中央区の民泊規制を完全解説|2025年最新の営業日数と罰則

中央区の民泊規制の概要|2025年最新の営業ルール

中央区で民泊(住宅宿泊事業)を営む際は、独自の上乗せ条例により厳しい営業制限があります。特に住居専用地域では年間104日(週末・休日のみ)の営業制限が設けられており、全国の民泊新法の基本ルール(年間180日)と比べて大幅に制限されています。

中央区の上乗せ条例による営業日数制限

中央区では「中央区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」(平成30年3月施行)により、用途地域に応じた営業日数制限が設けられています。

この条例は、銀座・日本橋などの高級商業地と住宅地が混在する中央区の特性を踏まえ、住環境の保護と良好な生活環境の維持を目的として制定されました。中央区公式サイトでは、条例の詳細と届出手続きについて案内されています。

用途地域ごとの営業可能日数一覧

中央区の民泊営業日数は、物件が所在する用途地域によって以下のように異なります。

用途地域営業可能期間年間営業日数
住居専用地域金曜正午~月曜正午、休日約104日
住居地域金曜正午~月曜正午、休日約104日
商業地域・準工業地域制限なし180日

住居専用地域および住居地域では、金曜日正午から月曜日正午まで(及び国民の祝日)のみ営業が認められ、平日の営業は禁止されています。一方、商業地域や準工業地域では上乗せ規制がなく、住宅宿泊事業法の基本ルール(年間180日)の範囲内で営業可能です。

東京23区全体の規制状況については、東京23区の民泊規制完全ガイドで詳しく解説しています。


中央区の民泊規制が厳しい理由と廃業率の実態

中央区の民泊規制が他区と比べて厳しい背景には、地域特性と住環境保護の必要性があります。また、実際のデータを見ると、厳しい規制が廃業率にも影響していることがわかります。

高級住宅地としての住環境保護

中央区は、銀座・日本橋といった国内有数の商業地と、佃・月島などの歴史ある住宅地が共存する特殊な地域です。特に住宅地エリアでは、長年培われてきた地域コミュニティと静穏な生活環境の維持が重視されています。

民泊新法施行前から、無届営業や近隣トラブル(騒音、ゴミ出しマナー、不審者の出入り)に対する住民からの懸念が強く、区は住環境保護を最優先とした厳格な上乗せ条例を制定しました。週末・休日のみの営業制限により、平日の静穏な生活環境を確保する狙いがあります。

中央区の民泊廃業率は全国平均の1.5倍

観光庁『住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況一覧』(令和7年5月末時点)によると、中央区の民泊届出件数は615件、うち廃業件数は348件で、**廃業率は56.6%**に達しています。これは全国平均(約36%)の約1.6倍に相当し、東京23区の中でも高い水準です。

出典: 観光庁PDF

この高い廃業率は、年間104日という営業日数制限により収益性が確保できず、事業継続を断念する事業者が多いことを示しています。特に2019年以降、インバウンド需要の変動や管理コストの上昇により、採算が取れない物件が増加していると考えられます。


中央区の民泊規制違反のリスクと罰則

中央区の民泊規制に違反した場合、住宅宿泊事業法に基づく厳しい罰則が科されます。ここでは、具体的な違反内容と罰則について解説します。

住宅宿泊事業法違反の罰則(最大100万円の罰金)

住宅宿泊事業法では、違反行為に対して刑事罰を含む厳しい罰則が定められています。主な違反と罰則は以下の通りです。

主な違反と罰則:

  • 無届営業: 6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金(第76条)
  • 営業日数超過: 業務改善命令、業務停止命令の対象(第15条、第16条)
  • 虚偽報告・報告義務違反: 30万円以下の罰金(第79条)
  • 標識の不掲示: 30万円以下の罰金(第79条)

出典: e-Gov法令検索 住宅宿泊事業法

特に注意すべきは、中央区の上乗せ条例で定められた営業日数制限(年間104日)を超過した場合、行政から業務改善命令や業務停止命令が出される可能性があることです。これらの命令に従わない場合、さらなる罰則が科されます。

業務停止命令と刑事罰のリスク

営業日数の超過や無届営業が発覚した場合、まず中央区から業務改善命令が出されます。この命令に従わない場合、業務停止命令が発令され、一定期間の営業が禁止されます。

さらに、悪質なケースでは刑事告発の対象となり、前科がつく可能性もあります。近年、東京都内では無届営業や虚偽報告に対する行政の取り締まりが強化されており、2024年には都内で複数の強制捜査事例も報告されています。

また、OTA(Airbnb、Booking.comなど)のプラットフォームは行政と連携しており、違反物件は強制的にリスティング削除される可能性があります。一度削除されると、再登録が困難になるケースもあります。

コンプライアンス違反は、罰則だけでなく事業継続そのものを困難にするリスクがあるため、規制の正確な理解と遵守が不可欠です。


中央区の民泊規制下での収益性と撤退の判断

中央区の厳しい営業日数制限のもとでは、収益性の確保が困難なケースが多くあります。ここでは、具体的な収益シミュレーションと撤退の選択肢について解説します。

年間104日営業の収益シミュレーション

住居専用地域での年間104日営業の場合、以下のような収支となります。

【収益シミュレーション例: 中央区住居専用地域の1LDK物件】

  • 営業日数: 年間104日(週末・休日のみ)
  • 1泊単価: 12,000円
  • 稼働率: 70%
  • 年間売上: 12,000円 × 104日 × 0.7 = 約87万円(月額約7.2万円)
  • 月額固定費: 管理費3万円 + 清掃費2万円 + 光熱費1.5万円 + その他1万円 = 約7.5万円
  • 月額収支: 約7.2万円 – 7.5万円 = 月3,000円の赤字

※物件の購入費やローン返済は含まず

このシミュレーションからわかるように、年間104日の営業制限下では、稼働率が高くても月額で赤字となる構造的な問題があります。さらに、物件購入のローン返済や固定資産税を考慮すると、実質的な赤字はさらに拡大します。

稼働率を80%まで引き上げたとしても月額約8.2万円の収益にとどまり、ローン返済を含めると依然として赤字が継続する可能性が高いです。

規制下で赤字の場合の撤退という選択肢

中央区の厳しい規制により赤字が続く場合、民泊事業からの撤退も合理的な選択肢として検討すべきです。撤退時の物件処分には、以下のような方法があります。

  1. 一般仲介による売却: 市場価格での売却が期待できるが、買主が見つかるまで3~6ヶ月かかり、その間も赤字が継続
  2. 専門買取業者への売却: 買取価格は市場価格の80~90%だが、最短3営業日~2週間で現金化可能
  3. 賃貸物件への転換: 売却せずに一般賃貸として運用するが、リノベーション費用が必要

特に赤字が累積している場合、専門買取業者を活用することで迅速に現金化し、さらなる損失を防ぐことができます。


中央区の厳しい規制により赤字が続く場合、民泊事業からの撤退も合理的な選択肢です。撤退時の物件処分には、一般仲介のほか、民泊・旅館業に特化した専門買取業者の活用も検討できます。

StayExitでは、民泊・旅館業の撤退支援に特化し、最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応しています。撤退をご検討の際は、無料査定からお気軽にご相談ください。

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まとめ|中央区の民泊規制を理解し、適切な判断を

中央区の民泊規制は、東京23区の中でも特に厳しい内容となっています。本記事のポイントを改めて整理します。

本記事のポイント:

  • 中央区の民泊は住居専用地域で年間104日(週末・休日のみ)の営業制限
  • 廃業率は56.6%と全国平均(36%)を大きく上回り、規制の厳しさが実態として表れている
  • 規制違反には最大100万円の罰金や業務停止命令、刑事罰のリスクがある
  • 年間104日営業では赤字構造となる可能性が高く、撤退も合理的な選択肢

中央区で民泊事業を継続するか、撤退するかの判断は、収益性の見極めが重要です。住居専用地域での営業制限は今後も継続される見通しであり、規制が緩和される可能性は低いと考えられます。

事業を継続する場合は、稼働率の向上や管理コストの削減により収益性を改善する必要があります。一方、構造的な赤字が続く場合は、早期の撤退判断により損失を最小化することも重要な経営判断です。

中央区以外の東京23区の規制状況については、東京23区の民泊規制完全ガイドをご覧ください。


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免責事項:
本記事の情報は2025年12月時点のものです。法律・条例・市場状況は変動する可能性がありますので、最新情報は中央区公式サイトおよび国土交通省 民泊制度ポータルサイトでご確認ください。個別の状況については、行政書士や不動産の専門家にご相談されることをお勧めします。


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