【2025年版】民泊撤退完全ガイド|手続き・費用から売却まで損失を最小化

観光庁のデータによると、住宅宿泊事業(民泊)の廃業率は約36.7%で推移しており、規制強化や競争激化により撤退を検討する事業者が増加しています(観光庁民泊制度ポータルサイト)。

しかし、民泊撤退には正しい手続きと計画的な準備が不可欠です。廃業届の提出遅れによる罰則リスク、想定外の原状回復費用、物件処分方法の選択ミスなど、知識不足による損失は避けられます。

本記事では、民泊事業からスムーズに撤退するための手続き・費用・スケジュールを法的根拠と最新データに基づいて徹底解説します。2025年12月時点の規制情報を反映し、費用削減方法や物件処分の最適な選択肢まで、実務に即した情報をお届けします。

民泊撤退を検討すべき5つのサイン

民泊事業を続けるべきか撤退すべきか、客観的な判断基準が重要です。以下の5つのサインに3つ以上該当する場合、撤退を真剣に検討する時期といえます。

サイン1:稼働率が3ヶ月連続で30%を下回る

月間稼働率30%未満が3ヶ月以上続く状況は、収益構造が崩れている明確なシグナルです。固定費(管理費、光熱費、保険料等)を賄えず、赤字が恒常化します。競合増加や立地の需要変化により、今後の回復が見込めない場合は早期の判断が必要です。

サイン2:近隣トラブルが月1回以上発生

騒音やゴミ出しルール違反などの近隣トラブルが頻発すると、住宅宿泊事業法に基づく業務改善命令のリスクが高まります。最悪の場合、事業廃止命令(第16条)や業務停止処分を受ける可能性があります。トラブル対応のストレスと時間コストも無視できません。

サイン3:条例による営業日数制限が厳しい

東京23区の多くは年間180日(住宅宿泊事業法の上限)を大幅に下回る日数制限を設けています。例えば、豊島区では2026年12月16日から年間120日(春夏冬休み期間のみ)に短縮されることが決定しました(日本経済新聞2025年2月報道)。営業日数が年間180日未満の場合、収益性が大幅に低下します。

サイン4:原状回復費用が年間売上の30%超

賃貸物件で民泊を運営している場合、退去時の原状回復費用が高額になるリスクがあります。設備老朽化や内装劣化により、費用が年間売上の30%を超える見込みがあれば、今後の収益で回収できない可能性が高いです。早期撤退により損失を限定する選択も有効です。

サイン5:本業への影響が深刻

副業として民泊を運営する場合、清掃・問い合わせ対応・トラブル処理などの運営負担が本業に支障をきたすケースがあります。時給換算で赤字、または健康・家族関係に悪影響が出ている場合、事業継続の意義を再考すべきです。

撤退検討チェックリストも併せてご確認ください(民泊市場の現状)。

民泊撤退の手続き完全ガイド【5ステップ】

民泊事業からの撤退は、法的手続きと実務対応を正しい順序で進めることが重要です。以下の5ステップで解説します。

ステップ1:廃業届(廃止届出書)の提出【最重要】

住宅宿泊事業法第28条により、事業を廃止した場合は廃止の日から30日以内に廃業届(正式名称:廃業等届出書 第三号様式)を都道府県知事等に提出する義務があります(e-Gov法令検索)。

提出先: 届出自治体(都道府県、保健所設置市、東京23区等)
提出方法: 窓口持参、郵送、または電子申請(自治体による)
罰則: 届出義務違反の場合、住宅宿泊事業法第75条により50万円以下の罰金が科される可能性があります。また、虚偽届出や悪質なケースでは第73条により6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金(併科あり)の対象となります(国土交通省ガイドライン)。

必要書類: 廃業等届出書、本人確認書類(個人の場合)、法人登記事項証明書(法人の場合)等。詳細は届出自治体に確認してください。

ステップ2:既存予約のキャンセル対応

廃業届提出前に、確定している予約を適切に処理します。

推奨手順:

  1. キャンセル通知: 宿泊予定日の1ヶ月以上前に通知(ポリシーに従う)
  2. カレンダーブロック: 予約サイト(Airbnb等)で新規予約を停止
  3. 全額返金対応: トラブル回避のため、事業者都合のキャンセルは全額返金が原則
  4. Airbnbの注意点: ホスト都合キャンセルはペナルティ(検索順位低下、手数料等)の対象です

ステップ3:契約解除(予約サイト・管理会社)

予約サイト(Airbnb、楽天LIFULL STAY等): 各プラットフォームのアカウント設定から「リスティング削除」「アカウント閉鎖」手続きを実施します。キャンセル料は通常発生しませんが、利用規約を確認してください。

管理代行会社: 契約書の解約条項を確認し、指定の予告期間(多くは1~3ヶ月前)内に解約通知を提出します。違約金として管理手数料1~3ヶ月分が発生するケースもあります。

ステップ4:原状回復工事(賃貸物件の場合)

賃貸物件で民泊を運営していた場合、退去時に原状回復工事が必要です。

費用相場(全国平均): 30万円~100万円
工期: 1~2ヶ月

内訳例:

  • 家具・家電撤去: 5万円~15万円
  • 壁紙・床材交換: 10万円~50万円
  • ハウスクリーニング: 3万円~10万円
  • 鍵交換: 1万円~3万円
  • その他修繕(設備補修等): 5万円~30万円

費用削減ポイント: 自己所有物件の場合、「現況渡し(原状回復不要)」で買取業者に売却すれば、原状回復費用30万円~100万円を全額削減できます(詳細は後述)。

ステップ5:物件処分(売却・賃貸転換)

最後に物件をどう処分するかを決定します。主な選択肢は以下の3つです(詳細比較は後述)。

  1. 仲介売却: 市場価格で売却(3~6ヶ月)
  2. 買取業者へ売却: 最短3営業日で現金化
  3. 賃貸転換: 住居用賃貸に変更

撤退スケジュール全体の目安は2~4ヶ月(賃貸物件・仲介売却の場合)、買取業者利用で3営業日~1ヶ月に短縮可能です。

民泊撤退にかかる費用と削減方法

民泊撤退費用は物件形態と処分方法により大きく変動します。ここでは標準的なケースと費用削減方法を解説します。

標準的な撤退費用(賃貸物件+仲介売却)

総額目安: 30万円~150万円

内訳:

  • 原状回復工事: 30万円~100万円(前述)
  • 仲介手数料: 売却価格の3%+6万円+消費税(例:売却価格1,000万円なら約39.6万円)
  • 行政書士報酬(任意): 1万円~3万円(廃業届代行依頼時)
  • その他(廃棄物処分、清掃等): 5万円~10万円

地域別の原状回復費用相場

東京都心部(渋谷・新宿・港区等): 50万円~150万円(高品質仕上げ要求により高額化)
大阪・京都: 40万円~120万円
沖縄: 30万円~80万円(人件費・資材費が比較的低い)

費用削減方法3選

方法1:現況渡し買取業者の活用(最大86万円削減)

自己所有物件の場合、「原状回復不要・現況のまま買取」を行う専門業者に売却すれば、以下の費用を削減できます。

  • 原状回復費用: 30万円~100万円 → 0円
  • 仲介手数料: 39.6万円(1,000万円物件の例) → 0円
  • 家具・家電処分費: 5万円~15万円 → 0円(買取業者が対応)

試算例:
売却価格1,000万円の物件で原状回復50万円が必要な場合
→ 仲介売却: 実質手取り約910万円(1,000万円 – 50万円 – 39.6万円)
→ 買取業者: 売却価格は10~20%減の800~900万円だが、費用0円で現金化
手取り額がほぼ同等かつ、期間を大幅短縮

方法2:家具・家電の中古販売(5万円~15万円回収)

メルカリ、ジモティー、リサイクルショップで家具・家電を売却すれば、処分費用がゼロになるだけでなく収益化できます。特に状態の良い家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコン)は需要が高いです。

方法3:廃業届の自己提出(1万円~3万円削減)

廃業届の提出は行政書士に依頼せず、自分で行えば報酬1万円~3万円を削減できます。手続き自体は複雑ではなく、各自治体のWebサイトから様式をダウンロードして記入・提出するだけです(東京都住宅宿泊事業届出ガイド)。

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物件処分の3つの選択肢を徹底比較

民泊撤退後の物件処分には主に3つの方法があります。それぞれのメリット・デメリット、適した状況を比較します。

選択肢1:仲介売却(不動産会社経由)

特徴: 不動産仲介会社を通じて市場で買主を探す方法。

メリット:

  • 市場価格(適正価格)での売却が可能
  • 購入希望者が多い人気エリアでは高値売却のチャンス

デメリット:

  • 売却期間が長い(平均3~6ヶ月)
  • 仲介手数料が発生(売却価格の約3%+6万円+税)
  • 原状回復工事が必要(買主の要望による)
  • 内覧対応等の手間

費用: 仲介手数料39.6万円(1,000万円物件)、原状回復30万円~100万円
期間: 3~6ヶ月
適した人: 時間に余裕があり、高値売却を優先したい方。立地・状態が良い物件。

選択肢2:買取業者への売却

特徴: 不動産買取専門業者に直接売却する方法。

メリット:

  • 最短3営業日で現金化
  • 仲介手数料0円
  • 原状回復不要(現況渡しOK)
  • 内覧・売却活動不要で手間なし
  • 確実に売却できる(買主が見つからないリスクゼロ)

デメリット:

  • 売却価格が市場価格の80~90%程度(業者の再販利益分)

費用: 0円~数万円(登記費用等のみ)
期間: 3営業日~1ヶ月
適した人: 早期現金化したい方、原状回復費用を避けたい方、賃貸物件からの撤退で時間がない方。

試算例(1,000万円の物件):
仲介売却: 実質手取り約910万円(費用90万円控除後)、期間4ヶ月
買取業者: 売却価格850万円、費用ほぼ0円、期間2週間
手取り差は60万円だが、4ヶ月早く現金化+原状回復の手間ゼロ

選択肢3:賃貸転換(住居用賃貸)

特徴: 民泊をやめて通常の居住用賃貸物件として運用。

メリット:

  • 資産を保有したまま安定収入確保
  • 民泊より管理負担が軽い

デメリット:

  • 賃貸転換工事が必要(30万円~80万円)
  • 民泊時代より賃料収入は低下(月10万円→6万円など)
  • 空室リスク、入居者トラブルリスク継続
  • 固定資産税・管理費等のランニングコスト継続

費用: 賃貸転換工事30万円~80万円
期間: 1~2ヶ月
適した人: 長期的な資産保有を希望する方、立地が賃貸需要の高いエリア。

M&A(事業譲渡)も選択肢の一つ

高稼働率で優良な民泊物件の場合、事業ごと譲渡(M&A)も可能です。運営ノウハウ、予約サイトの評価、顧客データ等を含めて売却できるため、物件価格以上の価値を得られる可能性があります。ただし、手続きが複雑で時間がかかるため、専門家への相談が必要です(民泊物件の売却方法比較)。

物件処分の最適な選択は、スピード重視なら買取、高値重視なら仲介、資産保有なら賃貸転換です。

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民泊撤退のよくある質問と最新規制情報

民泊撤退に関する実務的な疑問と、2025年12月時点の最新規制動向をQ&A形式で解説します。

Q1:廃業届を出さないとどうなる?

A:住宅宿泊事業法第28条により、廃業届(廃止届出書)の提出は法的義務です。提出しない場合、第75条に基づき50万円以下の罰金が科される可能性があります。また、虚偽届出や悪質な場合は第73条により6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金(併科あり)の対象です。さらに、届出を怠ると、翌年以降も事業を継続しているとみなされ、各種報告義務違反で追加の罰則リスクが生じます。必ず30日以内に提出しましょう

Q2:賃貸物件で原状回復せずに撤退できる?

A:賃貸契約上、原則として原状回復義務を免れることはできません。賃貸借契約書に「民泊利用可」の特約がある場合でも、退去時の原状回復(民泊用設備の撤去、内装の現状復旧)は借主の義務です。無断で原状回復せずに退去すると、敷金没収に加えて追加費用を請求されます。ただし、自己所有物件の場合は買取業者に「現況渡し」で売却すれば原状回復費用を回避できます。

Q3:民泊撤退にかかる費用総額の目安は?

A:一般的なケースでは30万円~150万円が目安です(賃貸物件で仲介売却の場合)。内訳は原状回復30万円~100万円、仲介手数料(売却価格の約3%+6万円)、その他費用です。ただし、自己所有物件を買取業者に売却すれば、原状回復・仲介手数料がゼロになり、**数万円程度(登記費用のみ)**で撤退可能です。

Q4:東京都内で民泊規制が厳しい地域は?

A:東京23区では多くの区が条例で営業日数を制限しています。特に厳しいのは以下の地域です。

豊島区: 2026年12月16日から年間120日(春夏冬休み期間のみ)に短縮(日本経済新聞2025年2月報道)。新規届出も区域の70%で禁止。
新宿区、渋谷区、中野区等: 多くが住居専用地域で平日営業を禁止し、実質的に年間100日前後に制限。

規制強化により収益が見込めない場合、早期撤退も選択肢となります(民泊規制の最新動向)。

Q5:民泊撤退後の税金(譲渡所得税)はいくら?

物件売却時の譲渡所得税は、所有期間により異なります(国税庁タックスアンサー)。

短期譲渡所得(所有期間5年以下): 所得税30%+住民税9% = 39.63%(復興特別所得税含む)
長期譲渡所得(所有期間5年超): 所得税15%+住民税5% = 20.315%(復興特別所得税含む)

重要: 「居住用財産の3,000万円特別控除」は、売却時に居住用として使用していることが要件です。民泊として使用している物件は原則として適用対象外です。税務上の扱いは複雑なため、税理士への相談を推奨します。

2025年の最新規制動向

豊島区条例改正(2026年12月施行): 年間営業日数120日に短縮、新規届出禁止区域拡大(東京新聞2025年2月報道)。
全国的な傾向: 各自治体で近隣住民とのトラブル対策として、営業日数制限や届出要件厳格化が進行中。今後も規制強化の流れは継続する見込みです。

最新の法改正情報は国土交通省民泊ポータルサイトで随時更新されています。

まとめ:賢い撤退で損失を最小化しよう

民泊事業からの撤退は、正しい手順と計画的な準備により損失を最小化できます。最後に重要ポイントをまとめます。

撤退手続きの5ステップを確実に

  1. 廃業届を30日以内に提出(住宅宿泊事業法第28条、罰則あり)
  2. 既存予約を適切にキャンセル(全額返金推奨)
  3. 予約サイト・管理会社との契約解除
  4. 原状回復工事(賃貸物件の場合)
  5. 物件処分(売却または賃貸転換)

費用削減の3つの方法

  • 買取業者の活用: 原状回復費用30万円~100万円+仲介手数料を削減
  • 家具・家電の中古販売: 5万円~15万円回収
  • 廃業届の自己提出: 1万円~3万円削減

物件処分は目的に応じて選択

  • スピード重視: 買取業者(最短3営業日)
  • 高値重視: 仲介売却(3~6ヶ月)
  • 資産保有: 賃貸転換

2025年の規制強化に注意

豊島区をはじめ、多くの自治体で営業日数制限が強化されています。規制により収益性が悪化した場合、早期撤退により損失を限定する選択も有効です。

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民泊撤退は法的手続き、費用、物件処分など検討事項が多岐にわたります。特に物件処分では、「現況渡し買取」を活用することで、原状回復費用を全額削減し、最短3営業日で現金化が可能です。

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免責事項

本記事の情報は2025年12月時点のものです。法令・条例は改正される可能性があるため、実際の手続き前に管轄自治体や専門家(行政書士、税理士等)にご確認ください。また、費用相場・スケジュールは目安であり、物件の状態や地域により変動します。当社は本記事の情報に基づく判断により生じた損害について一切の責任を負いかねます。

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