熱海で民泊を運営しているものの、「予約が入らず赤字が続いている」「遠方で管理が負担」「相続したが運営経験がない」といった理由で売却を検討している方は少なくありません。しかし、いざ売却しようとしても「買取と仲介、どちらを選べばいいのか」「何から手をつければいいのか」と迷ってしまうものです。
この記事では、熱海で民泊を売却する際の具体的な手順から、買取と仲介の判断基準、査定ポイント、廃業届のタイミングまでを網羅的に解説します。2025年の熱海市場動向を踏まえながら、失敗しない売却の進め方をご紹介していきます。
熱海の民泊市場、今は売り時?2025年の動向から考える
まず押さえておきたいのが、熱海の不動産市場の現状です。観光庁の「宿泊旅行統計調査」(2024年)によると、熱海市の年間宿泊客数は306万人に回復し、コロナ前の水準にほぼ戻りました。さらに、国税庁が2025年7月に公表した路線価では、熱海駅周辺の地価が17年ぶりに上昇。日経新聞(2025年11月)でも「熱海でホテル建設ラッシュ」と報じられるなど、観光需要の回復を背景に不動産市場は活況を呈しています。
一方で、民泊運営の環境は厳しさを増しています。住宅宿泊事業法による180日規制、近隣住民とのトラブル、2024年4月から導入された宿泊税(1泊200円)など、収益を圧迫する要因が複数あります。加えて、ホテルの新規開業が相次ぎ、民泊との競争も激化しています。
つまり、「観光需要は戻ったが、民泊経営の環境は厳しい」という二面性が今の熱海です。不動産そのものの価値は上がっている一方、民泊としての収益性は低下傾向にある――この状況を踏まえると、赤字が続いている物件や管理負担が重い物件については、売却を検討するタイミングとしては決して悪くないといえるでしょう。
売却を検討するなら、まずは今の市場状況を押さえることが第一歩です。その上で、自分に合った売却方法を選んでいきましょう。
熱海で民泊を売却する3つの方法:買取・仲介・M&Aの違い
民泊を売却する方法は大きく分けて3つあります。それぞれの特徴を表で比較してみましょう。
| 項目 | 買取 | 仲介 | M&A(事業譲渡) |
|---|---|---|---|
| 売却期間 | 最短1週間〜1ヶ月 | 3〜6ヶ月 | 1〜3ヶ月 |
| 売却価格 | 相場の70〜80% | 相場の100〜110% | 営業権込みで算定 |
| 手続き | 原状回復不要、現況渡しOK | 内見対応・リフォーム必要な場合あり | 運営データ開示、引継ぎ必須 |
| 向いている人 | 赤字で早く手放したい、遠方オーナー、管理が負担 | 好立地で稼働率が高い、時間に余裕がある | 黒字経営で事業として継続価値がある |
買取:スピード重視、原状回復不要
買取は、不動産会社や買取専門業者に直接物件を売却する方法です。最大のメリットはスピードと手間の少なさ。査定から契約まで最短1週間、長くても1ヶ月程度で現金化できます。原状回復や家具の撤去も不要で、現況のまま引き渡せるケースが多いため、遠方に住んでいて熱海まで何度も足を運べない方や、赤字が続いていて早く損切りしたい方に向いています。
ただし、売却価格は市場相場の70〜80%程度になることが一般的です。熱海の場合、海沿いや温泉街に近い好立地でも、買取価格は仲介相場より低くなります。
仲介:時間をかけて高値で売る
仲介は、不動産会社に仲介を依頼し、一般の買主を探してもらう方法です。市場相場、あるいはそれ以上の価格で売却できる可能性がある一方、売却までに3〜6ヶ月かかるのが一般的です。内見対応や物件の清掃、場合によってはリフォームが必要になることもあります。
熱海の民泊物件で仲介が向いているのは、以下のようなケースです。
- 駅徒歩10分圏内、海や温泉街に近い好立地
- 温泉付き、リノベーション済みなど付加価値がある
- 稼働率が高く、黒字経営が続いている
- 時間に余裕があり、内見対応ができる
M&A(事業譲渡):営業権ごと引き継ぐ
M&Aは、民泊「事業」そのものを譲渡する方法です。物件だけでなく、予約システム、運営ノウハウ、Airbnbのレビュー評価なども含めて引き継ぎます。黒字で稼働率が高い物件であれば、営業権が上乗せされて高値で売却できる可能性があります。
ただし、運営データの開示や引継ぎ業務が発生するため、手続きはやや複雑です。熱海で黒字経営が続いており、買主が「そのまま運営を続けたい」と考えるような物件でなければ、M&Aは現実的ではありません。
どの方法を選ぶべきか?
判断の基準は、「物件の状況」と「自分の優先順位」です。
- 赤字が続いている、遠方で管理できない、急いで現金化したい → 買取
- 好立地で黒字、時間に余裕があり高値で売りたい → 仲介
- 黒字で稼働率が高く、事業として価値がある → M&A
熱海の場合、温泉付きや海沿いといった特性があっても、赤字や管理負担で売却を検討しているケースが多いため、実際には買取を選ぶオーナーが増えています。
買取と仲介の違いをより詳しく知りたい方は、民泊 買取や民泊 売却も参考にしてください。
熱海の民泊売却は何から始める?手順を5ステップで解説
では、実際に熱海で民泊を売却するには何から始めればいいのでしょうか。ここでは、査定依頼から引渡しまでの流れを5つのステップで整理します。
ステップ1:準備(査定前にやるべきこと)
まずは、査定を依頼する前に以下の情報を整理しましょう。
- 運営データ:過去1年分の稼働率、売上、収支
- 家具・設備リスト:ベッド、家電、アメニティ、温泉設備など
- 管理会社との契約:清掃代行、予約管理、温泉供給契約の内容確認
- 許可・届出書類:旅館業許可証、住宅宿泊事業届出書のコピー
特に熱海では、温泉供給契約の有無が査定額に大きく影響します。温泉付き物件の場合、契約内容(月額料金、承継可否)を事前に確認しておくとスムーズです。
ステップ2:査定依頼(複数業者に依頼する)
準備が整ったら、複数の買取業者または仲介業者に査定を依頼します。1社だけだと相場感が掴めないため、最低でも3社以上に依頼するのが鉄則です。
熱海の民泊相場は、立地と物件状態によって大きく変動します。駅徒歩5分圏内で温泉付きなら高値が期待できますが、駅から遠く築古の物件は相場より低くなります。複数社の査定額を比較し、「なぜこの金額なのか」を確認しましょう。
査定額の相場感を掴みたい方は、民泊 買取 相場も併せてご確認ください。
ステップ3:売却方法の決定(買取or仲介)
査定結果を見て、買取か仲介かを決めます。判断基準は、前の章で解説した通りです。
- 買取価格が相場の70〜80%でも、早く現金化したい → 買取
- 時間をかけても高値で売りたい、内見対応できる → 仲介
熱海の場合、観光シーズン(7〜8月、年末年始)に仲介で売りに出すと、別荘需要や投資家の関心が高まり、成約しやすい傾向があります。逆に、オフシーズンで急ぐなら買取が現実的です。
ステップ4:契約・廃業届の提出
売却方法が決まったら、売買契約を締結します。ここで重要なのが廃業届のタイミングです。
- 住宅宿泊事業(民泊新法)の場合:廃業届は契約締結後に提出
- 旅館業許可の場合:廃止届は引渡し後に提出
契約前に廃業届を出してしまうと、営業権が消滅し、M&Aでの売却ができなくなります。また、予約済みのゲストがいる場合、キャンセル対応または引継ぎについて契約書に明記しておく必要があります。
ステップ5:引渡し(家具・鍵・書類の受け渡し)
最後に、物件の引渡しを行います。以下を確認しましょう。
- 家具・設備の引継ぎ:リストに基づいて現物確認
- 鍵・書類の引渡し:物件の鍵、温泉供給契約書、取扱説明書など
- 予約キャンセルまたは引継ぎ:Airbnbやじゃらんの予約をどう処理するか
熱海の場合、温泉設備の操作方法や近隣とのルール(ゴミ出し、騒音対策)なども引継ぎ事項に含めておくと、トラブル防止になります。
熱海の民泊を売却する際、買取と仲介のどちらが良いか迷ったら、まずは査定で相場を確認するのが第一歩です。弊社では、熱海エリアの民泊買取実績が豊富で、最短3営業日での成約も可能です。無料査定だけでもお気軽にご相談ください。
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売却手順の詳細は、民泊 撤退手続きでも解説しています。
査定で見られる5つのポイント(熱海特化)
査定額を左右するポイントを、熱海の特性に合わせて整理します。
- 立地(駅徒歩、海・温泉街への距離)
熱海駅徒歩10分圏内、海岸まで徒歩5分、温泉街に近いなど、観光客にとっての利便性が高いほど評価されます。 - 温泉の有無・供給契約
温泉付き物件は希少価値が高く、査定額が大きく上がります。ただし、供給契約の承継可否や月額料金も確認されます。 - 稼働率・収益実績(過去1年分)
黒字で稼働率が高い物件は、仲介やM&Aで高値が付きやすくなります。逆に赤字が続いている場合は、買取が現実的です。 - 建物状態(築年数、リフォーム歴)
築浅、リノベーション済み、設備が新しい物件は高評価。逆に築古で修繕が必要な場合は減額要因になります。 - 許可・届出の種類(旅館業 or 住宅宿泊事業)
旅館業許可を取得している物件は、180日規制がなく運営しやすいため、住宅宿泊事業届出の物件より高く評価される傾向があります。
熱海で民泊を売却するときの注意点3つ
売却をスムーズに進めるために、以下の3点に注意しましょう。
1. 廃業届は契約締結後に提出する
前述の通り、廃業届を契約前に出してしまうと、営業権が消滅し、M&Aでの売却ができなくなります。また、予約済みのゲストがいる状態で廃業届を出すと、営業が違法になる可能性もあります。
正しい順序:査定 → 契約締結 → 廃業届提出 → 引渡し
2. 家具・設備の引継ぎ範囲を明確化する
「家具付きで売却」と口頭で合意していても、具体的にどこまで含むのか曖昧だとトラブルになります。特に熱海の民泊では、以下の設備が争点になりやすいです。
- 温泉設備(浴槽、給湯器、配管)
- 大型家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコン)
- アメニティ(タオル、シャンプー、調味料)
リストを作成し、契約書に明記しておくことが重要です。
3. 予約済みのゲスト対応を契約書に明記する
売却時点で予約が入っている場合、以下のどちらかを選びます。
- キャンセル:売主が全額返金し、ゲストに謝罪
- 引継ぎ:買主が予約を引き継ぎ、チェックイン対応を行う
どちらを選ぶかは、契約書に明記しておきましょう。Airbnbやじゃらんのアカウント引継ぎが必要な場合は、その手順も確認しておく必要があります。
原状回復が必要か迷っている場合は、民泊 原状回復で詳しく解説しています。
まとめ:熱海の民泊売却、まずは「自分の状況」を整理しよう
熱海で民泊を売却する際のポイントを、以下の3点にまとめます。
- 買取と仲介の判断は、赤字・遠方・急ぎなら買取、好立地・黒字なら仲介
自分の状況(収支、立地、時間的余裕)を整理し、最適な方法を選びましょう。 - まずは査定で相場を知る
複数社に査定を依頼し、熱海の民泊市場における自分の物件の価値を把握することが第一歩です。 - 手順に沿って進め、専門家に相談する
廃業届のタイミング、家具引継ぎ、予約対応など、細かい手続きで失敗しないよう、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
熱海で民泊を売却するなら、まずは自分の状況(赤字・黒字、立地、遠方管理の有無)を整理し、買取か仲介かを判断することが重要です。弊社では、熱海の民泊・旅館業物件の買取・借上げ・仲介に対応しており、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで柔軟に対応します。無料査定で”今の相場”を確認してみませんか?
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赤字が続いていて損切りを考えている方は、民泊 赤字で判断基準を整理しています。
免責事項:
本記事の情報は2026年1月時点のものです。法律・条例・市場状況は変動する可能性がありますので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。
