荒川区の民泊は土日祝のみ営業可能?23区最厳格の規制・赤字の実態・安全な撤退方法を2026年版で解説

荒川区で民泊を運営している方、あるいは開業を検討している方のなかには、「週末しか稼げないのに家賃が重くのしかかる」「毎月赤字なのに撤退費用も怖くて動けない」「このまま続けて本当に大丈夫なのか」といった悩みを抱えている方が少なくないでしょう。実際、荒川区は東京23区のなかでも最も厳しい民泊規制を実施しているエリアです。さらに2025年11月には警視庁による家宅捜索が行われ、2026年1月には書類送検にまで発展したことで、コンプライアンスリスクへの注目も一段と高まっています。

そこでこの記事では、荒川区の民泊規制の全容・実際の収益シミュレーション・摘発リスクの詳細・撤退と売却の方法を、2026年3月時点の最新情報にもとづいて解説します。「続けるべきか、やめるべきか、はたまた新規に開業していいのか」という判断に必要な情報をすべて網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。また、東京都全体の民泊規制については東京都の民泊規制まとめもあわせてご参照ください。


荒川区の民泊規制とは?東京23区で最も厳しい「土日祝のみ」条例の全容

月曜正午から土曜正午まで一切営業禁止のルール

東京23区のなかで、荒川区は住宅宿泊事業法(民泊新法)の上限をさらに超えた独自の上乗せ条例を制定しています。具体的には、月曜正午から土曜正午までの間、民泊の営業を全面禁止しており、この制限は区内全域に例外なく適用されます。他の区では商業地域に限って規制を設けているケースもありますが、荒川区においてはどのエリアの物件でも同じ条件が課されます。

荒川区公式サイト(住宅宿泊事業に関する手続き)には、次のように明記されています。

「荒川区の場合、月曜正午から土曜正午まで(祝日正午からその翌日の正午までを除く。)の間、住宅宿泊事業を営むことはできません。」

出典:荒川区「住宅宿泊事業に関する手続き」

つまり、ゲストを合法的に受け入れられる時間帯は以下の表のとおりに限られます。

期間営業可否
月曜正午〜土曜正午(平日)禁止
土曜正午〜月曜正午(週末)
祝日前日正午〜翌日正午
年末年始(12/29正午〜1/3正午)

年間100日制限の実態と民泊新法(180日上限)との乖離

住宅宿泊事業法が定める年間営業上限は180日です。しかし荒川区の条例によって、実際に営業できる日数は年間約100日にとどまります。これは法定上限のわずか約55%に過ぎません。同じ東京23区内であっても、中野区・北区・足立区・葛飾区・江戸川区・板橋区などは上乗せ条例がなく、全域で年間180日の営業が可能です。したがって、荒川区の規制がいかに突出しているかがわかります。さらに、条例が適用される地域的な例外も設けられていないため、荒川区に物件がある限り、どの物件でも同じ条件が適用されます。

荒川区独自の追加要件(1km以内常駐義務・近隣書面通知)

また、荒川区では日時制限に加え、他区にはない独自の追加要件も課されています。家主不在型の運営を行う場合は、物件からおおむね1km以内に営業所を設け、常駐することが義務付けられています。加えて、届出の7日前までに近隣住民へ書面で事業内容を周知しなければなりません。これらの要件により、管理コストや手続きの負担がさらに増えるため、実質的な参入ハードルは非常に高くなっています。

なお、観光庁「住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況一覧(令和7年5月末時点)」によると、荒川区の民泊届出件数は106件と、東京23区内でも極めて少ない水準です。参入者が少ない背景のひとつに、この厳しい規制環境があることは明らかです。詳細な条例内容や他区との規制比較については、荒川区の民泊規制を徹底解説でさらに詳しく解説しています。

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荒川区の民泊は本当に儲かるのか?年間100日営業の収益シミュレーション

月次キャッシュフロー実額シミュレーション(収入・固定費・純損益)

「稼働率が高ければ黒字化できるのでは?」と期待する方もいますが、実際に数字で検証すると現実は厳しいです。以下は標準的な1K物件(家賃7万円)を想定した月次キャッシュフローです。年間100日という絶対的な上限のなかで、どれだけ単価を高めても収入の伸びに限界があることがわかります。

年間収入の試算

項目計算式金額
年間売上宿泊単価8,000円 × 稼働率65% × 年間100日約52万円
月平均収入52万円 ÷ 12カ月約4.3万円/月

月額固定費の内訳

費目月額目安
家賃7万円
光熱費(水道・電気・ガス)1.5万円
OTA手数料(収入の約15%)約0.65万円
清掃費1万円
消耗品・アメニティ0.3万円
合計約10.5万円/月

月次純損益:約▲6.2万円(年間▲74万円)

そのため、「月ごとの収支が黒字になった」という声はほとんど聞かれないのが荒川区の民泊市場の現実です。

稼働率・宿泊単価を変えた3つのシナリオ比較

しかし、「もっと稼働率を上げれば」「単価を高く設定すれば」という試みも、年間100日という絶対的な営業上限がある以上、黒字化には届きません。以下の3シナリオ比較をご覧ください。

シナリオ稼働率単価年間収入年間固定費年間損益
楽観80%10,000円約80万円約126万円▲46万円
標準65%8,000円約52万円約126万円▲74万円
悲観50%7,000円約35万円約126万円▲91万円

一見すると「楽観シナリオでも黒字は無理なのか」と驚くかもしれませんが、これが荒川区の民泊の構造的な現実です。minpakupro.comのデータによると、荒川区の民泊平均稼働率は約80%と比較的高い水準にある一方、年間100日という上限が収益の天井を決定的に低く抑えています。つまり、稼働率が高い状態を維持できたとしても、固定費の水準には到底及ばないのです。

荒川区の民泊が赤字になりやすい3つの構造的理由

では、なぜこれほど収益化が難しいのでしょうか。荒川区特有の3つの構造的な理由があります。

① 平日営業禁止による収入上限の壁

月〜金の5日間は完全にゼロ稼働となるため、固定費を賄えるだけの売上を積み上げる手段がありません。他区の物件が180日稼働できるのと比べると、収入機会は約半分以下であり、ビジネスとして成立しにくい構造になっています。

② 土日への競合集中による稼働率の圧迫

荒川区の届出件数は106件と少ないものの、全物件が同じ土日に集中して稼働するため、週末需要の奪い合いが発生しやすくなります。一方で、連休・花見シーズン・紅葉シーズンを除く平常週末は集客が安定せず、稼働率が大きく変動する傾向があります。

③ 荒川区の観光需要の限定性

荒川区は日暮里・三ノ輪・南千住などを擁する住宅街が中心であり、新宿・渋谷・浅草のような観光集積地とは性格が異なります。そのため、インバウンド(訪日外国人)需要も限定的で、週末のみの営業で年間を通じて安定した集客を維持するのは難しい環境です。


荒川区の民泊で起きた摘発事例|違法営業のリスクと最新情報【2026年版】

2025年11月家宅捜索→2026年1月書類送検までの経緯

2025年から2026年にかけて、荒川区の民泊をめぐる事件が全国的な注目を集めました。これは「民泊新法施行(2018年)以来、東京都で初めての違法営業摘発事件」として報じられたもので、赤字経営が続く民泊オーナーにとって決して他人事ではありません。経緯を時系列で整理します。

時期出来事
2022年3月〜荒川区・西日暮里の民泊施設で平日営業が常態化。同年3月以降の売上は約2,200万円に達する
2023年〜警視庁に騒音・ゴミ不法投棄などの110番が相次ぐ。荒川区が繰り返し行政指導を実施するも改善なし
2024年区から改善命令が出されるも無視。実際には49日間稼働したにもかかわらず「8日間しか稼働していない」と虚偽の定期報告を提出
2025年11月28日警視庁保安課が荒川区内の民泊施設・新宿区の運営会社「K-carve life」に対し、住宅宿泊事業法違反の疑いで家宅捜索。民泊新法施行後、東京都で初の強制捜査となる
2026年1月27日警視庁が同社代表と役員の中国籍の男女2人を書類送検。2人は容疑を認めており、警視庁は2019年からの累計売上が4億円以上に達するとみて調べを継続

出典:時事通信「改善命令従わず違法営業容疑」日本経済新聞「民泊経営者を書類送検」

「規制が厳しいから黒字化できない→平日も稼働させた→行政指導を無視し続けた→摘発」という流れは、赤字経営が続く民泊オーナーが陥りやすい構造的なリスクです。また、今回の事件で注目すべきは、長期間にわたる行政指導が無視された点です。荒川区は繰り返し指導を行いましたが、それでも是正されなかったため、警視庁が動くことになりました。「バレていないから大丈夫」という思い込みがいかに危険かを示す事例といえます。

違反した場合の罰則(業務停止・罰金・刑事責任)

荒川区の条例および住宅宿泊事業法に違反した場合、次のような段階的な制裁が科されます。まず行政指導による業務改善命令が出され、それでも是正しない場合は業務停止命令へとエスカレートします。さらに悪質なケースでは、刑事責任を問われる可能性もあります。

  • 業務改善命令:条例違反が確認された場合に自治体が発令
  • 業務停止命令:改善命令に従わない場合、一定期間の営業停止
  • 報告徴収・立入検査:都道府県・特別区による随時の立入検査が可能
  • 100万円以下の罰金(住宅宿泊事業法第75条):虚偽報告や検査妨害に適用
  • 刑事責任:今回の書類送検のように、悪質な違反は刑事事件として立件

荒川区が定期報告を義務付けている理由と監視体制

荒川区は民泊事業者に対して定期報告の提出を義務付けており、宿泊日数・宿泊者数などを定期的に届け出る必要があります。今回の事件でも「虚偽の定期報告」が立件の根拠となりました。区は提出されたデータと実態(OTAプラットフォームの稼働記録など)を照合することが可能であるため、「正確に申告しなくてもわからないだろう」という認識は非常に危険です。そのため、運営中の方は定期報告の内容が実態と一致しているかを改めて確認することを強くおすすめします。

荒川区の民泊摘発事例の詳細は荒川区の民泊摘発事例|強制捜査の全記録で解説しています。また、違法営業のグレーゾーン判断については荒川区の民泊違法事例もご参照ください。


荒川区の民泊規制を完全に守りながら黒字化するのは、上記のシミュレーションが示すとおり構造的に困難です。また、コンプライアンスリスクが気になりはじめた方には、民泊物件の買取・借上げという撤退支援という選択肢もあります。原状回復費ゼロでの現況渡しにも対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。

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荒川区の民泊を安全に売却・撤退する方法|原状回復費ゼロで現金化も可能

「撤退したくても、原状回復費用が怖くて動けない」——これは荒川区の民泊オーナーから多く聞かれる声です。しかし、撤退の方法を正しく選ぶことで、原状回復費用をゼロにするどころか、現金を手にすることもできます。一般的に「撤退=損失」というイメージがありますが、必ずしもそうではありません。

撤退にかかる通常コスト(原状回復・設備処分・廃業届)の目安

まず、自力で撤退(廃業届提出+原状回復工事)する場合にかかる費用の目安を確認しておきましょう。民泊物件は不特定多数の宿泊者による損耗が激しいため、一般的な賃貸退去より高額になる傾向があります。

費目目安金額
壁紙・クロス張替え15〜40万円
床材の補修・フロアコーティング除去10〜20万円
家具・家電・民泊設備の撤去・処分10〜30万円
ハウスクリーニング3〜8万円
廃業届・手続き代行費用0〜5万円
合計38〜103万円以上

StayExitが公開しているデータによると、民泊の原状回復費用は30〜130万円が相場とされています。赤字が続いているなかでさらに100万円超の費用が発生するとなれば、撤退に踏み切れない気持ちは当然です。しかし、だからこそ「現況渡し買取」という選択肢が有効になります。

現況渡し買取を選ぶと原状回復費がゼロになる仕組み

「現況渡し買取」とは、物件を今の状態のまま(原状回復なし)買い取ってもらう方法です。壁紙の張替えも不要、家具の搬出も不要で、すべて買主側が対応するため、売主(民泊オーナー)の負担はゼロになります。仕組みを順番に説明します。

  1. 無料査定を依頼:現在の物件状態・立地・用途などをもとに買取価格を算定
  2. 条件合意・契約:最短3営業日での成約が可能
  3. 現況のまま引き渡し:原状回復工事・家具搬出・清掃は不要
  4. 現金受け取り:撤退費用がかからないため、手元に残るキャッシュが最大化される

したがって、「赤字で毎月お金が出ていくうえ、撤退費用まで払わなければならない」という二重苦の状況から、「撤退費用ゼロで現金化できる」という逆転が生まれます。運営停止中の物件や継続赤字中の物件でも相談可能です。

買取・借上げ・仲介の3つの選択肢と向いているケース

民泊物件の出口戦略には、大きく3つの選択肢があります。それぞれの特徴と向いているケースを比較してみましょう。

買取借上げ仲介
成約速度最短3営業日随時1〜3カ月
手取り額低め(確実)固定賃料を継続受取高め(不確実)
原状回復不要不要要交渉
物件の所有権譲渡保持したまま譲渡
向いているケース一刻も早く赤字を止めたい物件を手放したくない・資産として残したいできるだけ高値で売却したい・時間の余裕がある

一方で、どの選択肢が最適かは物件の状態・オーナーの資金状況・目標によって異なります。荒川区の民泊買取の詳細は荒川区の民泊買取で、また売却については荒川区の民泊売却でそれぞれ詳しく解説しています。

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荒川区で民泊を開業することは可能か?開業前に確認すべきポイント

これまで既存の民泊オーナー向けの情報を中心に解説してきましたが、「荒川区で新規に民泊を開業したい」という方もいるでしょう。そこで、開業を検討する際に必ず確認すべきポイントを整理します。

荒川区での民泊届出手続きの流れ

荒川区で住宅宿泊事業を行うためには、観光庁の「民泊制度運営システム」を通じた届出が必要です。また、荒川区独自の追加要件として、届出前に近隣住民への書面通知を完了させる必要があります。主な手続きの流れは次のとおりです。

  1. 物件の適格性確認:用途地域・管理規約・賃貸契約書に民泊禁止条項がないかを確認
  2. 近隣住民への書面通知:届出の7日前までに実施
  3. 民泊制度運営システムへの届出:必要書類(間取り図・消防設備確認書類など)を準備し電子申請
  4. 荒川区保健所への相談:不明点は荒川区保健所の窓口で事前相談が可能
  5. 営業開始:届出番号を取得後、OTAへの掲載が可能になる

開業前に知っておくべきコスト試算

さらに開業前には、以下のような初期投資が必要になります。物件取得・設備投資のコストを回収できるかどうかを、先ほどの収益シミュレーション(年間収入約52万円・標準シナリオ)と照らし合わせて慎重に判断することが重要です。

費目目安
家具・家電・リネン一式30〜80万円
消防設備(火災報知器・誘導灯など)5〜20万円
鍵交換・スマートロック導入3〜10万円
室内リフォーム(必要な場合)10〜50万円
初期投資合計48〜160万円

年間収入が約52万円(標準シナリオ)であるにもかかわらず、初期投資の回収には最低でも1〜3年以上かかる計算です。加えて、毎月の固定費で赤字が発生し続けることを考えると、荒川区での新規開業は収益面での合理性が非常に乏しいといわざるを得ません。そのため、荒川区への参入を検討している方は、規制の緩い他区(北区・足立区・葛飾区など)との比較検討を先に行うことを強くおすすめします。


まとめ|荒川区の民泊は「早めの判断」が収益損失を最小化する

この記事で解説した内容を、最後に整理します。

  • 荒川区の民泊は年間約100日(土日祝のみ)の営業に制限されており、構造的に黒字化が困難
  • すべての収益シナリオで年間40万円以上の赤字になる試算であり、稼働率・単価の改善だけでは黒字化の壁を超えられない
  • 2025年11月の家宅捜索・2026年1月の書類送検と、コンプライアンスリスクは現実のものとなっており、違反発覚時の損失は甚大
  • 現況渡し買取を活用すれば、原状回復費ゼロ・最短3営業日で現金化が可能。「撤退=損失」という思い込みを覆せるケースも多い
  • 毎月の赤字累積が続くほど将来の回収コストが増大するため、早期判断・早期相談が経済合理的な選択

現在赤字が続いている方へ:毎月の損失が積み上がるほど、将来の選択肢が狭まります。そのため、まず無料査定で「今の物件がいくらになるか」だけでも確認してみてください。

開業を検討中の方へ:上記のシミュレーションを参考に、荒川区が本当に最適かを再検討することをおすすめします。一方で、規制の緩い他区(北区・足立区など)との比較も有効です。

規制を完全に守れているか不安な方へ:定期報告の虚偽記載は刑事立件の根拠になり得ます。したがって、少しでも不安がある場合は、専門家への相談を早めに行うことが重要です。


以下の項目に3つ以上当てはまる場合、早期相談を強くおすすめします。

  • 3カ月以上、月次収支が赤字になっている
  • 固定費(家賃・光熱費)を民泊収入だけでは賄えていない
  • 平日の稼働ゼロが収益上の大きな重荷になっている
  • 条例の定期報告の内容に不安を感じたことがある
  • 物件の管理・清掃・ゲスト対応に労力がかかりすぎている
  • 他の用途(賃貸転換・売却)に転用したいと考えたことがある

荒川区の民泊・旅館業の撤退でお困りの際は、StayExitの無料査定をご利用ください。最短3営業日での成約、現況渡しOK、1Rから5棟一括まで対応可能です。まずはお気軽にご相談ください。

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免責事項:本記事の情報は2026年3月時点のものです。住宅宿泊事業法・荒川区条例・市場状況は変動する可能性がありますので、最新情報は荒川区公式サイトまたは専門家にご確認ください。

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