地方での民泊は採算取れる?稼働率・収益の実態と撤退判断の3つの基準

地方で民泊を始めて本当に採算が取れるのか、あるいは既に運営しているものの赤字が続いて撤退すべきか迷っている方は少なくありません。地方民泊の平均稼働率は28.7%〜50%とされ、都市部の70%〜80%と比較すると厳しい数値です。しかし、立地やターゲット戦略次第では黒字化も十分可能です。本記事では、地方民泊の稼働率・収益性の実態データをもとに、採算ラインの計算式、黒字化の条件、そして撤退時の3つの選択肢まで徹底解説します。

地方民泊の採算性とは?稼働率・収益の実態データ

地方で民泊を運営する際、最も気になるのは「本当に採算が取れるのか」という点です。地方民泊の稼働率は平均28.7%〜50%と言われており、都市部の民泊施設と比較すると低い水準にあります。観光庁の「住宅宿泊事業法の施行状況」によると、2025年11月時点で届出件数は57,512件、廃止件数は20,661件となっており、撤退する事業者も決して少なくありません。

地方民泊の月間売上の目安は10〜20万円程度とされています。これは稼働率40%、宿泊単価8,000円で計算した場合の数値です。一方で運営コストは月7〜12万円程度かかります。内訳としては、清掃費が月3〜5万円、光熱費が月1〜2万円、管理費が月2〜3万円、プラットフォーム手数料が売上の3〜5%となります。

採算性に影響を与える要素は大きく3つあります。第一に立地です。観光地・温泉地・アクセスの良好なエリアは稼働率が高く、採算が取りやすい傾向にあります。第二に初期費用です。物件取得費やリノベーション費用を抑えることで、早期の投資回収が可能になります。第三に運営効率です。清掃や管理を効率化し、固定費を削減する工夫が黒字化の鍵を握ります。

地方民泊の平均稼働率と都市部との比較

地方民泊の平均稼働率は28.7%〜50%とされており、都市部の主要エリア(東京・大阪・京都)の70%〜80%と比較すると大きな開きがあります。この差が生まれる主な理由は、観光需要の季節変動とアクセスの利便性です。

地方では夏休みや年末年始、ゴールデンウィークなどの特定時期に需要が集中し、閑散期には稼働率が10%を下回るケースも珍しくありません。また、最寄り駅や空港からのアクセスが不便な立地では、レンタカーなしでは訪問が難しく、ターゲット層が限定されてしまいます。

ただし、地方ならではの強みもあります。温泉地や古民家、自然豊かなロケーションなど、都市部にはない魅力を活かせれば、リピーターの獲得や高単価設定も可能です。実際に、観光資源に恵まれた地方エリアでは稼働率60%以上を維持している施設も存在します。

地方民泊の月間売上と運営コストの内訳

地方民泊の月間売上は、稼働率と宿泊単価によって大きく変動します。例えば、稼働率40%、宿泊単価8,000円、30日間稼働の場合、月間売上は9.6万円となります。稼働率を50%まで引き上げることができれば、月間売上は12万円に増加します。

運営コストの内訳を見ると、清掃費が最も大きな割合を占めます。チェックアウトごとの清掃を外部業者に委託する場合、1回あたり5,000円〜8,000円かかり、月10回の清掃で5〜8万円の費用が発生します。光熱費は季節によって変動しますが、月1〜2万円が目安です。管理費には、鍵の受け渡し代行やトラブル対応などが含まれ、月2〜3万円程度です。さらに、AirbnbやBooking.comなどのプラットフォーム手数料として売上の3〜5%が差し引かれます。

これらのコストを合計すると、月7〜12万円の運営費が必要となります。そのため、採算ラインとしては月間売上15万円以上が一つの目安となります。売上がこのラインを下回る状態が続く場合、黒字化は困難と言えるでしょう。

採算性に影響する3つの要素

地方民泊の採算性を左右する最も重要な要素が立地です。観光名所や温泉地、自然豊かなエリアで、かつ主要駅や空港から1時間以内でアクセスできる場所は、年間を通じて安定した需要が見込めます。逆に、観光資源が乏しく、公共交通機関が不便なエリアでは、いくら物件をリノベーションしても集客に苦戦します。

初期費用の管理も採算性に直結します。地方民泊では、物件取得費やリノベーション費用を100万円以内に抑えることが理想です。初期投資が大きすぎると、月々の収益では回収に時間がかかり、キャッシュフローが悪化します。中古物件を活用し、最小限のリフォームで開業することが、早期黒字化のポイントです。

運営効率の改善も見逃せません。清掃業者の選定、光熱費の見直し、管理業務の自動化など、固定費を削減する工夫が必要です。特に清掃費は運営コストの中で最も大きな割合を占めるため、地元の清掃業者と直接契約することで、コストを2〜3割削減できる場合もあります。

地方民泊で採算が取れるエリアと取れないエリアの違い

地方民泊の採算性は、エリアの特性によって大きく異なります。観光地型、温泉地型、古民家型、郊外型など、それぞれのエリアタイプで稼働率や料金相場、損益分岐点が変わってきます。採算が取れるエリアには共通した特徴があり、逆に採算が取れないエリアにも明確な共通点が存在します。

地方エリアを選ぶ際には、観光需要の安定性、アクセスの利便性、競合の状況を総合的に判断することが重要です。単に「田舎だから安く始められる」という理由だけで立地を選ぶと、集客に苦戦し、赤字が続くリスクが高まります。

地方エリア別の採算性比較表

地方民泊のエリアタイプは大きく4つに分類でき、それぞれで採算性が異なります。

エリアタイプ稼働率料金相場(/泊)月間売上目安損益分岐点特徴
観光地型(京都・奈良・金沢など)50〜60%12,000〜18,000円18〜27万円月10万円以上の運営費でも黒字化可能年間を通じて観光需要が安定、リピーター獲得しやすい
温泉地型(箱根・草津・別府など)45〜55%10,000〜15,000円13.5〜20.3万円月8〜10万円以内の運営費が目安週末・休暇シーズンに需要集中、平日の稼働率向上が課題
古民家型(田舎・里山エリア)30〜40%8,000〜12,000円7.2〜14.4万円月7万円以内に運営費を抑える必要差別化しやすいが集客に工夫が必要、リピーター依存度高い
郊外型(都市周辺の住宅地)20〜30%6,000〜10,000円3.6〜9万円採算ライン到達が困難観光需要が低く、ビジネス利用も限定的

観光地型は最も採算が取りやすいエリアです。京都や金沢などの文化的観光地は、国内外からの観光客が年間を通じて訪れるため、稼働率が高く安定しています。料金も高めに設定できるため、月間売上が20万円を超えるケースも珍しくありません。

温泉地型は、週末や連休、年末年始などの繁忙期には高稼働率を実現できますが、平日の稼働率が課題となります。温泉地ならではの付加価値を活かし、料金設定を工夫することで採算性を確保できます。

古民家型は、独自性が高く差別化しやすい反面、ターゲット層が限定されます。DIY好きなファミリーや、静かな環境を求める層に刺さるコンセプト設計が重要です。運営コストを徹底的に抑えることで、稼働率30%台でも黒字化は可能です。

郊外型は最も採算が取りにくいエリアです。観光需要もビジネス需要も低く、稼働率が20%台に留まるケースが多く見られます。このタイプのエリアで民泊を始めることは推奨できません。

採算が取れるエリアの3つの特徴

採算が取れるエリアに共通する第一の特徴は、観光需要が年間を通じて安定していることです。季節やイベントに依存しすぎず、平日でも一定の集客が見込めるエリアは、安定した収益を確保できます。例えば、世界遺産や国立公園、有名温泉地などは、リピーターや口コミによる集客が期待できます。

第二の特徴はアクセスの良好さです。主要駅や空港から1時間以内、できれば公共交通機関で訪問可能な立地が理想です。車がなくても訪問できるエリアは、ターゲット層が広がり、稼働率の向上につながります。また、高速道路のインターチェンジが近い場合も、ファミリー層やグループ旅行の利用が増えます。

第三の特徴は競合が少ないことです。既存の民泊施設やホテルが少ない穴場エリアでは、価格競争に巻き込まれにくく、適正な料金設定で安定した収益を確保できます。新規参入を検討する際には、Airbnbや楽天トラベルで競合物件の数と料金をリサーチすることが重要です。

採算が取れないエリアの3つの共通点

採算が取れないエリアの第一の共通点は、季節変動が極端に大きいことです。夏季や冬季のみ観光客が訪れ、それ以外の時期はほとんど需要がないエリアでは、年間を通じた収益の確保が困難です。スキー場近くの民泊施設などが典型例で、オフシーズンの固定費負担が経営を圧迫します。

第二の共通点はアクセスの悪さです。最寄り駅から車で30分以上、公共交通機関が1日数本しかないようなエリアでは、レンタカーを利用できる層に限定されてしまいます。特に海外からの観光客にとって、車の運転はハードルが高く、集客の機会損失につながります。

第三の共通点は競合の多さです。観光地として知名度があるエリアでも、既に多数の民泊施設やホテルが営業している場合、価格競争が激化します。料金を下げなければ予約が入らず、下げすぎると利益が出ないという悪循環に陥ります。競合分析を怠ると、後発参入での成功は非常に困難です。

地方民泊の採算ライン計算式と黒字化の条件

地方民泊で黒字化を実現するには、採算ラインを正確に把握することが不可欠です。採算ラインとは、運営コストを賄い、利益を生み出すために必要な最低限の売上額を指します。この計算式を理解し、自分の物件に当てはめることで、現実的な収益予測が可能になります。

採算ライン計算式は「月間売上 − 運営コスト = 損益分岐点」というシンプルな形ですが、稼働率や宿泊単価、固定費と変動費のバランスによって結果は大きく変わります。実例を通じて、どのようなエリアタイプでどの程度の収益が見込めるのかを具体的に見ていきましょう。

採算ライン計算式と実例

採算ラインの基本計算式は以下の通りです。

月間売上 = 稼働率 × 宿泊単価 × 月間日数(30日)
運営コスト = 固定費(清掃費・光熱費・管理費) + 変動費(プラットフォーム手数料)
損益分岐点 = 月間売上 − 運営コスト

それでは、3つのエリアタイプで実例を見てみましょう。

実例1:観光地型(京都・金沢エリア)

  • 稼働率:50%
  • 宿泊単価:15,000円
  • 月間売上:15,000円 × 15泊 = 22.5万円
  • 運営コスト:清掃費6万円 + 光熱費2万円 + 管理費3万円 + 手数料1万円 = 12万円
  • 損益分岐点:22.5万円 − 12万円 = +10.5万円(黒字)

観光地型は稼働率が高く、宿泊単価も高めに設定できるため、最も採算が取りやすいパターンです。月10万円以上の利益を安定して確保できれば、年間120万円以上の収益となり、初期投資の回収も早まります。

実例2:古民家型(田舎・里山エリア)

  • 稼働率:35%
  • 宿泊単価:10,000円
  • 月間売上:10,000円 × 10.5泊 = 10.5万円
  • 運営コスト:清掃費4万円 + 光熱費1.5万円 + 管理費2万円 + 手数料0.5万円 = 8万円
  • 損益分岐点:10.5万円 − 8万円 = +2.5万円(黒字)

古民家型は稼働率が低めですが、運営コストを徹底的に抑えることで黒字化が可能です。ただし、月2.5万円の利益では年間30万円の収益にしかならず、初期投資の回収には時間がかかります。

実例3:郊外型(都市周辺の住宅地)

  • 稼働率:25%
  • 宿泊単価:8,000円
  • 月間売上:8,000円 × 7.5泊 = 6万円
  • 運営コスト:清掃費3万円 + 光熱費1万円 + 管理費2万円 + 手数料1万円 = 7万円
  • 損益分岐点:6万円 − 7万円 = −1万円(赤字)

郊外型は稼働率が低く、宿泊単価も抑えざるを得ないため、採算ラインの到達が困難です。このタイプのエリアでは、黒字化そのものが非現実的と言えます。

黒字化に必要な3つの条件

黒字化を実現するための第一の条件は、稼働率40%以上を維持することです。地方民泊では稼働率が最大の課題であり、30%台では運営コストを賄うことすら難しくなります。繁忙期と閑散期の差を平準化し、年間を通じて安定した予約を確保する工夫が必要です。具体的には、長期滞在割引の設定、リピーター向けのクーポン配布、SNSでの情報発信などが有効です。

第二の条件は、運営コストを月10万円以内に抑えることです。特に清掃費は最大のコスト要因であり、地元の清掃業者と直接契約することで、大手仲介業者を通すよりも2〜3割安くできる場合があります。また、セルフチェックインシステムの導入により、鍵の受け渡し代行費用を削減できます。光熱費は、LED照明への切り替えや節水シャワーヘッドの導入で、月数千円の削減が可能です。

第三の条件は、初期費用の回収期間を3年以内に設定することです。リノベーション費用が500万円を超えると、月5万円の利益では年間60万円の収益にしかならず、回収に8年以上かかってしまいます。中古物件を活用し、リノベーション費用を100万円以内に抑えることで、3年以内の回収が現実的になります。

黒字化が難しい場合の3つの選択肢

稼働率が目標に届かず、黒字化が難しい場合には、まず料金設定の見直しを検討しましょう。繁忙期には料金を20〜30%引き上げ、閑散期には早期予約割引を設定することで、年間を通じた収益の最大化を図ります。競合物件の料金をリサーチし、自分の物件の強みを活かした価格戦略を立てることが重要です。

次に、コスト削減の徹底です。清掃業者の見直し、光熱費の契約プランの変更、不要な管理業務の削減など、固定費を月1〜2万円削減するだけでも年間12〜24万円の改善につながります。また、Airbnbの手数料が高いと感じる場合は、自社サイトでの直接予約を促進することで、手数料負担を減らすことができます。

それでも赤字が半年以上続く場合は、撤退の検討も現実的な選択肢です。赤字が続く状態で運営を継続すると、累積赤字が膨らみ、撤退時の損失がさらに大きくなります。早期に撤退を判断し、物件の売却や転用を行うことで、損失を最小限に抑えることができます。

地方民泊で失敗する5つの理由と対策

地方民泊の失敗事例には共通するパターンが存在します。初期費用のかけすぎ、立地選定のミス、運営コストの見積もり甘さ、料金設定の誤り、法規制の理解不足などが主な原因です。これらの失敗理由を事前に把握し、適切な対策を講じることで、リスクを大幅に軽減できます。

成功と失敗の分かれ目は、開業前の準備段階にあります。市場調査を怠り、感覚的に判断してしまうと、開業後に想定外の問題に直面し、撤退を余儀なくされるケースが少なくありません。

失敗理由と対策(表形式で整理)

地方民泊で失敗する主な5つの理由と、それぞれの対策を以下の表にまとめました。

失敗理由具体的な問題対策
① 初期費用をかけすぎリノベーションに500万円以上投資し、回収に10年以上かかるリノベーション費用を100万円以内に抑える。中古家具・DIYを活用し、必要最小限の投資で開業する
② 立地選定の失敗観光需要が低いエリアで開業し、稼働率20%台が続く観光地・温泉地・アクセス良好なエリアを選ぶ。事前にAirbnbで競合物件の稼働状況をリサーチする
③ 運営コストが高い清掃費・管理費が月10万円を超え、売上を圧迫清掃・管理を効率化し、固定費を削減。地元業者と直接契約することでコストを2〜3割削減
④ 料金設定のミス競合より高すぎて予約が入らない、または安すぎて利益が出ない競合相場を調査し、適正価格を設定。繁忙期は値上げ、閑散期は割引で平準化を図る
⑤ 法規制の理解不足条例違反で営業停止、または届出手続きの遅延でトラブル事前に自治体の条例を確認し、届出を完了。必要に応じて行政書士に相談する

初期費用のかけすぎは、最も多い失敗パターンです。理想の空間を追求するあまり、リノベーションに数百万円を投じてしまい、月々の収益では回収できずに行き詰まるケースが後を絶ちません。地方民泊では、シンプルで清潔な空間を低コストで実現することが鉄則です。

立地選定の失敗は、取り返しがつきません。一度物件を購入してしまうと、後から立地を変えることはできないため、開業前のリサーチが極めて重要です。Airbnbで競合物件のレビュー数や稼働状況を確認し、需要が見込めるエリアかどうかを慎重に判断しましょう。

運営コストの見積もりが甘いと、開業後に想定外の支出が続き、キャッシュフローが悪化します。特に清掃費と光熱費は、実際に運営を始めるまで正確な金額が分からないため、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。

料金設定は、高すぎても安すぎても失敗につながります。競合相場を調査せずに感覚で決めてしまうと、予約が入らない、または利益が出ないという事態に陥ります。動的価格設定ツールを活用し、需要に応じて柔軟に料金を調整することが推奨されます。

法規制の理解不足は、最悪の場合、営業停止や罰金につながります。住宅宿泊事業法に基づく届出はもちろん、各自治体の条例(営業日数の上限、消防設備の設置義務など)を事前に確認し、必要な手続きを完了させることが必須です。

失敗事例と成功事例の対比

失敗事例:初期費用500万円で古民家をフルリノベーション
地方の古民家を購入し、理想の空間を目指して500万円をかけてフルリノベーションしたAさん。しかし、立地がアクセスの悪い山間部だったため、稼働率は20%台に留まりました。月間売上は6万円程度で、運営コストの8万円を賄えず、毎月2万円の赤字が続きました。開業から2年後、累積赤字が100万円を超えたため、撤退を決断。物件の売却も難しく、最終的には買取業者に格安で引き取ってもらうしかありませんでした。

成功事例:初期費用100万円で最小限のリノベーション
温泉地近くの中古物件を購入し、100万円で最小限のリノベーションを行ったBさん。清潔感を重視したシンプルな内装とし、地元の温泉施設との提携で割引クーポンを提供することで差別化を図りました。稼働率は45%を維持し、月間売上は13万円、運営コストは8万円に抑えることで、月5万円の利益を確保。開業から3年で初期投資を回収し、現在は安定した収益を上げています。

この2つの事例から分かるように、地方民泊の成功には、初期費用の抑制、立地選定の正確さ、そして運営コストの管理が不可欠です。

地方民泊を撤退する3つの方法と手続きの流れ

地方民泊の運営が赤字続きで、撤退を検討せざるを得ない状況になった場合、選択肢は大きく3つあります。廃業届を提出して事業を終了する、物件を売却または買取業者に引き取ってもらう、あるいは賃貸物件などに転用するという方法です。それぞれにメリット・デメリットがあり、自分の状況に合った選択をすることが重要です。

撤退を決断するタイミングも重要です。赤字が半年以上続き、改善の見込みがない場合は、早期撤退を検討すべきです。撤退を先延ばしにすると、累積赤字が膨らみ、最終的な損失が大きくなってしまいます。

撤退時の3つの選択肢比較表

地方民泊を撤退する際の3つの選択肢を、メリット・デメリット・費用目安で比較しました。

選択肢メリットデメリット費用目安
① 廃業届提出手続きが簡単で費用がかからない物件の活用法を別途考える必要がある0円(届出のみ)
② 売却・買取早期に現金化でき、撤退コストを削減できる売却価格が市場相場より安くなる場合がある仲介手数料(売却価格の3〜4%)または買取手数料
③ 転用(賃貸化)収益源を維持できる管理負担が継続し、原状回復費用がかかる原状回復費用10〜30万円 + 賃貸管理費

廃業届提出は最もシンプルな方法です。住宅宿泊事業法に基づき、事業廃止から30日以内に都道府県知事等へ廃業届を提出します。費用はかかりませんが、物件をどう活用するかは別途検討する必要があります。

売却・買取は、早期に現金化できる点が最大のメリットです。特に地方民泊物件の買取に特化した業者を利用すれば、現況のまま引き渡せるため、原状回復費用や家具処分費用を節約できます。ただし、市場価格よりも安くなる可能性がある点は留意が必要です。

転用は、民泊から通常の賃貸物件に切り替える方法です。収益源を完全に失わずに済みますが、原状回復工事や賃貸管理の手間がかかります。また、地方では賃貸需要が低いエリアも多く、空室リスクも考慮する必要があります。

撤退手続きの流れ(5ステップ)

地方民泊を撤退する際の具体的な手続きは、以下の5ステップで進めます。

ステップ1:撤退判断
赤字が半年以上続いている、または稼働率30%未満が3ヶ月継続している場合は、撤退を検討するタイミングです。改善策を講じても状況が好転しない場合、早期撤退が損失を最小限に抑える最善の選択となります。

ステップ2:廃業届の提出
事業を廃止する場合、事業廃止から30日以内に都道府県知事等へ廃業届を提出する必要があります。提出期限を過ぎると、罰則の対象となる可能性があるため、速やかに手続きを行いましょう。廃業届の提出方法は、各自治体の住宅宿泊事業担当窓口で確認できます。

ステップ3:物件の処分方法を決定
売却・買取を選ぶ場合は、不動産仲介業者または民泊物件専門の買取業者に相談します。転用を選ぶ場合は、原状回復工事の見積もりを取り、賃貸管理会社と契約を結びます。自己使用する場合は、家具や設備をそのまま活用できます。

ステップ4:家具・備品の処分または売却
民泊用に購入した家具や家電、アメニティなどの処分が必要です。不用品回収業者に依頼する場合、費用は5〜15万円程度かかります。リサイクルショップやフリマアプリで売却することで、費用を抑えつつ一部現金化することも可能です。

ステップ5:法人の場合は清算手続き
法人として民泊事業を運営していた場合、法人の解散・清算手続きが必要です。税務署への届出、法務局での登記抹消など、専門家(税理士・司法書士)に依頼することをおすすめします。

撤退時の注意点とLP誘導CTA

撤退時には、いくつかの注意点があります。まず、廃業届の提出期限を守ることです。30日以内という期限は厳格に定められており、遅延すると罰則の対象となる可能性があります。

次に、原状回復義務の有無を確認しましょう。賃貸物件を民泊として利用していた場合、契約書に原状回復義務が記載されていることがあります。特に、壁紙の張替えや設備の撤去など、費用が数十万円に及ぶ場合もあるため、事前に確認が必要です。

税務処理も忘れてはいけません。物件を売却する場合は譲渡所得税が発生する可能性があり、減価償却の処理も必要です。税理士に相談し、適切な申告を行いましょう。

地方民泊の撤退でお悩みの場合、物件の買取や借上げを専門とする業者への相談も選択肢の一つです。StayExitでは、最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応しています。地方エリアの民泊物件にも精通しており、撤退コストを最小限に抑えた最適なプランをご提案いたします。無料査定はこちら

まとめ:地方民泊で採算を取るための3つのポイント

地方民泊で採算を取るためには、立地選定・初期費用の抑制・運営効率化の3つが最重要ポイントです。観光地型や温泉地型のエリアを選び、稼働率40%以上を維持すること、初期投資を100万円以内に抑えて3年以内の回収を目指すこと、そして運営コストを月10万円以内に抑える工夫が黒字化の条件です。

赤字が半年以上続き、改善の見込みがない場合は、早期撤退も現実的な選択肢です。撤退時には、廃業届の提出、物件の売却・買取、または転用という3つの選択肢があり、自分の状況に合った方法を選ぶことが重要です。

読者別のアクション提案

  • 開業を検討中の方:まずは競合物件のリサーチと採算ライン計算を行い、現実的な収益予測を立てましょう。初期費用を抑え、需要が見込めるエリアを選ぶことが成功の鍵です。
  • 運営中で赤字の方:料金設定の見直しとコスト削減を徹底し、3ヶ月間改善策を実施してください。それでも黒字化しない場合は、撤退を検討するタイミングです。
  • 撤退を検討中の方:廃業届の提出期限を守りつつ、物件の売却・買取または転用を検討しましょう。専門業者への相談で、撤退コストを最小限に抑えることができます。

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免責事項

本記事は2026年1月時点の情報をもとに作成されています。民泊に関する法令・条例・市場動向は変更される可能性がありますので、最新情報は各自治体の公式サイトや観光庁の民泊制度ポータルサイトでご確認ください。また、本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談や投資判断を行うものではありません。民泊事業の開業・撤退に関する最終的な判断は、必ず専門家(行政書士・税理士・不動産業者など)にご相談のうえ、ご自身の責任で行ってください。

参考情報:

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