民泊事業の譲渡を検討している方は、「事業譲渡と物件売却の違いは?」「譲渡価格の相場はいくら?」「旅館業許可は引き継げるのか?」といった疑問を抱えているのではないでしょうか。
バトンズに掲載されている民泊のM&A案件は494件(2026年1月時点)に達し、黒字物件を中心に事業譲渡の需要が高まっています。一方で、許可引継ぎの手続きやデューデリジェンスの実務が複雑で、売り手・買い手ともに不安を感じるケースも少なくありません。
本記事では、民泊 事業譲渡の全体像として、譲渡価格の算定・手続き・許可引継ぎを7ステップで完全ガイドします。売り手・買い手双方の視点で実務を解説しますので、事業譲渡を検討している方は参考にしてください。
出典: バトンズ「’民泊’に関するM&A・事業承継 – 売却案件一覧」(2026年1月時点)
民泊の事業譲渡とは?物件売却との違いを徹底比較
事業譲渡の定義|事業全体を譲渡する仕組み
事業譲渡とは、会社の事業の全部または一部を他の会社や個人に譲渡する取引です。民泊の場合、以下の資産・権利・ノウハウを一括して譲渡します:
有形資産:
- 不動産(所有物件の場合)または賃借権(賃貸物件の場合)
- 家具家電・寝具・リネン類
- 清掃用具・備品
無形資産:
- 旅館業許可・住宅宿泊事業届出
- ブランド・屋号
- ドメイン・ウェブサイト
- 顧客リスト・予約台帳
ノウハウ:
- 運営マニュアル
- 清掃業者・管理会社との契約関係
- OTA(Airbnb・Booking.com等)のアカウント
物件売却との違い:
物件売却は「不動産のみ」を譲渡する取引で、許可・ブランド・ノウハウは譲渡されません。買主は新規に旅館業許可を取得する必要があります。事業譲渡は「事業全体」を譲渡するため、買主は既存の収益構造・顧客基盤を引き継ぐことができます。
事業譲渡と物件売却の比較表
| 項目 | 事業譲渡 | 物件売却 |
|---|---|---|
| 譲渡対象 | 事業全体(許可・顧客・ブランド・ノウハウ) | 不動産のみ |
| 譲渡価格 | 年間利益の3〜5倍+物件価格 | 物件時価のみ |
| 許可引継ぎ | 可能(旅館業許可は要件あり) | 買主が新規取得 |
| 手続き期間 | 2〜6ヶ月(DD・契約・許可引継ぎ) | 1〜3ヶ月 |
| 税金 | 譲渡所得税(分離課税20.315%) | 譲渡所得税(分離課税20.315%) |
| 向いているケース | 黒字物件、許可付き、ブランド価値あり | 赤字物件、許可なし、早期売却希望 |
事業譲渡のメリット・デメリット(売り手視点)
メリット:
- 譲渡価格が高い: 年間利益の3〜5倍+物件価格で売却可能
- のれん(営業権)を評価: ブランド・顧客リストが価格に反映される
- 許可付きで高値売却: 旅館業許可付き物件は10〜30%のプレミアムが付く
デメリット:
- 手続きが複雑: デューデリジェンス・契約・許可引継ぎに2〜6ヶ月かかる
- 買い手が限定的: 黒字物件でないと買い手が見つかりにくい
- 表明保証のリスク: 譲渡後も一定期間(通常1〜3年)の責任を負う可能性
[出典: バトンズM&A案件494件の分析データ(2026年1月時点)]
事業譲渡のメリット・デメリット(買い手視点)
メリット:
- 即収益化: 既存の黒字事業を引き継ぎ、即座に収益化できる
- 許可取得が不要: 旅館業許可の引継ぎで新規取得の手間を削減
- 顧客・ブランド継承: 既存の顧客・評価を引き継げる
- 運営ノウハウの取得: 清掃業者・管理会社との関係も引き継げる
デメリット:
- 譲渡価格が高い: 年間利益の3〜5倍+物件価格が必要
- デューデリジェンスが必要: 財務・法務・事業の精査に1〜2ヶ月かかる
- 簿外債務のリスク: 表明保証があっても完全には防げない
民泊の譲渡価格の算定方法|年間利益の3〜5倍が相場
譲渡価格の算定方式①|年間利益倍率法(最も一般的)
算定ロジック:
譲渡価格 = 年間営業利益 × 倍率(2〜5倍)+ 物件価格
倍率の決定要因:
- 立地・稼働率: 京都・大阪の好立地で稼働率70%以上 → 4〜5倍
- 許可の種類: 旅館業許可(簡易宿所)→ 4〜5倍、住宅宿泊事業 → 2〜3倍
- 運営歴: 3年以上の安定収益 → 4〜5倍、1年未満 → 2〜3倍
- 近隣トラブル: トラブルなし → 4〜5倍、トラブル多 → 2〜3倍
具体例:
年間営業利益が200万円の京都市内の簡易宿所(稼働率70%)の場合:
- 年間営業利益: 200万円
- 倍率: 4倍
- のれん: 200万円 × 4 = 800万円
- 物件価格: 2,000万円(仮定)
- 譲渡価格: 800万円 + 2,000万円 = 2,800万円
[出典: バトンズM&A案件494件の分析データ(2026年1月時点)]
譲渡価格の算定方式②|DCF法(割引キャッシュフロー法)
算定ロジック:
譲渡価格 = 将来キャッシュフローの現在価値
計算手順:
- 今後5年間の年間キャッシュフローを予測
- 割引率(WACC)を設定(通常10〜15%)
- 各年のキャッシュフローを現在価値に割り引く
- 5年間の現在価値を合計
具体例:
年間キャッシュフローが200万円(一定と仮定)、割引率10%の場合:
- 年間CF: 200万円
- 割引率: 10%
- 年金現価係数(5年・10%): 3.791
- のれん: 200万円 × 3.791 ≒ 758万円
DCF法の特徴:
DCF法は将来の収益性を反映できる一方、計算が複雑で、前提条件(割引率・成長率)の設定が難しいのが課題です。M&A実務では、年間利益倍率法とDCF法を併用して、譲渡価格の妥当性を検証することが一般的です。
譲渡価格の算定方式③|時価純資産法+のれん
算定ロジック:
譲渡価格 = 時価純資産 + のれん(営業権)
時価純資産の算定:
- 不動産の時価(路線価・固定資産税評価額等)
- 家具家電・備品の時価
- 負債(ローン残債等)を控除
のれん(営業権)の算定:
- 超過収益力: (年間営業利益 − 期待利益)× 倍率(3〜5年分)
- 期待利益: 時価純資産 × 期待利益率(5〜10%)
具体例:
- 時価純資産: 1,500万円
- 年間営業利益: 200万円
- 期待利益率: 8%
- 期待利益: 1,500万円 × 8% = 120万円
- 超過収益: 200万円 − 120万円 = 80万円
- のれん: 80万円 × 4年 = 320万円
- 譲渡価格: 1,500万円 + 320万円 = 1,820万円
民泊の譲渡価格の相場(物件タイプ別)
| 物件タイプ | 年間利益倍率 | 譲渡価格の目安(例: 年間利益200万円) |
|---|---|---|
| 京都・大阪の簡易宿所(黒字・好立地) | 4〜5倍 | 800〜1,000万円 + 物件価格 |
| 地方都市の簡易宿所(黒字) | 3〜4倍 | 600〜800万円 + 物件価格 |
| 住宅宿泊事業(黒字) | 2〜3倍 | 400〜600万円 + 物件価格 |
| 赤字物件 | 0倍 | 物件価格のみ(のれんゼロ) |
赤字物件の場合、のれん(営業権)はゼロと評価され、譲渡価格は物件時価のみとなります。この場合は、事業譲渡ではなく物件売却を検討する方が現実的です。
民泊の事業譲渡の流れ|7ステップで完全ガイド
STEP1|事業評価・譲渡価格の算定(1週間)
実施内容:
- 直近3期の決算書・収支データの整理
- 稼働率・売上・利益の分析
- 譲渡価格の算定(年間利益倍率法等)
- M&Aアドバイザー・税理士への相談
準備すべき資料:
- 決算書(直近3期分)
- 月次収支表(直近1年分)
- 稼働率データ(Airbnb・Booking.com等の管理画面)
- 旅館業許可証・住宅宿泊事業届出書
- 固定資産税評価額・路線価
- ローン残高証明書
- 清掃業者・管理会社との契約書
譲渡価格の算定は、専門家(M&Aアドバイザー・税理士)に依頼することをおすすめします。適正な譲渡価格を設定することで、買い手との交渉がスムーズに進みます。
STEP2|買い手候補の探索(1〜3ヶ月)
探索方法:
①M&Aプラットフォーム:
- バトンズ: 民泊のM&A案件494件掲載(2026年1月時点)
- M&A総合研究所
- TRANBI
M&Aプラットフォームでは、匿名で案件を掲載し、買い手候補からの問い合わせを待つことができます。譲渡価格・売上・利益の概要を公開し、興味を持った買い手候補と秘密保持契約(NDA)を締結した後、詳細情報を開示します。
②買取業者:
StayExit等の民泊買取専門業者に相談することで、最短3営業日で査定・成約が可能です。事業譲渡・物件買取の両方に対応しており、売り手の状況に応じた最適な提案を受けられます。
③仲介業者:
M&A仲介会社・不動産仲介会社を通じて買い手候補を紹介してもらう方法もあります。仲介手数料は成約価格の3〜5%が一般的です。
買取業者の選び方については、民泊買取業者の選び方|7つのチェックポイントと相場の調べ方もご参照ください。
STEP3〜4|秘密保持契約・デューデリジェンス(1〜2ヶ月)
STEP3: 秘密保持契約(NDA)の締結
買い手候補が見つかったら、秘密保持契約(NDA)を締結します。NDAにより、譲渡価格・収支データ・顧客情報などの機密情報を保護します。NDA締結後、買い手候補に詳細情報を開示し、デューデリジェンス(DD)を実施します。
STEP4: デューデリジェンス(DD)
買い手が事業の精査を実施します。DDの期間は1〜2ヶ月が一般的です。
財務DD(財務デューデリジェンス):
- 決算書・収支データの正確性確認
- 稼働率・売上の実績確認(OTAデータとの照合)
- 税務申告の適正性確認
- 簿外債務の有無確認
法務DD(法務デューデリジェンス):
- 旅館業許可・住宅宿泊事業届出の有効性確認
- 建築基準法・消防法の適合性確認
- 賃貸借契約の内容確認(賃貸物件の場合)
- 管理規約の民泊禁止条項の確認(マンションの場合)
- 近隣トラブルの有無確認
事業DD(事業デューデリジェンス):
- 稼働率の推移確認
- 顧客評価(レビュー)の確認
- リピート率の確認
- 清掃業者・管理会社の実績確認
- 競合状況の分析
売り手が準備すべき資料:
- 決算書(直近3期分)
- 税務申告書(直近3期分)
- 旅館業許可証・消防法適合通知書
- 建築確認済証・検査済証
- 賃貸借契約書(賃貸物件の場合)
- 管理会社・清掃業者との契約書
- 顧客リスト・予約台帳
- 近隣トラブルの有無(書面で報告)
STEP5〜7|契約・許可引継ぎ・クロージング(1〜2ヶ月)
STEP5: 基本合意書(LOI)の締結
DDの結果を踏まえ、譲渡価格・譲渡条件を合意し、基本合意書(LOI: Letter of Intent)を締結します。基本合意書には、譲渡価格・支払い条件・クロージング予定日・独占交渉権などを記載します。
STEP6: 最終契約書の締結
事業譲渡契約書を作成・締結します。契約書には以下の条項を盛り込みます:
- 譲渡対象資産の明細
- 譲渡価格・支払い条件(一括払い or 分割払い)
- 表明保証(売り手が事業内容の正確性を保証)
- 競業避止義務(売り手が一定期間(通常1〜3年)同業を行わない)
- クロージング条件(許可引継ぎの完了、DD結果の承認等)
- 瑕疵担保責任(簿外債務・近隣トラブル等の責任範囲)
表明保証では、決算書・収支データの正確性、旅館業許可の有効性、近隣トラブルの不存在、簿外債務の不存在などを売り手が保証します。表明保証違反があった場合、買い手は損害賠償を請求できます。
STEP7: 許可引継ぎ・クロージング
旅館業許可・住宅宿泊事業の引継ぎ手続きを実施し、譲渡代金を支払います。許可引継ぎの詳細は次のセクションで解説します。
出典: 厚生労働省「旅館業法の許可手続き」(2025年度)
出典: 観光庁「住宅宿泊事業の廃業・届出」(2025年度)
民泊の許可引継ぎ|旅館業許可・住宅宿泊事業の実務
旅館業許可の引継ぎ(地位承継の可否)
地位承継の要件:
旅館業法では、相続・合併・分割の場合に限り、旅館業許可の地位承継が認められています(旅館業法第3条の3)。事業譲渡の場合は原則として地位承継できません。
事業譲渡の場合の手続き:
- 売主: 旅館業廃止届を保健所に提出
- 買主: 旅館業許可を新規申請
新規申請の要件:
- 建築基準法・消防法の適合
- 欠格事由に該当しないこと(暴力団員でない、過去に許可取消を受けていない等)
- 申請手数料(自治体により異なる、目安2〜3万円)
申請期間:
新規申請には1〜2ヶ月かかります。許可が下りるまでの間は営業できないため、クロージング時期を調整する必要があります。
一部自治体の特例運用:
一部の自治体では、事業譲渡時に「事実上の地位承継」を認める運用をしている場合があります。売主が廃止届を提出せず、買主が「変更届」を提出することで、許可が継続するケースです。詳細は保健所に確認してください。
住宅宿泊事業の引継ぎ(廃業・新規届出)
住宅宿泊事業の引継ぎ手続き:
住宅宿泊事業法では、事業譲渡時の地位承継は認められていません。以下の手続きが必要です:
- 売主: 廃業届を提出(事業廃止から10日以内)
- 買主: 新規届出を提出
新規届出の要件:
- 住宅の所有権または賃借権を有すること
- 欠格事由に該当しないこと
- 消防法令適合通知書を取得
- 年間営業日数180日以内の遵守
届出期間:
届出後、自治体が審査を行います(通常1〜2週間)。不備がなければ届出番号が通知され、営業開始できます。旅館業許可と比べて、手続きが簡易で期間も短いのが特徴です。
賃貸物件の注意点:
賃貸物件の場合、賃貸借契約を買主に引き継ぐ必要があります。賃貸人(オーナー)の承諾を事前に取得してください。賃貸人の承諾なく事業譲渡すると、賃貸借契約を解除される可能性があります。
特区民泊の引継ぎ(認定の承継)
特区民泊の引継ぎ手続き:
国家戦略特別区域法に基づく特区民泊では、事業譲渡時の認定承継は原則として認められていません。以下の手続きが必要です:
- 売主: 認定取消を申請
- 買主: 新規認定を申請
新規認定の要件:
- 特区内の物件であること
- 建築基準法・消防法の適合
- 2泊3日以上の滞在(東京都の場合6泊7日以上)
- 認定手数料(自治体により異なる)
認定期間:
新規認定には1〜2ヶ月かかります。認定が下りるまでの間は営業できません。
許可引継ぎの比較表
| 許可の種類 | 地位承継 | 手続き | 期間 | 費用 |
|---|---|---|---|---|
| 旅館業許可(簡易宿所) | 不可(※) | 売主: 廃止届 買主: 新規申請 | 1〜2ヶ月 | 2〜3万円 |
| 住宅宿泊事業 | 不可 | 売主: 廃業届 買主: 新規届出 | 1〜2週間 | 無料 |
| 特区民泊 | 不可 | 売主: 認定取消 買主: 新規認定 | 1〜2ヶ月 | 自治体による |
※一部自治体では「事実上の地位承継」を認める運用あり(要確認)
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デューデリジェンスと契約書のチェックポイント
財務DDのチェックポイント(買い手向け)
確認項目:
- 決算書の正確性: 売上・利益が実態と一致するか、粉飾決算の有無
- 稼働率データ: Airbnb・Booking.comの実績データと照合、季節変動の確認
- 管理委託費: 管理会社への支払いが適正か、相場(売上の20〜25%)と比較
- 固定費: 固定資産税・管理費・修繕積立金・水道光熱費の実額確認
- 簿外債務: 未払い金・近隣トラブルの損害賠償・税務上の追徴課税リスク
赤字物件の注意点:
赤字物件の場合、譲渡価格は物件時価のみ(のれんゼロ)です。収支改善の見込みがない場合は買収を避けましょう。立地・稼働率・価格設定を精査し、黒字化の可能性を慎重に判断してください。
法務DDのチェックポイント(買い手向け)
確認項目:
- 旅館業許可: 許可証の有効期限・許可条件の確認、消防法適合の確認
- 建築基準法: 用途変更の有無・建築確認済証の確認、違法建築でないか
- 消防法: 消防法令適合通知書の確認、消防設備(自動火災報知設備等)の点検記録
- 賃貸借契約: 民泊可の特約があるか(賃貸物件の場合)、賃貸人の承諾取得
- 管理規約: 民泊禁止条項の有無(マンションの場合)
- 近隣トラブル: 騒音・ゴミ出し等のトラブル履歴、管理組合からの警告
賃貸物件の注意点:
賃貸物件の場合、賃貸人(オーナー)の承諾なく事業譲渡すると、賃貸借契約を解除される可能性があります。必ず事前に承諾を取得してください。
マンション民泊の法務DDについては、マンション民泊の買取|管理組合トラブル・規約違反の解決方法もご参照ください。
事業DDのチェックポイント(買い手向け)
確認項目:
- 稼働率: 直近1年の月別稼働率、季節変動の有無
- 顧客評価: Airbnb・Booking.comのレビュー(星4.5以上が目安)
- リピート率: リピーター比率(10%以上が目安)
- 清掃業者: 清掃品質・コストの確認、清掃業者との契約継続可否
- 管理会社: 管理会社の実績・評判、管理委託費の妥当性
- 競合状況: 周辺の民泊物件数・稼働率、価格競争の激しさ
稼働率50%未満の物件の注意点:
稼働率が50%未満の物件は、収支改善が困難な可能性があります。立地・価格設定・運営方法を精査し、黒字化の見込みを慎重に判断してください。
事業譲渡契約書のチェックポイント
契約書の必須条項:
- 譲渡対象資産の明細: 不動産・家具家電・備品・許可・ブランド・顧客リスト
- 譲渡価格・支払い条件: 一括払い or 分割払い、支払い時期
- 表明保証: 売り手が事業内容の正確性を保証、有効期間(通常1〜3年)
- 競業避止義務: 売り手が一定期間(通常1〜3年)同業を行わない
- クロージング条件: 許可引継ぎの完了、DD結果の承認等
- 瑕疵担保責任: 簿外債務・近隣トラブル等の責任範囲、責任期間
表明保証の範囲:
表明保証では、以下の事項を売り手が保証します:
- 決算書・収支データの正確性
- 旅館業許可・住宅宿泊事業届出の有効性
- 近隣トラブルの不存在
- 簿外債務の不存在
- 訴訟・係争の不存在
表明保証違反があった場合、買い手は損害賠償を請求できます。契約書に「表明保証の有効期間(通常1〜3年)」を明記してください。
まとめ|民泊の事業譲渡は専門家のサポートが必須
民泊 事業譲渡は、譲渡価格の算定・許可引継ぎ・デューデリジェンスなど、実務が複雑です。売り手・買い手ともに、専門家(M&Aアドバイザー・税理士・行政書士)のサポートを受けることをおすすめします。
事業譲渡の全体像(7ステップ):
- 事業評価・譲渡価格の算定(1週間)
- 買い手候補の探索(1〜3ヶ月)
- 秘密保持契約(NDA)の締結(1週間)
- デューデリジェンス(1〜2ヶ月)
- 基本合意書(LOI)の締結(1週間)
- 最終契約書の締結(2週間)
- 許可引継ぎ・クロージング(1〜2ヶ月)
譲渡価格の相場:
- 黒字物件: 年間利益の3〜5倍+物件価格
- 赤字物件: 物件価格のみ(のれんゼロ)
- 許可付き物件: 10〜30%のプレミアム
許可引継ぎの注意点:
- 旅館業許可: 原則として新規申請が必要(1〜2ヶ月)
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事業譲渡を検討している方は、早めに専門家に相談し、適正な譲渡価格・手続きを確認してください。
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本記事は2026年1月時点の情報をもとに作成されています。税制・法令は変更される可能性があるため、最新情報は各公的機関のウェブサイトをご確認ください。また、個別の事業譲渡・税務については、M&Aアドバイザー・税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
出典・参考資料:
- バトンズ「’民泊’に関するM&A・事業承継 – 売却案件一覧」(2026年1月時点): https://batonz.jp/sell_cases/?q=民泊
- 厚生労働省「旅館業法の許可手続き」(2025年度): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000111008.html
- 観光庁「住宅宿泊事業の廃業・届出」(2025年度): https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/business/host/
- 国税庁「事業譲渡と税務」(2025年度): https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/hojin.htm
- 中小企業庁「事業承継ガイドライン」(2025年度): https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/
