却損を最終確定申告で経費計上でき、所得税・住民税を節税できます。廃業届提出前に処分を完了し、適切に税務処理を行いましょう。
民泊廃業時の税務処理全般については、[民泊 廃業 税務の完全ガイド]で詳しく解説しています。廃業届の提出、減価償却資産の整理、最終確定申告の注意点など、撤退時に必要な手続きを網羅していますので、あわせてご確認ください。
民泊事業からの撤退で、設備処分や原状回復にお困りの際は、StayExitの現況渡し買取をご検討ください。設備をそのまま残した状態で物件を買取、原状回復不要で最短3営業日での成約が可能です。1Rから5棟一括まで対応しています。
免責事項:
本記事の情報は2025年12月時点のものです。設備処分の費用相場、税制、原状回復基準は変動する可能性がありますので、最新情報は専門業者または税理士にご確認ください。
【参考リンク】
