再建築不可の民泊物件を売却する3つの方法|相場と手続きを解説

再建築不可物件で民泊を運営しているものの、年間180日規制による収益性の低さや近隣トラブル、管理の手間などから売却を検討されている方は少なくありません。「再建築不可」と「民泊運営中」という二重の条件で本当に売却できるのか、不安を感じている方も多いでしょう。

結論から言うと、再建築不可物件で民泊運営中でも売却は可能です。売却相場は通常物件の50~70%程度が目安ですが、民泊設備や許可という付加価値を活かすことで、相場以上の価格での売却も不可能ではありません。

本記事では、再建築不可の民泊物件を売却する具体的な方法、民泊廃業届と売却手続きのタイミング、2025年建築基準法改正の影響まで、実践的な情報を網羅的に解説します。

再建築不可の民泊物件は売却できる?相場と売却方法の全体像

結論:再建築不可×民泊でも売却は可能、相場は通常の50~70%

再建築不可物件で民泊を運営していても、売却は十分に可能です。再建築不可物件とは、接道義務(建築基準法上の道路に2m以上接していること)を満たしていないなどの理由で、建て替えができない物件を指します。

売却相場については、一般的な再建築不可物件の買取相場は通常物件の50~70%程度が目安とされています。ただし、民泊運営のために整備した設備(水回り、家具家電、Wi-Fi環境など)や、住宅宿泊事業の届出済みという実績は、民泊事業への新規参入を検討している買主にとっては大きな付加価値となります。

設備投資を「損失」と考えるのではなく、「民泊運営がすぐに始められる物件」として訴求することで、相場より高値での売却も期待できます。

売却方法は3つ:買取・仲介・オーナーチェンジ

再建築不可の民泊物件を売却する方法は、大きく分けて以下の3つがあります。

  1. 専門買取業者への直接売却:再建築不可物件を専門に扱う買取業者に売却する方法。最短3営業日程度での現金化が可能で、民泊廃業届のサポートを受けられることもあります。
  2. 仲介による売却:不動産仲介業者を通じて、民泊運営を継続したい個人や事業者に売却する方法。買取より高値が期待できますが、売却期間は長くなる傾向があります。
  3. オーナーチェンジ型売却:民泊運営を継続したまま、事業ごと買主に引き継ぐ方法。予約サイトのアカウントや運営ノウハウも含めて譲渡します。

それぞれの方法にメリット・デメリットがあり、ご自身の状況(早期現金化の必要性、売却価格の希望、手続きの手間など)に応じて選択することが重要です。

[再建築不可物件の売却方法について、さらに詳しい情報はこちら]

再建築不可の民泊物件を売却する3つの方法と手順

【方法1】専門買取業者に直接売却(最短3営業日)

再建築不可物件を専門に扱う買取業者に直接売却する方法は、スピード重視の方に最適です。

メリット:

  • 最短3営業日程度での成約が可能
  • 現況渡しOK(リフォームや清掃不要)
  • 仲介手数料が不要
  • 民泊廃業届の手続きサポートを受けられる場合がある
  • 買主の融資審査を待つ必要がない

デメリット:

  • 買取価格は市場相場の70~80%程度になることが多い
  • 複数社に査定依頼して比較する手間が必要

手順:

  1. 再建築不可物件専門の買取業者に査定依頼(複数社推奨)
  2. 査定額と条件を比較し、買取業者を決定
  3. 売買契約締結→決済・引渡し→廃業届提出

再建築不可物件の買取相場は、立地や建物の状態によって大きく異なります。一般的には通常物件の50~70%程度が目安ですが、民泊設備が整っている場合は評価が上がる可能性があります([不動産業界専門サイトの相場調査記事より])。

【方法2】仲介で民泊継続希望者に売却

不動産仲介業者を通じて、民泊事業への参入を検討している個人や事業者に売却する方法です。売却価格を重視する方に向いています

メリット:

  • 買取より高値(市場相場に近い価格)での売却が期待できる
  • 民泊設備や運営実績を付加価値として訴求できる
  • 幅広い買主候補にアプローチできる

デメリット:

  • 売却期間が3ヶ月~半年以上かかることがある
  • 再建築不可物件は融資が受けにくく、現金購入者が限られる
  • 仲介手数料(売却価格の3%+6万円+消費税)が必要
  • 内覧対応や価格交渉の手間がかかる

手順:

  1. 再建築不可物件の取り扱い実績がある仲介業者を選定
  2. 媒介契約締結→物件情報の公開・広告活動
  3. 内覧対応→価格交渉→売買契約→決済・引渡し→廃業届提出

**【方法3】オーナーチェンジ型(民泊運営継続前提)**も選択肢の一つです。この場合、予約サイトのアカウント、運営マニュアル、清掃業者の連絡先なども含めて引き継ぐことで、買主にとっての参入障壁を下げ、スムーズな事業承継が可能になります。

再建築不可の民泊物件でお困りの際は、専門業者への相談も選択肢の一つです。民泊買取専門サービスでは、最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応しており、民泊廃業届のサポートも提供しています。無料査定はこちら

民泊廃業届と売却手続きのタイミング・注意点

廃業届を出すタイミングは「売買契約後」が基本

住宅宿泊事業法に基づく民泊運営を行っている場合、廃業する際には廃業日から30日以内に廃業届を提出することが義務付けられています(観光庁 民泊制度ポータルサイト)。

売却に伴う廃業届提出の正しいタイミングは、以下の流れが基本です。

正しい手続きの流れ:

  1. 買主との売買契約締結
  2. 決済・物件引渡し(所有権移転)
  3. 民泊運営の終了(廃業日)
  4. 廃業日から30日以内に自治体へ廃業届を提出

注意点:

  • 売買契約前に廃業届を出してしまうと、「民泊設備付き物件」としての訴求力が弱まる可能性があります
  • 引渡し日=廃業日として設定し、引渡し後速やかに廃業届を提出するのがスムーズです
  • 自治体によっては独自の民泊条例がある場合があるため、事前に確認が必要です

買主への民泊設備・ノウハウの引継ぎポイント

買主が民泊運営の継続を希望している場合、以下の項目を丁寧に引き継ぐことで、取引がスムーズに進みます。

引継ぎ項目チェックリスト:

  • 住宅宿泊事業の届出書類(控え)と届出番号
  • 民泊設備リスト(家具家電、アメニティ、Wi-Fiルーター等)
  • 予約サイトのアカウント情報(運営継続の場合)
  • 清掃・リネン業者の連絡先
  • 運営マニュアル(ゲスト対応、トラブル事例、近隣への配慮事項)
  • 収益実績データ(過去の稼働率、売上)

特に、年間180日規制への対応方法近隣住民との関係性については、買主が事業判断をする上で重要な情報です。トラブル履歴があれば正直に伝えることで、後々のクレームを防ぐことができます。

買主が新たに住宅宿泊事業の届出を行う場合は、物件引渡し後に買主自身が手続きを進めることになります。その際、過去の届出情報や運営実績を共有することで、届出がスムーズに進むでしょう。

[民泊の撤退手続きについて詳しくはこちら]

2025年法改正の影響と売却タイミングの判断基準

建築基準法改正で大規模リフォームのハードル上昇

2025年4月に施行される建築基準法の改正により、再建築不可物件を含む小規模建築物のリフォームに関するルールが変更されます。

これまで「4号特例」として建築確認申請が不要だった小規模建築物の大規模リフォーム(増改築・大規模修繕)について、2025年4月以降は建築確認申請が必要になります(国土交通省 建築基準法改正情報)。

再建築不可物件の場合、接道義務を満たしていないため、大規模リフォーム時に建築確認申請を行っても許可が下りない可能性があります。これにより、買主が物件を取得後に活用しようとしても、リフォームの選択肢が狭まるリスクがあります。

法改正による影響:

  • 買主にとって物件活用のハードルが上がる
  • 再建築不可物件の市場価値がさらに下がる可能性
  • 法改正前の売却の方が、買主が見つかりやすい可能性がある

売却タイミングの判断基準(3つのチェックポイント)

以下の3つのチェックポイントに該当する場合、早期売却を検討することをおすすめします。

【チェックポイント1】年間180日規制で収益性が低い
住宅宿泊事業法では、民泊の営業日数が年間180日以内に制限されています。この制限により、民泊単独では十分な収益を上げることが難しく、初期投資の回収が進んでいない場合は、売却のタイミングと言えます。

【チェックポイント2】近隣トラブルが頻発している
ゲストの騒音、ゴミ出しルール違反、違法駐車などによる近隣トラブルが頻発している場合、運営継続のストレスは大きくなります。自治体からの指導が入るリスクもあり、早期売却を検討すべきです。

【チェックポイント3】管理の手間が大きな負担になっている
遠方に住んでいる、本業が忙しいなどの理由で、民泊の日常管理(予約対応、清掃手配、トラブル対応)が負担になっている場合、管理代行費用がかさみ収益性がさらに悪化します。

これら3つのうち2つ以上に該当する場合は、2025年法改正前の売却を検討することで、より有利な条件で売却できる可能性があります。

[再建築不可物件のリフォームと活用方法についてはこちら]

まとめ:再建築不可の民泊物件売却は専門業者への相談が最短ルート

本記事の要点を整理します。

  • 再建築不可×民泊でも売却可能、相場は通常の50~70%:民泊設備や運営実績を付加価値として訴求することで、相場以上の売却も可能です。
  • 買取・仲介・オーナーチェンジの3つの選択肢:早期現金化なら買取、高値売却なら仲介、運営継続前提ならオーナーチェンジと、状況に応じて選択できます。
  • 2025年法改正前の売却がスムーズな可能性、廃業届のタイミングに注意:建築基準法改正により大規模リフォームのハードルが上がるため、法改正前の売却が有利。廃業届は引渡し後30日以内に提出が基本です。

状況別のアクション:

  • 「早期現金化したい」「管理の手間から解放されたい」→専門買取業者への相談
  • 「相場に近い価格で売りたい」「時間に余裕がある」→仲介で民泊継続希望者を探す

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免責事項:
本記事の情報は2026年1月時点のものです。法律・条例・市場状況は変動する可能性がありますので、最新情報は観光庁、国土交通省、各自治体の公式サイト等でご確認ください。


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