国際通り付近の民泊撤退手順と売却相場|那覇市の最新データ【2025】

国際通り周辺で民泊を運営されているオーナー様の中には、「観光客は戻ってきているのに稼働率が上がらない」「近隣トラブルが続いて精神的に限界」といった理由で撤退を検討されている方が増えています。

那覇市の観光地として知られる国際通りエリアですが、民泊事業者にとっては厳しい経営環境が続いているのが実情です。本記事では、国際通り特有の市場環境を踏まえた上で、民泊撤退の具体的な手順、都市型商業エリアならではのコスト、そして物件処分の選択肢まで、実務に即した情報を解説します。

「トラブル履歴があるから売れない」「県外在住で手続きが不安」といった悩みを抱えている方も、ぜひ最後までお読みください。


国際通り周辺で民泊撤退が増えている理由とは?

那覇市の民泊届出件数と国際通り周辺の競合激化

国際通り周辺の民泊は、観光客増加にもかかわらず経営難に陥るケースが増えています。

観光庁の「住宅宿泊事業法に基づく届出状況」によると、令和7年11月14日時点で全国の民泊届出件数は57,512件、うち廃業届は20,661件に達し、実質稼働施設は36,851件にとどまっています。沖縄県内、特に那覇市でも同様の傾向が見られ、届出後に廃業する事業者が後を絶ちません。

国際通り周辺は観光の中心地であるがゆえに、宿泊施設の競合が極めて激しいエリアです。大手ホテルチェーンの新規開業やビジネスホテルの増加により、民泊は価格競争とOTA(オンライン旅行代理店)での露出度の差で苦戦を強いられています。

観光客のホテル回帰と民泊稼働率の低下

コロナ禍を経て、観光客の宿泊選好に大きな変化が生じました。清潔さ・安全性・サービス品質を重視する傾向が強まり、ホテル回帰の動きが顕著になっています。

沖縄県の「宿泊施設実態調査」(令和5年度)では、那覇市内のホテル平均稼働率は50〜60%台を維持している一方、民泊の稼働率はそれを大きく下回る状況が続いています。特に国際通り周辺は商業地であるため、騒音や治安の懸念から家族連れやビジネス客の民泊利用が敬遠されがちです。

加えて、住宅宿泊事業法による年間180日規制も大きな足かせとなっています。観光需要が繁忙期に集中する沖縄では、この制約により通年での収益確保が困難で、固定費(管理費、修繕積立金、光熱費、通信費など)を回収できず赤字経営に陥るケースが多発しています。

さらに、都市型商業エリア特有の課題として以下が挙げられます:

  • 周辺住民とのトラブル: 深夜の騒音、ゴミ出しルール違反、共用部分の無断使用などによるクレーム
  • OTA手数料の負担: Airbnbなどのプラットフォーム手数料(宿泊料の3〜15%)が収益を圧迫
  • 管理の難しさ: 県外在住オーナーの場合、清掃・トラブル対応・鍵の受け渡しなど、現地管理の委託費用が高額

これらの要因が重なり、国際通り周辺での民泊撤退が増加しているのです。

参考: 沖縄県全体の民泊撤退状況については、沖縄の民泊撤退支援についてで詳しく解説しています。


国際通りの民泊を撤退する手順と費用(都市型エリア特有のコスト)

民泊撤退の5ステップ(廃業届〜税務処理)

民泊事業を正式に終了するには、以下の5つのステップを踏む必要があります。

STEP1: 廃業届の提出
住宅宿泊事業法に基づき運営している場合、沖縄県庁または那覇市役所(事業所管轄)に「廃業届」を提出します。届出は民泊制度運営システムからオンラインで行うか、窓口で直接提出できます。旅館業法(簡易宿所営業)で営業している場合は、保健所への「廃止届」が必要です。

STEP2: 予約済みゲストへの対応
既に予約を受けている場合、全てのゲストに対して丁寧に事情を説明し、キャンセル対応または代替施設の紹介を行います。Airbnbなどのプラットフォームを通じた予約の場合、ホスト都合キャンセルはペナルティ対象となるため、可能な限り早期に連絡することが重要です。

STEP3: 原状回復工事の実施
賃貸物件の場合、貸主との契約に基づき原状回復工事を実施します。自己所有物件でも、次の売却や賃貸転用を見据えて適切な修繕・清掃を行うことが推奨されます。

STEP4: 物件の処分または転用
物件を売却するか、賃貸物件として転用するか、引き続き自己利用するかを決定します(詳細は次章で解説)。

STEP5: 税務処理と確定申告
民泊事業の廃業に伴い、最終年度の確定申告が必要です。減価償却資産の処分、未回収の売掛金、廃業費用の計上など、税理士に相談しながら適切に処理します。

国際通り周辺の原状回復費用相場と注意点

国際通り周辺の原状回復費用は、都市型商業エリア特有の事情により、一般的な相場よりも高額になる傾向があります。

物件タイプ別の原状回復費用相場

物件タイプ面積原状回復費用相場
1R・1K20〜30㎡35〜80万円
1LDK40〜50㎡70〜150万円
2LDK60〜70㎡120〜220万円

※クロス張替え、床補修、設備交換、清掃を想定した概算です。物件の劣化状況により変動します。

都市型商業エリア特有のコスト増要因

1. 賃貸物件での原状回復トラブル
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常損耗は貸主負担とされていますが、民泊利用による損耗(不特定多数の利用、設備の過度な摩耗)は借主負担となるケースが多くあります。

特に騒音クレーム履歴や設備破損がある場合、貸主から追加の修繕費用を請求されるリスクがあります。

2. 商業エリアでの施工費高騰
国際通り周辺は商業地のため、以下の理由で施工費が高額になります:

  • 職人手配の難しさ: 繁華街での工事は駐車場確保や搬入経路の制約があり、職人の手配費用が上乗せされる
  • 資材搬入コスト: 狭い道路や混雑するエリアでの資材搬入には追加費用が発生
  • 工事時間の制約: 商業施設や住民への配慮から、工事可能時間が限定される場合がある

3. その他の撤退関連費用

  • 不用品処分費: 家具・家電・寝具・消耗品などの処分(8〜25万円)
  • 最終清掃費: ハウスクリーニング(3〜8万円)
  • 各種解約費用: 光熱費、インターネット回線、火災保険などの解約手数料(数千〜数万円)

民泊撤退にかかる費用の詳細は民泊撤退費用の完全ガイドで解説しています。


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国際通りの民泊物件を処分する3つの方法(売却相場と賃貸転用)

仲介売却 vs 買取 vs 賃貸転用の比較

民泊撤退後の物件処分には、大きく分けて以下の3つの選択肢があります。

処分方法メリットデメリット期間価格適した人
仲介売却市場相場で売却可能原状回復必須、内見対応、価格交渉の手間6ヶ月〜1年市場相場100%時間的余裕があり高値希望
買取現況渡しOK、手続き簡単、瑕疵担保免責市場相場の70〜85%3営業日〜2週間市場相場の70〜85%早期現金化、遠方在住
賃貸転用物件保有継続、安定収入管理の手間、空室リスク、需要限定的月5〜15万円長期保有意思あり

国際通り周辺の不動産売却相場

那覇市国際通り周辺の中古マンション売却相場は以下の通りです(2024〜2025年時点):

  • 1R・1K(20〜30㎡): 800〜1,500万円
  • 1LDK(40〜50㎡): 1,200〜2,500万円
  • 2LDK(60〜70㎡): 2,000〜3,800万円

ただし、民泊稼働歴がある物件は、一般居住用と比較して若干査定が下がる傾向があります(設備の消耗、近隣トラブル懸念など)。

那覇市内の賃貸転用市場(需要セグメント別分析)

国際通り周辺で民泊から賃貸に転用する場合、以下の需要セグメントが考えられます。

需要セグメント別の賃貸相場

セグメント想定入居者家賃相場(1LDK)需要の強さ
ファミリー層地元家族月5〜8万円△ 限定的
移住者・リモートワーカー県外からの移住者月7〜12万円○ 中程度
外国人居住者外国人労働者・留学生月8〜15万円○ 中程度

国際通り周辺の賃貸転用の注意点

国際通り周辺は商業地のため、居住用賃貸需要は限定的です。以下の理由により、賃貸転用は慎重に判断する必要があります:

  • 住環境の問題: 繁華街の騒音、夜間の治安懸念、駐車場不足
  • ファミリー層の敬遠: 子育て世帯は静かな住宅街を好む傾向
  • 空室リスク: 競合物件が多く、差別化が難しい

ただし、アクセス重視の単身者・短期滞在者(リモートワーカー、外国人労働者など)には一定の需要があります。家具家電付き、インターネット完備であれば、マンスリー物件としての活用も検討できます。

沖縄県内の民泊売却については沖縄の民泊売却完全ガイドで詳しく解説しています。


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まとめ|国際通りの民泊撤退で失敗しないために

国際通り周辺での民泊撤退を検討されている方に向けて、重要なポイントをまとめます。

本記事の要点:

  • 国際通り周辺の民泊市場は厳しい状況: 観光客は増加しているものの、ホテルとの競合激化、年間180日規制、周辺トラブルなどにより、民泊事業者の経営は困難化しています。観光庁のデータでも全国的に廃業届が増加しており、沖縄県内でも同様の傾向が見られます。
  • 撤退手順は5ステップ、原状回復費用は高額: 廃業届提出から税務処理までの手順を正しく踏む必要があります。国際通り周辺は都市型商業エリアのため、原状回復費用が35〜150万円以上と高額になる点に注意が必要です。賃貸物件の場合、トラブル履歴があると追加費用を請求されるリスクもあります。
  • 物件処分は3つの選択肢から状況に応じて選択: 「仲介売却」(時間はかかるが市場相場で売却)、「買取」(現況渡しOKで最短3営業日、市場相場の70〜85%)、「賃貸転用」(物件保有継続、ただし需要は限定的)の3つから、自身の状況に最適な方法を選びましょう。

早期判断が損失を最小化する鍵です。民泊撤退を先延ばしにすると、累積赤字の増加、物件価値の下落、精神的負担の増大といったリスクが高まります。

一人で悩まず、専門家に相談することをお勧めします。


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【免責事項】

本記事に記載された情報は、2025年12月時点の公開情報および一般的な市場動向に基づいています。個別の物件状況、契約内容、法規制の変更により、実際の費用や手続きは異なる場合があります。

民泊撤退や不動産売却に関する判断は、必ず専門家(不動産会社、税理士、行政窓口など)にご相談の上、行ってください。本記事の情報により生じた損害について、当社は一切の責任を負いかねます。


記事内参考リンク:

主要参考ソース:

  • 観光庁「住宅宿泊事業法に基づく届出及び廃業等の状況」
  • 沖縄県「令和5年度宿泊施設実態調査」
  • 那覇市「観光統計資料」
  • 国土交通省「民泊制度ポータルサイト」
  • 国土交通省「地価公示・都道府県地価調査」
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