新宿区で民泊物件の売却を検討されている方にとって、最も気になるのは「平日営業禁止という厳しい規制の中で、いくらで売れるのか」という点でしょう。結論から申し上げると、新宿区の民泊売却相場は市場価格の70〜80%程度が目安となりますが、住居専用地域で平日営業が禁止されている物件はさらに低い査定となるケースもあります。
新宿区の民泊売却|平日規制104日と行政処分リスクの影響
住居専用地域の平日営業禁止(104日制限)と売却相場への影響
新宿区では「住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」により、住居専用地域において家主不在型民泊は月曜正午から金曜正午まで営業禁止となっています。これは実質的に金曜・土曜・日曜の週3日のみの営業となり、年間で約104日しか稼働できない計算です。
用途地域による営業日数の違いを整理すると以下の通りです。
| 用途地域 | 営業可能日数 | 主なエリア |
|---|---|---|
| 商業地域 | 年間180日 | 新宿駅周辺、歌舞伎町 |
| 準工業地域 | 年間180日 | 大久保駅周辺 |
| 住居専用地域 | 年間104日(金土日のみ) | 高田馬場、落合 |
観光庁のデータ(2025年11月)によると、新宿区の民泊届出件数は5,002件で都内最多です。しかし、届出件数が多い一方で、平日規制により収益性は大幅に低下しています。仮に1泊1万円で毎週末満室でも、月収12万円、年収144万円程度にしかなりません。管理費・修繕積立金・固定資産税・清掃費を差し引けば、月10〜15万円の赤字となるケースが大半です。
この収益性の低さが、買い手の購入意欲を抑制し、売却相場を押し下げる最大の要因となっています。
2025年の行政処分事例と売却前の注意点
新宿区では2025年に入り、民泊事業者への行政処分が相次いでいます。
- 2025年9月: 業務停止命令12件(報告義務違反)
- 2025年11月: 廃止命令4件(都内初の廃止命令)
これらの行政処分は、主に報告義務違反(2ヶ月に1回の定期報告の未提出・虚偽報告)によるものです。業務停止命令を受けると査定額が1〜2割低下し、廃止命令後は民泊設備(簡易宿所仕様の内装、多言語表示など)がマイナス評価となります。
行政処分前の売却が損失を最小化するカギです。報告義務違反の心当たりがある場合は、処分が下される前に早期売却を検討しましょう。
民泊売却の基本については民泊売却の記事で、新宿区の民泊規制については新宿区 民泊で詳しく解説しています。
新宿区の民泊売却相場とエリア別戦略|歌舞伎町・新大久保は高値売却のチャンス
用途地域別の売却相場とエリアの確認方法
新宿区内でも、用途地域によって営業日数が異なるため、売却相場も大きく変わります。
| 用途地域 | 物件タイプ | 市場価格(参考) | 民泊買取相場 |
|---|---|---|---|
| 商業地域(新宿・歌舞伎町) | 1R(25㎡) | 2,300〜4,000万円 | 1,800〜3,000万円 |
| 商業地域(新宿・歌舞伎町) | 1LDK(40㎡) | 3,800〜6,500万円 | 3,000〜5,000万円 |
| 準工業地域(大久保) | 1R(25㎡) | 1,900〜3,200万円 | 1,500〜2,500万円 |
| 住居専用地域(高田馬場・落合) | 1R(25㎡) | 1,500〜2,500万円 | 1,200〜2,000万円 |
新宿区の中古マンション平均成約価格は2024年1〜3月で6,467万円(出典:東日本不動産流通機構)と都内でも高水準ですが、民泊物件として売却する場合は平日規制を織り込み、市場価格の70〜80%程度が現実的な相場となります。
自分の物件の用途地域を確認する方法:
東京都の「都市計画情報等インターネット提供サービス」で住所を入力すれば、用途地域(商業地域か住居専用地域か)を調べることができます。180日営業可能な商業地域なのか、104日制限の住居専用地域なのかを確認した上で、適切な売却戦略を立てましょう。
歌舞伎町・新大久保など需要の高いエリアの売却戦略
新宿区内でも、エリアによって民泊物件の売却戦略は大きく異なります。
歌舞伎町・新大久保エリア(商業地域):
インバウンド需要が極めて高く、180日営業が可能なため、稼働率が高い物件であれば事業譲渡・M&Aで高値売却の可能性があります。営業権が評価されれば、市場価格相当かそれ以上での売却も期待できます。レビュー評価が4.5以上、稼働率60%以上の黒字物件であれば、M&Aを視野に入れましょう。
高田馬場・落合エリア(住居専用地域):
平日営業禁止で年間104日しか稼働できず、買い手が限られるため、早期買取が現実的です。仲介で時間をかけても高値がつきにくく、その間の赤字が累積します。月15万円の赤字が半年続けば90万円の損失拡大となるため、損切りの判断が重要です。
民泊買取相場の詳細については民泊買取相場を、新宿区の買取事例については新宿区 民泊 買取をご覧ください。
新宿区の民泊売却でお困りの際は、平日規制を理解した専門業者への査定がおすすめです。StayExitでは、用途地域を確認した上で適正査定。買取・借上げ・仲介の3つの選択肢から最適な方法をご提案しています。
まとめ|新宿区の民泊売却は行政処分前と用途地域確認が鍵
新宿区の民泊売却について、重要なポイントをまとめます。
- 住居専用地域では平日規制で年間104日しか営業できず、売却相場は市場価格の70〜80%。商業地域(180日営業可能)と比べると、査定額がさらに低くなる傾向があります。
- 歌舞伎町・新大久保は需要が高く事業譲渡も視野。稼働率60%以上の黒字物件であれば、営業権評価により高値売却の可能性があります。一方、高田馬場・落合は早期買取推奨です。
- 2025年に行政処分が相次いでおり(業務停止命令12件、廃止命令4件)、報告義務違反前の売却が損失を最小化するカギです。処分後は査定額が1〜2割低下します。
読者の状況別に取るべきアクションをご提案します。
住居専用地域で赤字経営中の方: 早期買取で損失拡大を防ぎましょう。月15万円の赤字を放置すれば、年間180万円の損失となります。
報告義務違反のリスクがある方: 行政処分前の売却を検討してください。業務停止命令や廃止命令を受けると査定額が大幅に下がります。
歌舞伎町・新大久保の黒字物件オーナー: 事業譲渡・M&Aで高値売却の可能性があります。運営実績とレビュー評価を整理し、営業権評価を受けましょう。
新宿区の民泊撤退については新宿区 民泊 撤退、民泊事業からの撤退全般については民泊撤退、原状回復については民泊原状回復もご参照ください。
新宿区の民泊売却でお悩みの際は、StayExitの無料査定をご利用ください。平日規制物件も積極査定、最短3営業日で成約、現況渡しOK。1Rから5棟一括まで対応可能です。
免責事項:
本記事の情報は2026年1月時点のものです。新宿区条例・法律・市場相場・行政処分状況は変動する可能性がありますので、最新情報は新宿区公式サイトや専門業者にご確認ください。記載の売却相場は目安であり、実際の査定額は物件状況により異なります。
