【2026年版】民泊借り上げ契約解除の完全ガイド|違約金・正当事由・解除手順を徹底解説

民泊借り上げ契約を解除したいのに、違約金が高額で困っていませんか? 2024年の民泊市場は稼働率低迷・規制強化で撤退が急増しており、借り上げ契約の解除を検討するオーナーが増えています。

観光庁データによると、民泊届出廃止件数は2024年11月時点で20,661件に達しており、廃業率は約36%に上ります。稼働率30%以下が6ヶ月以上継続している物件や、運営会社からの賃料未払いが3ヶ月以上続いているケースでは、早期の契約解除が損失を最小化する鍵となります。

この記事では、民泊借り上げ契約解除の法的手続き、違約金を抑える交渉術、そして撤退支援サービスの活用法を網羅的に解説します。借地借家法の適用範囲、正当事由の要件、解除通知書の書き方から、解除後の選択肢(売却・再契約・完全撤退)まで、実務で使える情報をお届けします。

解除交渉が難航している方は、記事後半で紹介する無料査定サービスもご検討ください。最短3営業日で物件を現金化し、借り上げ契約の悩みから解放される方法をご提案します。


民泊借り上げ契約とは?基本知識を整理

借り上げ契約の定義と種類

民泊借り上げ契約とは、物件オーナーが運営会社に物件を貸し出し、運営会社が民泊として転貸・運営する契約形態です。一般的な賃貸借契約とサブリース契約の中間に位置し、契約内容によって大きく3つのタイプに分類されます。

①一括借上げ(サブリース型)

最も一般的な形態で、オーナーが運営会社に物件を一括で貸し出し、運営会社がゲストに転貸します。

  • 契約構造: オーナー → 運営会社 → ゲスト
  • 賃料保証: 月額固定賃料を保証(稼働率に関係なく一定額)
  • オーナーのリスク: 最小限(運営リスクは運営会社が負担)
  • メリット: 安定収入、運営の手間なし
  • デメリット: 賃料が市場相場より低い、契約解除が困難

②運営委託(管理委託型)

オーナーが民泊事業の主体となり、運営会社に管理業務のみを委託する形態です。

  • 契約構造: オーナー(事業主) → 運営会社(管理受託)→ ゲスト
  • 賃料保証: なし(稼働率に応じて収益変動)
  • オーナーのリスク: 高い(空室リスク、トラブル対応の責任)
  • メリット: 高収益の可能性、契約解除が比較的容易
  • デメリット: 収入不安定、管理の負担

③賃料保証型(ハイブリッド型)

最低保証賃料と成功報酬を組み合わせた形態です。

  • 賃料構造: 基本賃料(月10万円保証)+歩合(売上の20%)
  • リスク分散: オーナーと運営会社でリスクをシェア
  • メリット: 最低収入の保証+高稼働時の追加収益
  • デメリット: 保証額が低めに設定されるケースが多い
契約タイプ賃料保証オーナーリスク契約解除の難易度
一括借上げあり(固定)低い高い(正当事由必要)
運営委託なし(変動)高い低い(委託契約解除)
賃料保証型あり(基本+歩合)中程度中程度

民泊借り上げ契約の特殊性

民泊借り上げ契約は、通常の住宅賃貸借契約と異なる特殊性があります。

①住宅宿泊事業法180日制限

住宅宿泊事業法により、家主不在型の民泊は年間180日までしか営業できません。この制限により、通常の賃貸物件と比較して収益性が限定されます。

実際の営業可能日数は、自治体の条例によってさらに制限される場合があります。例えば、京都市では住居専用地域で1月〜2月のみ営業可能、中央区では週末のみ営業可能など、地域ごとに厳しい規制があります。

②旅館業法の許認可義務

民泊運営には、住宅宿泊事業法の届出または旅館業法の許可が必要です。運営会社が適切な許認可を取得していない場合、違法民泊となり、オーナーも連帯責任を問われる可能性があります。

③近隣トラブルのリスク

民泊は不特定多数のゲストが利用するため、騒音、ゴミ出し、マナー違反などで近隣住民とのトラブルが発生しやすくなります。マンションの管理組合から民泊禁止の警告を受けたり、損害賠償請求されるケースもあります。

借り上げ契約解除が必要になる主なケース

以下のような状況では、借り上げ契約の解除を真剣に検討すべきタイミングです。

①赤字継続(稼働率30%以下が6ヶ月以上)

稼働率が低迷し、借り上げ賃料では固定費(ローン返済、管理費、修繕積立金)をカバーできず、赤字が6ヶ月以上続いている場合。

②運営会社の賃料未払い(3ヶ月以上)

運営会社の経営悪化により、賃料の支払いが3ヶ月以上遅延または停止している場合。この状況は契約違反に該当し、解除の正当事由として認められやすくなります。

③近隣トラブル多発(苦情10件以上)

ゲストの騒音やゴミ出しマナーの問題で、近隣住民からの苦情が10件以上発生し、管理組合から是正勧告や契約解除を求められている場合。

④規制強化(管理規約変更・条例改正)

マンション管理組合の規約変更により民泊が禁止された場合や、自治体の条例改正で営業日数がさらに制限された場合。

⑤物件の劣化(原状回復義務違反)

運営会社が原状回復義務を果たさず、物件が著しく劣化している場合。設備の破損、清掃不足、無断改装などが該当します。

観光庁「住宅宿泊事業の届出状況」(2024年11月時点)によると、累計届出件数57,512件のうち、事業廃止件数は20,661件で、廃業率は約36%に達しています。

民泊市場の現状と撤退判断について詳しく解説しています。


民泊借り上げ契約解除が「難しい」理由

借地借家法による保護(運営会社の立場が強い)

民泊借り上げ契約の解除が難しい最大の理由は、借地借家法による借主(運営会社)の保護にあります。

借地借家法第28条では、貸主(オーナー)からの解約申し入れには**「正当事由」が必要**と定められています。この法律は、借主の営業継続権や生活権を保護するために制定されたもので、サブリース契約や借り上げ契約にも広く適用されます。

借地借家法第28条(抜粋):

建物の賃貸借について、賃貸人が解約の申入れをした場合には、建物の賃貸借は、正当の事由があると認められる場合でなければ、終了しない。

つまり、オーナー側が一方的に「収益性が低いから解除したい」「別の用途で使いたい」と言っても、正当な理由がなければ解除は認められません。

2020年サブリース新法(特定賃貸借契約の適正化法)の影響

2020年に施行されたサブリース新法では、サブリース業者に対する規制が強化されましたが、借主保護の基本構造は変わっていません。むしろ、契約内容の透明性が求められるようになり、オーナー側も契約書の内容を十分に理解した上で契約したとみなされやすくなっています。

判例紹介

過去の判例では、オーナーからの解約申し入れが認められなかったケースが多数あります。

  • 「収益性が低いから」という理由だけでは正当事由として不十分
  • 「自己使用の必要性」があっても、借主の営業継続の必要性の方が高いと判断されたケース
  • 立退料の提供がなければ、他の正当事由が揃っていても解除が認められなかったケース

国土交通省「サブリース住宅原賃貸借標準契約書」も参考になります。

正当事由とは?認められる条件と判断基準

正当事由が認められるためには、以下の4つの要素が総合的に判断されます。

①建物の使用必要性(オーナー側の事情)

オーナー自身や親族が建物を使用する必要性がどの程度あるか。

  • 自分が住むために必要(住居の確保)
  • 親の介護のために必要(家族の福祉)
  • 事業拡大のために必要(オフィス・店舗として使用)

ただし、単なる「投資効率が悪いから」「別の投資に回したいから」という理由では、正当事由として認められません。

②建物の現状(老朽化・安全性)

建物が老朽化し、大規模修繕や建替えが必要な状態である場合。

  • 築40年以上で耐震性に問題がある
  • 設備の老朽化が著しく、修繕費用が高額
  • 構造上の安全性に問題があり、使用継続が危険

③立退料の提供(金銭的補償)

オーナーが運営会社に対して立退料(金銭補償)を提供する意思がある場合。立退料の額が大きいほど、正当事由が認められやすくなります。

一般的な立退料の相場は、賃料の6〜12ヶ月分とされています。ただし、物件の立地、契約期間の残存期間、運営会社の移転費用などによって変動します。

④その他の事情(契約違反・近隣トラブル)

運営会社が契約に違反している場合や、近隣トラブルが多発している場合は、正当事由として強く主張できます。

民泊借り上げ契約で正当事由が認められやすいケース

民泊借り上げ契約の場合、以下のケースでは正当事由が認められやすくなります。

①運営会社の契約違反

  • 賃料の未払いが3ヶ月以上継続している
  • オーナーに無断で第三者に転貸している
  • 契約書に違反する用途で物件を使用している

②物件の著しい劣化

  • 運営会社が原状回復義務を果たしていない
  • 設備の破損が多数あり、修繕費用が高額になっている
  • 清掃が不十分で、物件の価値が著しく低下している

③近隣からの苦情多発

  • 騒音、ゴミ問題で近隣住民から苦情が10件以上
  • 管理組合から民泊禁止の警告を受けた
  • 自治体から違法民泊の指摘を受けた

④違法営業

  • 旅館業法の許可を取得せずに営業している
  • 住宅宿泊事業法の届出をしていない
  • 180日制限を超えて営業している

これらの事情がある場合は、証拠(賃料未払いの記録、物件劣化の写真、苦情の書面、行政指導の通知など)を保全し、正当事由の立証を進めることが重要です。

契約期間と中途解約条項の確認

借り上げ契約の解除難易度は、契約の種類と中途解約条項の有無によって大きく異なります。

定期借家契約 vs 普通借家契約

定期借家契約

  • 契約期間満了で自動終了(更新なし)
  • 期間中の中途解約は原則不可(特約がない限り)
  • オーナーにとって有利(期間満了を待てば解除可能)

普通借家契約

  • 契約期間満了後も自動更新
  • オーナーからの解約には正当事由が必要
  • オーナーにとって不利(解除が困難)

中途解約条項の有無

契約書に「6ヶ月前予告で解除可能」「1年前予告で解除可能」といった中途解約条項がある場合は、正当事由がなくても解除できる可能性があります。

ただし、中途解約条項があっても、違約金条項が併記されている場合は、違約金の支払いが必要になります。

契約書確認チェックリスト

以下の項目を契約書で確認してください。

  1. 契約の種類(定期借家/普通借家)
  2. 契約期間(開始日・終了日)
  3. 中途解約条項の有無
  4. 解約予告期間(3ヶ月/6ヶ月/1年)
  5. 違約金条項(月額賃料の何ヶ月分)
  6. 免責条項(自然災害・法令変更での免責)
  7. 原状回復義務の範囲
  8. 敷金の返還条件
  9. 禁止事項(無断転貸・用途変更)
  10. 紛争解決条項(管轄裁判所・調停)

民泊サブリース解約の詳細も併せてご確認ください。


民泊借り上げ契約解除の具体的な流れ(7ステップ)

ステップ1|契約書の確認と法的検討

解除を進める前に、まず契約書の内容を詳細に確認します。

確認ポイント

①契約の種類(定期借家/普通借家)

定期借家契約の場合、期間満了を待てば自動的に契約が終了します。普通借家契約の場合は、正当事由が必要になります。

②中途解約条項の有無

「オーナーは6ヶ月前に書面で通知することにより、本契約を解除できる」といった条項があるかを確認します。

③解約予告期間

一般的には3ヶ月前、6ヶ月前、1年前のいずれかです。この期間を守らないと、違約金が発生する可能性があります。

④違約金条項

「中途解約の場合、月額賃料の6ヶ月分を違約金として支払う」といった条項を確認します。

⑤免責条項

自然災害、法令変更、感染症の流行などで営業が困難になった場合に、違約金が免除されるかどうかを確認します。

⑥原状回復義務の範囲

「借主は退去時に物件を原状回復する」といった条項があるかを確認します。民泊特有の設備(鍵ボックス、多言語表示、Wi-Fi機器)の撤去が義務付けられているかも重要です。

実務ポイント

  • 契約書が見つからない場合: 運営会社に内容証明郵便で再発行を依頼します。応じない場合は、弁護士に相談して法的手段を検討します。
  • 契約内容が不明確な場合: 弁護士に契約書を見せ、法的見解を取得します。曖昧な条項がある場合は、オーナーに有利に解釈できる余地があります。

ステップ2|正当事由の準備と証拠収集

正当事由を立証するために、以下の証拠を収集します。

収集すべき証拠

①賃料未払いの記録

  • 銀行振込履歴(賃料が振り込まれていない月)
  • 督促状のコピー(内容証明郵便で送付した場合)
  • 運営会社とのメールやLINEのやり取り

②物件劣化の証拠

  • 破損箇所の写真(日付入り)
  • 修繕業者からの見積書
  • 契約前の物件状態と現状の比較写真

③近隣住民からの苦情記録

  • 苦情の書面(管理組合からの警告書など)
  • 騒音やゴミ問題の写真・動画
  • 警察への通報記録(騒音トラブルで警察が出動した場合)

④違法営業の証拠

  • 旅館業法の許可証のコピー(取得していない場合は証拠)
  • 住宅宿泊事業法の届出番号(届出していない場合は証拠)
  • 自治体からの行政指導通知

⑤稼働率データ

  • 運営会社からの月次報告書
  • Airbnbや楽天STAYの予約状況(可能であれば)

弁護士相談のタイミング

以下の場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

  • 正当事由が不明確で、解除できるか判断がつかない
  • 運営会社が交渉に応じない、または高額な違約金を請求してきた
  • 訴訟に発展する可能性がある

ステップ3|解除通知書の作成と送付

正当事由と証拠が揃ったら、内容証明郵便で解除通知書を送付します。

内容証明郵便の重要性

内容証明郵便は、「いつ、誰が、誰に、どんな内容の文書を送ったか」を郵便局が証明する制度です。口頭での解除は法的に認められないため、必ず書面で通知します。

解除通知書の記載必須項目

  1. 契約の特定(契約日、物件住所、契約者名)
  2. 解除の意思表示(「本契約を解除します」)
  3. 解除日(「○年○月○日をもって」)
  4. 解除理由(正当事由を具体的に記載)
  5. 連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)

解除通知書テンプレート

令和○年○月○日

○○運営株式会社 御中

借り上げ契約解除通知書

私、[オーナー氏名]は、貴社と令和○年○月○日に締結した借り上げ契約(物件所在地:東京都○○区○○町○-○-○)について、以下の理由により契約を解除いたします。

【解除理由(正当事由)】

1. 賃料の未払い

   令和○年○月分より3ヶ月以上にわたり賃料の支払いがなく、督促にも応じていただけません。これは契約の重大な違反に該当します。

2. 物件の著しい劣化

   借り上げ期間中に物件が著しく劣化しており、原状回復義務が履行されていません。別紙の写真および修繕見積書をご参照ください。

3. 近隣住民からの苦情多発

   ゲストの騒音やゴミ出しマナー違反により、近隣住民から10件以上の苦情が寄せられており、管理組合から民泊禁止の警告を受けております。

【解除日】

令和○年○月○日(本通知から6ヶ月後)

【原状回復】

解除日までに物件を原状回復のうえ、明け渡してください。

【敷金返還】

敷金○○万円は、原状回復費用を差し引き、解除日の翌月末までにお振込みください。

上記の通り通知いたします。

以上

[オーナー氏名・押印]

[住所]

[連絡先]

ステップ4|運営会社との交渉

解除通知書を送付後、運営会社から連絡があります。ここで重要なのが、冷静な交渉です。

交渉のポイント

  1. 感情的にならない: 怒りや不満をぶつけるのではなく、冷静に事実を伝えます。
  2. 証拠を提示: 賃料未払いの記録、物件劣化の写真、苦情記録などを提示します。
  3. 代替案の提示: 立退料の支払い、賃料減額での継続など、双方が納得できる条件を探ります。
  4. 弁護士同席: 交渉が難航する場合は、弁護士を同席させます。専門家がいることで、運営会社も真剣に交渉に応じやすくなります。

交渉パターン別の対応

①運営会社が合意する場合

合意書を作成し、解除日・原状回復の範囲・敷金返還・違約金の有無などを明確に記載します。口頭合意は無効なので、必ず書面で残します。

②運営会社が拒否する場合

「正当事由がない」「違約金を支払え」と拒否された場合は、調停・訴訟を検討します。簡易裁判所の民事調停では、裁判官が間に入って和解案を提示してくれます。

③運営会社が倒産した場合

運営会社が倒産した場合、契約は自動的に終了します。ただし、敷金の回収は破産管財人との交渉になり、全額回収は困難なケースが多いです。物件を速やかに回収し、次の活用方法を検討します。

違約金が高額で撤退を諦めていませんか? **StayExit**なら現況渡しで買取可能です。

ステップ5|合意書の締結

運営会社との交渉がまとまったら、合意書を締結します。

合意書に盛り込むべき条項

  1. 解除日: 「令和○年○月○日をもって契約を解除する」
  2. 原状回復の範囲: 「現況渡しとする」または「原状回復のうえ明け渡す」
  3. 敷金返還の金額・時期: 「敷金○○万円から原状回復費用○○万円を差し引き、○○万円を返還する」
  4. 違約金の有無・金額: 「違約金は○○万円とする」または「違約金は発生しない」
  5. 立退料の支払い: 立退料がある場合は、金額と支払い時期を明記
  6. 機密保持条項: 「本件に関し、双方は第三者に口外しない」

注意点

  • 口頭合意は無効です。必ず書面で残してください。
  • 合意書の内容を弁護士に確認してもらうことを推奨します。
  • 署名・押印の際は、双方が原本を保管します。

ステップ6|物件の引渡しと原状回復

解除日に物件の引渡しを行います。

引渡し時の立会い

オーナーと運営会社の双方が立会い、物件の状態を確認します。

  • 破損箇所のチェック
  • 設備の動作確認(エアコン、給湯器、インターホンなど)
  • 清掃状態の確認
  • 民泊設備の撤去状況確認(鍵ボックス、多言語表示、Wi-Fi機器)

全ての箇所を写真・動画で記録し、後日トラブルにならないようにします。

原状回復の範囲

通常損耗: 原状回復義務なし

  • 壁紙の日焼け、床の軽微なキズ、畳の日焼けなど

故意・過失による破損: 運営会社負担

  • 壁に開けた穴、設備の破損、清掃不足による汚れなど

民泊特有の損耗: 契約書で事前に合意があれば運営会社負担

  • 鍵ボックス設置痕、多言語表示の撤去跡、Wi-Fi配線の穴など

ステップ7|事後対応

物件引渡し後、以下の手続きを行います。

①民泊届出廃止手続き

自治体の保健所に「住宅宿泊事業廃業届」を提出します。また、観光庁の「民泊制度運営システム」でオンライン廃業手続きを行います。

②税務処理

民泊事業で発生した損失は、確定申告で損失として計上できる場合があります。税理士に相談し、適切な税務処理を行いましょう。

③敷金返還の確認

合意書に記載された敷金返還額が、指定日までに振り込まれているかを確認します。振込がない場合は、内容証明郵便で督促します。

④次の活用方法の検討

物件を長期賃貸に切り替える、自己使用する、売却するなど、次の活用方法を検討します。

民泊撤退にかかる費用の全体像について詳しく解説しています。


民泊借り上げ契約解除の違約金|相場と減額交渉

違約金の相場

民泊借り上げ契約の違約金相場は、月額賃料の3〜12ヶ月分です。契約期間や残存期間によって大きく異なります。

月額賃料契約期間残存期間違約金相場
10万円5年3年120万円(12ヶ月分)
15万円3年1年90万円(6ヶ月分)
20万円2年6ヶ月60万円(3ヶ月分)
8万円3年2年72万円(9ヶ月分)

違約金が高額になるケース

①契約期間が長い(5年以上)

長期契約の場合、運営会社は初期投資(内装工事、家具購入、プラットフォーム登録、マーケティング費用)を長期間で回収する前提で契約しています。そのため、中途解除時の違約金が高く設定されます。

②残存期間が長い

契約終了まであと3年残っているのに、6ヶ月前通知で解除する場合は、運営会社の損失が大きいため、違約金が高額になります。

違約金を回避・減額する方法

方法1:正当事由の立証

運営会社の契約違反(賃料未払い、物件劣化、近隣トラブル)を理由に正当事由を立証できれば、違約金を免除または大幅減額できる可能性があります。

具体例:
「貴社は賃料を3ヶ月以上未払いしており、契約の重大な違反に該当します。そのため、違約金の支払い義務はないと考えます」

方法2:合意解約

訴訟ではなく、話し合いによる合意解約を目指します。立退料の一部支払いで合意するなど、双方が納得できる条件を見つけます。

具体例:
「違約金120万円の請求に対し、立退料として60万円を支払うことで合意解約しませんか」

方法3:消費者契約法第9条の主張

オーナーが「消費者」に該当する場合(事業者ではなく、個人として契約した場合)、消費者契約法第9条により、「平均的な損害額」を超える違約金条項は無効となる可能性があります。

ただし、オーナーが不動産投資を事業として行っている場合は「事業者」とみなされ、消費者契約法は適用されません。この点は弁護士に相談して判断する必要があります。

違約金算定の考え方

運営会社の「平均的な損害額」とは、以下のような費用を指します。

  • 初期投資の未回収分(内装工事費、家具購入費)
  • 次の物件を見つけるまでの逸失利益
  • 移転費用(家具の移動、新物件の敷金礼金)

月額賃料の12ヶ月分がこの「平均的な損害額」を超えると判断されれば、減額交渉の余地があります。

消費者契約法第9条の詳細は、消費者庁の公式サイトで確認できます。


よくあるトラブル事例と対処法

事例1|契約書を紛失してしまった

状況

借り上げ契約を解除したいが、契約書が見つからない。運営会社に再発行を依頼したが、応じてくれない。

対処法

  1. 運営会社に内容証明郵便で再発行を要求
    • 「契約書のコピーを○日以内に送付してください」と明記
    • 内容証明郵便で送付することで、法的証拠となる
  2. 契約時のメール・振込記録など間接証拠を収集
    • 契約時のメールのやり取り
    • 賃料の振込履歴(契約が存在する証拠)
    • 契約時の領収書や敷金の領収書
  3. 弁護士に相談し、法的手段を検討
    • 運営会社が再発行に応じない場合は、民事調停や訴訟を検討
    • 契約書がなくても、間接証拠で契約内容を立証できる場合がある

注意点

口頭での解除は法的に認められません。契約書が見つからなくても、必ず書面で解除通知を送付してください。

事例2|運営会社が解除を拒否する

状況

賃料未払いが3ヶ月以上続いているが、運営会社が解除に応じない。「正当事由がない」と主張される。

対処法

  1. 賃料未払いの記録を証拠として提示
    • 銀行振込履歴のコピー
    • 督促状(内容証明郵便)のコピー
    • 「3ヶ月以上の賃料未払いは契約の重大な違反に該当する」と主張
  2. 弁護士名義で催告書を送付
    • 弁護士から内容証明郵便で「賃料未払いが解消されない場合、契約を解除する」と通知
    • 専門家が介入することで、運営会社も真剣に対応するケースが多い
  3. 調停・訴訟を検討
    • 簡易裁判所の民事調停を申し立てる
    • 調停では、裁判官が間に入って和解案を提示
    • 調停不成立の場合は、訴訟に移行

参考判例

賃料未払いが3ヶ月以上続いた場合、オーナーからの解約申し入れが認められた事例があります。ただし、運営会社が「一時的な資金繰り悪化で、すぐに支払う」と主張した場合は、解約が認められないケースもあります。

事例3|高額な違約金を請求された

状況

契約解除を申し入れたら、違約金200万円を請求された。月額賃料10万円なのに20ヶ月分は不当。

対処法

  1. 契約書の違約金条項を確認
    • 契約書に「違約金は月額賃料の20ヶ月分」と明記されているか確認
    • 明記されていない場合は、運営会社の主張は根拠がない
  2. 消費者契約法第9条の適用を主張
    • オーナーが「消費者」に該当する場合、「平均的な損害額」を超える違約金は無効
    • 「20ヶ月分は過大であり、6ヶ月分が妥当」と主張
  3. 弁護士に相談し、減額交渉
    • 弁護士から「消費者契約法第9条により、違約金条項は一部無効」と通知
    • 立退料として一部を支払う形で合意を目指す
  4. 裁判所に違約金減額請求訴訟を提起
    • 交渉が決裂した場合は、裁判所に違約金減額請求訴訟を提起
    • 裁判所が「平均的な損害額」を判断し、違約金を減額する判決が出る可能性

注意点

オーナーが「事業者」とみなされる場合は、消費者契約法は適用されません。この判断は専門家に相談してください。

事例4|物件が著しく劣化している

状況

借り上げ期間中に物件が劣化。運営会社は「通常損耗」と主張し、原状回復を拒否。

対処法

  1. 契約時の物件状態と現状を写真で比較
    • 契約時の写真(あれば)と現状の写真を並べて比較
    • 明らかな破損や汚れを記録
  2. 修繕見積書を取得
    • 修繕業者から見積書を取得し、修繕費用を算出
    • 「原状回復費用は○○万円」と具体的な金額を提示
  3. 原状回復義務違反を理由に損害賠償請求
    • 「契約書に原状回復義務が明記されており、違反している」と主張
    • 敷金から原状回復費用を控除する旨を通知
  4. 解除と同時に原状回復費用を敷金から控除
    • 「敷金○○万円から原状回復費用○○万円を差し引き、残額○○万円を返還する」と明記

注意点

通常損耗(壁紙の日焼け、床の軽微なキズなど)は、オーナー負担となります。明らかな故意・過失による破損のみが損害賠償の対象です。

事例5|運営会社が倒産した

状況

賃料が3ヶ月未払いで、運営会社に連絡が取れない。後日、倒産を知った。

対処法

  1. 契約は自動終了
    • 倒産により、運営会社は債務不履行となり、契約は自動的に終了します。
  2. 破産管財人に敷金返還を請求
    • 破産管財人に連絡し、敷金の返還を請求します。
    • ただし、敷金は優先債権ではないため、全額回収は困難なケースが多いです。
  3. 物件を速やかに回収
    • 物件に第三者が勝手に使用するリスクがあるため、速やかに鍵を交換し、物件を回収します。
  4. 次の活用方法を検討
    • 長期賃貸に切り替える、売却する、別の運営会社と再契約するなど、次の活用方法を検討します。

弁護士ドットコムやココナラ法律相談で、類似事例を検索することも有効です。


借り上げ契約解除後の選択肢|撤退・再契約・売却

選択肢1|別の運営会社と再契約する

メリット

  • 収益継続: 民泊事業を継続でき、収益を確保できる
  • 物件の有効活用: 空室リスクを回避できる
  • 前回の失敗を活かせる: 契約条件を改善し、より有利な条件で再契約できる

デメリット

  • 新たなリスク: 賃料未払い、近隣トラブル、契約解除の困難さなど、同じリスクを再度負う
  • 市場環境が悪化: 民泊市場全体が低迷している場合、収益確保が困難

注意点

新しい運営会社を選ぶ際は、以下を確認してください。

  • 旅館業法や住宅宿泊事業法の許可・届出を適切に取得しているか
  • 過去のトラブル事例や口コミ評判(Googleレビュー、SNSなど)
  • 財務状況(資本金、設立年数、取引実績)
  • 契約書の内容(賃料保証、免責条項、解除条件)
  • 定期借家契約か普通借家契約か

選択肢2|民泊を完全に撤退する

メリット

  • リスクからの解放: 民泊運営のリスク(近隣トラブル、規制強化、稼働率低迷)から完全に解放される
  • 損失の確定: これ以上の損失拡大を防ぎ、次の投資に切り替えられる
  • 別の活用方法: 長期賃貸、自己使用、売却など、別の活用方法を検討できる

デメリット

  • 初期投資の回収不能: 内装工事費、家具購入費などの初期投資が回収できない
  • 撤退費用の発生: 原状回復費用(50万〜150万円)、設備撤去費用(10万〜30万円)がかかる

撤退手続き

  1. 民泊届出廃止
    • 自治体の保健所に「住宅宿泊事業廃業届」を提出
    • 観光庁の「民泊制度運営システム」でオンライン廃業手続き
  2. 設備撤去
    • 鍵ボックス、多言語表示、Wi-Fi機器などを撤去
    • 通常の賃貸物件として再活用できる状態に戻す
  3. 原状回復
    • 契約書に原状回復義務がある場合は、内装を元に戻す
    • 費用は50万〜150万円程度(物件の状態による)

赤字民泊の解約判断基準について詳しく解説しています。

選択肢3|物件を売却・買取業者を活用する

メリット

  • 現金化が早い: 最短3営業日で現金化できる
  • 撤退コストの削減: 原状回復費用、設備撤去費用が不要(買取業者が負担)
  • 赤字物件からの解放: これ以上の損失拡大を止められる

売却方法の比較

売却方法メリットデメリット期間価格
仲介高値売却の可能性時間がかかる3〜6ヶ月市場価格の90〜100%
買取最短3営業日で現金化市場価格より低い3日〜2週間市場価格の70〜80%
借上げ一定期間の収益確保後に売却リスク継続1〜3年後市場価格の80〜90%

StayExitのサービス紹介

**StayExit**では、民泊物件の撤退支援として、以下の3つの方法を提供しています。

①買取

  • 最短3営業日で成約
  • 現況渡しOK(家具・家電付きのまま、民泊設備そのまま)
  • 1R〜5棟一括対応
  • ローン残債の相談も可能

②借上げ

  • 一定期間(1〜2年)の家賃保証
  • その後、市場価格で売却を目指す
  • 市場回復を待ちながら安定収入を確保

③仲介

  • 時間をかけて高値売却を目指す
  • 3〜6ヶ月で市場価格の90〜100%で売却
  • 購入希望者の紹介

物件売却を検討中の方は、無料査定で最適な撤退プランを診断できます。

区分マンションの民泊売却について詳しく解説しています。

一棟民泊の売却事例と相場も併せてご確認ください。


弁護士・専門業者を活用するメリット

弁護士に依頼するメリット・費用相場

メリット

  • 法的交渉の代行: 解除通知書の作成、交渉、調停・訴訟対応を全て代行
  • 正当事由の立証: 法的観点から正当事由を補強し、解除の成功率を高める
  • 契約書の精査: 契約書の不利な条項を見つけ、対策を提案
  • 訴訟の代理人: 調停不成立の場合、訴訟の代理人として対応

費用相場

  • 相談料: 初回無料〜1時間1万円
  • 着手金: 20万〜30万円(案件の難易度による)
  • 成功報酬: 経済的利益の10〜20%(違約金減額額、敷金返還額など)
  • 調停・訴訟費用: 追加で10万〜30万円

弁護士選びのポイント

  • 不動産・民泊分野の実績が豊富
  • 初回相談無料の弁護士を選ぶ(複数の弁護士に相談して比較)
  • 口コミ・評判を確認(弁護士ドットコム、Googleレビュー)
  • 費用の明確な見積もりを提示してくれる

撤退支援業者(StayExit)を活用するメリット

メリット

  • 解除交渉の負担軽減: 運営会社との交渉を専門スタッフが代行
  • 最短撤退を実現: 最短3営業日で物件を現金化
  • 無料査定: 物件の査定・撤退プランの提案が無料
  • 3つの選択肢: 買取・借上げ・仲介から最適な方法を選択

サービス内容

①買取

  • 現況渡しOK: 民泊設備そのまま、家具・家電付きのまま買取
  • 最短3営業日成約: 契約から決済まで最短3営業日
  • ローン残債対応: オーバーローン案件も相談可能

②借上げ

  • 家賃保証: 一定期間(1〜2年)の家賃を保証
  • 市場回復を待つ: その後、市場価格で売却を目指す

③仲介

  • 高値売却: 時間をかけて市場価格の90〜100%で売却
  • 購入希望者の紹介: 広いネットワークで買い手を探す

利用の流れ

  1. 無料査定フォームから問い合わせ
    • Webフォームから物件情報を入力
    • 24時間以内に担当者から連絡
  2. 現地調査・ヒアリング
    • 物件の状態確認(築年数、間取り、劣化状況)
    • オーナーの希望(価格、期間、撤退理由)をヒアリング
  3. 最適な撤退プランの提案
    • 買取・借上げ・仲介の3つの方法を提案
    • それぞれの価格、期間、メリット・デメリットを説明
  4. 契約・決済
    • 最短3営業日で契約・決済
    • 現金一括払い(銀行振込)

対応エリア

  • 東京23区、大阪、京都、福岡など主要都市
  • 1R〜5棟一括まで対応可能

無料査定は**こちら**から。


まとめ|民泊借り上げ契約解除で失敗しないために

民泊借り上げ契約解除について、重要なポイントをまとめます。

  1. 借り上げ契約解除には正当事由が必要(借地借家法)
    • オーナーから一方的に解除することは困難
    • 運営会社の契約違反、物件劣化、近隣トラブルなどの証拠が必要
  2. 契約書の確認と証拠収集が重要
    • 定期借家契約か普通借家契約か確認
    • 中途解約条項、解約予告期間、違約金条項を確認
    • 賃料未払い、物件劣化、苦情記録などの証拠を保全
  3. 違約金は交渉次第で減額可能
    • 月額賃料の3〜12ヶ月分が相場
    • 正当事由の立証、合意解約、消費者契約法の適用で減額を目指す
  4. 弁護士・専門業者の活用で負担軽減
    • 弁護士に依頼すれば法的交渉を代行(着手金20万〜30万円)
    • 撤退支援業者(StayExit)を活用すれば最短で現金化
  5. 解除後の選択肢(撤退・売却・再契約)を比較検討
    • 赤字継続なら早期撤退・売却が賢明
    • 物件を有効活用したいなら別の運営会社と再契約
    • 最短で現金化したいなら買取業者を活用

契約解除交渉が難航している方、撤退を急いでいる方は、**StayExit**の無料査定をご利用ください。最短3営業日で物件を現金化し、借り上げ契約の悩みから解放されます。


免責事項

本記事の情報は2026年1月時点の法令・データに基づいています。借り上げ契約の解除は個別の契約内容・状況により異なるため、実際の手続きについては必ず弁護士・専門家にご相談ください。本記事の情報により生じた損害について、当社は一切の責任を負いかねます。

法令・制度は随時改正される可能性があります。最新情報は観光庁民泊制度ポータルサイトおよび国土交通省サブリース関連ページをご確認ください。

【お問い合わせ】
民泊借り上げ契約解除・撤退支援に関するご相談は、StayExitまでお気軽にお問い合わせください。
無料査定フォーム: https://stayexit.com/hp/minnpaku-kaitori-lp/

上部へスクロール