民泊買取シミュレーション|価格算出式と計算例を解説

民泊物件を売却しようと考えているあなたへ。「いったいいくらで売れるのだろうか?」と気になっているのではないでしょうか。不動産会社に査定を依頼する前に、おおよその買取価格を自分で計算できたら便利ですよね。

この記事では、民泊物件の買取価格をシミュレーション(概算計算)する方法を、具体的な算出式と計算例とともに解説します。ワンルーム、1棟マンション、戸建てという3つの物件タイプ別の計算例も紹介しますので、あなたの物件の買取価格の目安を把握することができます。

民泊買取シミュレーションとは?価格算出の基本

まずは、民泊物件の買取価格がどのように決まるのか、基本的な考え方を理解しましょう。

民泊物件の買取価格は「市場価格の7~8割+営業権評価」

民泊買取シミュレーションとは、民泊物件の買取価格をおおよそ算出する方法です。通常の不動産と同様、民泊物件の買取価格も一定のロジックで計算できます。

民泊物件の買取価格の基本的な考え方は以下の通りです。

【基本的な算出ロジック】

  • 一般的な不動産の買取価格 = 物件の市場価格 × 0.7~0.8
  • 民泊物件の場合は、これに**営業権(のれん代)**が加算される場合があります
  • 営業権評価 = 年間純利益 × 1~2年分(収益性が高い物件の場合)

例えば、市場価格2,000万円のワンルームマンションで民泊を運営している場合、買取価格は以下のように計算できます。

買取価格 = 2,000万円 × 0.75(買取率) = 1,500万円
+ 営業権評価(年間純利益100万円 × 1年分)= 100万円
= 1,600万円

このように、民泊物件は通常の不動産よりも事業としての収益性が評価されるため、稼働率が高く利益が出ている物件ほど、買取価格が高くなる傾向があります。

買取価格が市場価格より低い3つの理由

「なぜ買取価格は市場価格の7~8割なのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。買取価格が市場価格より低くなる主な理由は以下の3つです。

  1. 買取業者が再販リスクを負うため: 買取業者は物件を買い取った後、リフォームや再販活動を行います。その際に売れ残るリスクを負うため、その分を価格に反映します
  2. 即金買取のスピード対応コスト: 買取は最短3営業日〜2週間で現金化できるスピードが魅力ですが、そのスピード対応にはコストがかかります
  3. 買取業者の利益マージン: 買取業者も事業として運営しているため、約20~30%の利益マージンを確保する必要があります

つまり、買取価格が市場価格より低いのは、スピード・確実性・手間の省略というメリットと引き換えの結果なのです。

民泊物件のM&A(事業譲渡)について詳しく知りたい方は、民泊M&Aガイドもご参照ください。


民泊買取価格のシミュレーション方法|簡易算出式と計算例

それでは、具体的な買取価格のシミュレーション方法を見ていきましょう。

簡易算出式:買取価格の計算方法

民泊買取価格の簡易算出式は以下の通りです。

【民泊買取価格の算出式】

買取価格 = (物件の市場価格 × 0.7~0.8) + 営業権評価

営業権評価 = 年間純利益 × 1~2年分
※収益性が高い場合のみ加算

【物件の市場価格の調べ方】

物件の市場価格を調べる方法は、主に以下の2つです。

  • 方法①: レインズマーケットインフォメーションや不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME4Uなど)で、類似物件の売却価格を確認
  • 方法②: 固定資産税評価額 ÷ 0.7 × 1.1 で概算(固定資産税納税通知書に記載されています)

【年間純利益の計算方法】

年間純利益は、以下の式で計算します。

年間純利益 = 年間売上 - 年間経費

年間売上 = 宿泊料金(1泊あたり) × 年間宿泊日数
年間経費 = 清掃費 + 管理費 + 固定資産税 + 光熱費 + 消耗品費 + 広告費など

収益性が高い物件(年間純利益が大きい物件)ほど、営業権評価が加算されやすくなります。

物件タイプ別の計算例(ワンルーム・1棟・戸建て)

それでは、3つの物件タイプ別に具体的な計算例を見ていきましょう。

【計算例①:ワンルームマンション(都心)】

  • 物件の市場価格: 2,000万円
  • 買取率: 75%
  • 年間純利益: 100万円
  • 営業権評価: 100万円 × 1年分 = 100万円

買取価格 = 2,000万円 × 0.75 + 100万円 = 1,600万円

都心のワンルームマンションは立地が良く、稼働率も高いため、営業権評価が加算されやすい物件タイプです。

【計算例②:1棟マンション(地方都市)】

  • 物件の市場価格: 5,000万円
  • 買取率: 70%
  • 年間純利益: 150万円
  • 営業権評価: 150万円 × 1.5年分 = 225万円

買取価格 = 5,000万円 × 0.70 + 225万円 = 3,725万円

1棟マンションは規模が大きいため、買取業者の再販リスクも高くなり、買取率が70%とやや低めになります。ただし、安定した収益が出ている場合は、営業権評価が1.5年分加算される可能性もあります。

【計算例③:戸建て(観光地)】

  • 物件の市場価格: 3,000万円
  • 買取率: 75%
  • 年間純利益: 80万円
  • 営業権評価: 80万円 × 1年分 = 80万円

買取価格 = 3,000万円 × 0.75 + 80万円 = 2,330万円

観光地の戸建ては需要が高く、買取率も75%と高めになる傾向があります。

【計算例のまとめ表】

物件タイプ市場価格買取率営業権評価買取価格
ワンルーム(都心)2,000万円75%100万円1,600万円
1棟マンション(地方)5,000万円70%225万円3,725万円
戸建て(観光地)3,000万円75%80万円2,330万円

買取価格を左右する5つの要素

民泊物件の買取価格は、以下の5つの要素によって大きく変動します。

要素買取価格への影響
①立地・築年数駅近・観光地近は高評価。築浅物件は+5~10%
②稼働率・収益性年間稼働率70%以上は営業権評価が加算されやすい
③設備・内装の状態リフォーム済み・設備充実は+3~5%
④営業許可の種類旅館業許可(365日営業可)は住宅宿泊事業法より高評価
⑤周辺の競合状況競合が少ないエリアは需要が高く高評価

①立地・築年数: 駅から徒歩5分以内、観光地や繁華街に近い物件は高評価です。また、築10年以内の築浅物件は買取価格が5~10%アップする可能性があります。

②稼働率・収益性: 年間稼働率が70%以上、年間純利益が100万円以上の物件は、営業権評価が加算されやすくなります。過去の運営実績データ(Airbnbの評価、稼働率など)を提示できると有利です。

③設備・内装の状態: 最近リフォームした、家具家電が充実している、Wi-Fiやスマートロックなどの設備が整っている物件は、買取価格が3~5%アップします。

④営業許可の種類: 旅館業法の簡易宿所営業許可を取得している物件は、365日営業可能なため、住宅宿泊事業法(年間180日制限)の物件より高評価になります。

⑤周辺の競合状況: 周辺に民泊が少ないエリアは、需要が高く買取価格も高くなる傾向があります。逆に民泊が過剰供給のエリアは、買取価格が低くなることもあります。

民泊物件の売却方法について詳しく知りたい方は、民泊売却ガイドもご参照ください。


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買取と仲介の価格差|どちらを選ぶべき?

民泊物件を売却する方法には、「買取」と「仲介売却」の2つがあります。それぞれの違いを理解して、あなたの状況に合った方法を選びましょう。

買取 vs 仲介の価格・期間・手数料を比較

買取と仲介の主な違いを表で比較してみましょう。

項目買取仲介売却
売却価格市場価格の70~80%市場価格の90~100%
売却期間最短3営業日〜2週間3ヶ月〜1年
仲介手数料不要売却価格の3%+6万円+消費税
買主探し不要(業者が直接買取)必要(不動産会社が仲介)
売却の確実性高い(確実に売却)低い(売れない可能性あり)
内見対応不要必要(複数回)
現況渡し可能難しい(原状回復が必要)

買取のメリット: 価格は市場価格の70~80%と低くなりますが、最短3営業日で現金化でき、仲介手数料も不要です。内見対応や買主探しの手間もかからず、現況渡し(家具付き、リフォーム不要)も可能です。

仲介のメリット: 売却価格は市場価格の90~100%と高くなりますが、売却まで3ヶ月〜1年かかり、売れない可能性もあります。また、仲介手数料(売却価格の約3%)が必要です。

買取がおすすめな3つのケース

以下のような状況の方には、買取がおすすめです。

①早期に現金化したい場合
赤字が続いており早く撤退したい、次の投資に資金を回したいなど、スピード重視の方には買取が最適です。最短3営業日で現金化できるため、資金繰りの改善にもつながります。

②仲介での売却が難しい物件
築古物件、立地不良、競合過多のエリアなど、仲介で買主が見つかりにくい物件は、買取の方が確実です。民泊特有の設備(消防設備、スマートロックなど)が残っている物件も、一般の買主には敬遠されるため、買取が向いています。

③手続きを簡素化したい場合
内見対応、価格交渉、契約書類の準備などの手間を省きたい方には買取がおすすめです。現況渡しOK、家具付きOKで、原状回復の費用も不要です。

逆に、時間に余裕があり高値売却を目指す場合は仲介がおすすめです。数ヶ月〜1年かけて買主を探し、市場価格に近い金額での売却を目指しましょう。

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まとめ:民泊買取価格は自己シミュレーション可能

民泊物件の買取価格は、簡易的な算出式を使えば自分でシミュレーションすることができます。記事の要点を改めて整理しましょう。

【記事のポイント】

  • 民泊買取価格は「市場価格 × 0.7~0.8 + 営業権評価」で概算できる: 営業権評価は年間純利益 × 1~2年分。収益性が高い物件ほど買取価格が高くなります
  • 買取価格を左右する5つの要素を理解しよう: 立地・築年数、稼働率・収益性、設備・内装の状態、営業許可の種類、周辺の競合状況が買取価格に影響します
  • 買取は価格が低いが、スピードと確実性がメリット: 市場価格の70~80%ですが、最短3営業日で現金化でき、仲介手数料も不要です

【状況別の次のアクション】

  • まずは自分の物件の市場価格を調べてみましょう: レインズマーケットインフォメーションや不動産ポータルサイトで類似物件の価格を確認
  • 年間純利益を計算してみましょう: 年間売上 – 年間経費で算出。営業権評価に影響します
  • 正確な査定は専門業者に依頼しましょう: シミュレーションはあくまで目安です。正確な買取価格は無料査定で確認しましょう
  • 買取と仲介、自分の状況に合った方法を選びましょう: スピード重視なら買取、高値重視なら仲介

民泊物件の売却方法全般について詳しく知りたい方は、民泊売却ガイドもご参照ください。

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免責事項:
本記事で紹介したシミュレーション方法は、あくまで簡易的な概算です。実際の買取価格は、物件の状態、立地、市場動向、買取業者の判断などにより大きく変動する可能性があります。正確な査定額を知りたい場合は、必ず民泊専門の買取業者に無料査定を依頼してください。本記事の情報は2026年1月時点のものであり、将来的に変更される可能性があります。

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